2024-25 大同生命SV.LEAGUE 12月8日(日) ウルフドッグス名古屋戦
- 開催日時
- 2024年12月 8日(日) 14:35
- 会場
- 豊田合成記念体育館 エントリオ
3
- 19-25
- 25-16
- 25-27
- 25-20
- 15-12
WIN
2
試合経過
2024-25大同生命SV.LEAGUE第16戦。ここまで10勝5敗で4位のサンバーズは、現在11連勝と勢いに乗る3位ウルフドッグス名古屋と対戦した。
第1セットは互いにサイドアウトを取り合う展開。WD名古屋の強力なサーブも、髙橋藍やシリフカがきっちりと返し、鬼木のクイック、シリフカ、髙橋藍のレフトスパイク、ムセルスキーのバックアタックなどで得点を重ねていく。しかし中盤、WD名古屋が驚異的な粘りを発揮し、立て続けにラリーを奪われ8-11とリードされた。その後、ニミル・アブデルアジズのサービスエースなどで点差を広げられる。シリフカの鋭いスパイクでブレイクしたり、小野寺が相手のパイプ攻撃をシャットアウトして追い上げるが届かず、セットを奪われた。
だがここからサンバーズの反撃が始まる。第2セットの立ち上がりにムセルスキーが強烈なスパイクを叩き込むと、ブロックやディグで粘って相手のミスを誘ったり、髙橋藍が1枚でWD名古屋の水町泰杜のスパイクをブロックし4-0とスタートダッシュに成功。さらに、髙橋藍のサーブから、藤中颯や大宅の好守備などで粘り、ムセルスキーがスパイクやブロックで得点に繋げ9-2とリードを広げた。その後は相手の好守備に粘られながらも1点ずつ我慢強くサイドアウトを重ねていく。ニミルにサービスエースを奪われ3点差に追い上げられるが、終盤、藤中颯の好守備で粘り、小野寺のブロックでラリーを制し20-14と引き離す。最後は鬼木の連続ブロックで大差をつけ、セットを取り返した。
第3セットはWD名古屋の好守備で粘られ5-9とリードされたが、サンバーズも藤中颯のディグなどで粘り、シリフカやムセルスキーのスパイクで連続ブレイクし9-9と追いついた。ニミルの強烈なサーブで崩されても、大宅が懸命に追ってコートの外から正確なトスを上げ、ムセルスキーがブロックの上からスパイクを決めて1本でサイドアウトを切る。中盤にはムセルスキーのサーブで崩し、大宅が強烈なツーアタックを決めて12-11と逆転。しかしその後逆転され、サイドアウトの応酬となる。サンバーズはシリフカのスパイクなどでサイドアウトを重ねるが、相手の的を絞らせない攻撃を封じられず、デュースの末、最後はムセルスキーのスパイクがブロックされ、惜しくもセットを失った。
第4セットはWD名古屋の強力なサーブからブレイクされて先行されるが、中盤、小野寺が相手コートの角に突き刺さるノータッチエースを決めて8-8と追いつくと、続くサーブでも相手を崩してエースを奪い9-8と逆転した。さらに髙橋藍の好守備をムセルスキーが得点に繋げ12-10と抜け出す。その後、追い付かれるが、終盤、大宅のサーブで揺さぶり、ミスを誘って再び先行すると、髙橋藍がニミルを1枚でブロックし20-17と引き離した。終盤リリーフサーバーとして甲斐が入ると、その甲斐のサーブと好守備でラリーに持ち込み、最後は小野寺のブロックで仕留めて点差を広げ、セットを取り返し、試合をフルセットに持ち込んだ。
第5セットは大宅がニミルのスパイクをきっちりとディグし、ムセルスキーが得点に繋げ好スタートを切る。ニミルのサービスエースなどで逆転されるが、小野寺が相手のクイックをブロックして逆転すると、WD名古屋にスパイクミスが出て5-3と先行。ブロックに捕まり追い付かれるが、拾ってつないでムセルスキーのスパイクでブレイクし再び流れを引き寄せると、鬼木がニミルをブロックし11-8とリード。ムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねていく。終盤ミスが出て追い上げられるが、最後はムセルスキーの強烈なサーブでプレッシャーをかけ、相手のミスを誘い15-12でゲームセット。壮絶な戦いを制した。
試合が進むにつれて相手スパイクに対しブロックが機能し、ディグが上がる場面が増え粘りでも対抗。相手がミスを出す場面も増えていった。
小野寺は「徐々に相手のレフト側の攻撃に僕らが対応できるようになったことが大きい。それによって(ライトの)ニミル選手や真ん中の攻撃に絞れるようになったし、ブロックだけじゃなくちゃんとディグもコースに入れていて、選手全員で対応できたのが昨日とは違って良かった」と語った。
前日は1-3で敗れ、この日も先に2セットを奪われながら、第4、5セットをものにした。苦境を跳ね返しての勝利に、オリビエ監督は「昨日の結果を受けてのチームのリアクションは非常に良かった。いかに盛り返せるかのテストのような意味合いもあったが、少しずついいプレーが出てきて、しっかりと戦ってくれた」と選手たちを讃えた。
オリビエ監督が「世界でも3本の指に入るサーバー」と評するニミルをはじめとしたWD名古屋の強力なサーブに苦しめられたが、直接失点を前日の半分の5点に抑え、崩されても、丁寧な繋ぎと、ムセルスキーを中心としたスパイクでカバーし連続失点を最小限にとどめた。
「サーブレシーブを崩されてセッターが間に合わないようなところに上がっても、他のメンバーがきっちりとハイボールを上げられるように、チーム全体がちゃんと準備するよう伝えていた。チームの我慢強さが求められるところで、昨日はそこが足りずに焦ったプレーが出てしまったが、今日はしっかり耐えられた」とオリビエ監督。
久しぶりのスタメンでフル出場し、攻守で勝利に貢献したシリフカは、相手サーブへの対応について、「昨日の試合のビデオを見直して準備してきた。ニミル選手のような強力なサーブに対しては、パス(サーブレシーブ)するというよりも、ディグするような意識で上げることが、サイドアウトを取るための我々の解決策になると考えて臨み、乗り越えることができました」と語った。
試合の流れを変えるサービスエースやブロックが光った小野寺は、クイックについては「今週のような決定率を残すことはチームとして求めている姿ではないので、もっと決定率も打数も増やさないと」と課題に挙げながらも、「こういう苦しい試合でも、我慢強く、辛抱強く、というのを今日はみんなで意識しながら戦えた。それが勝ちに繋がった」とチームの姿勢には手応えを得ていた。
この試合で一旦リーグは中断し、12日には天皇杯が開幕。サンバーズは13日に初戦を迎える。
「天皇杯に向けて昨日も新しい選手を使い始めましたが、実際に(天皇杯の)試合でも、いろいろな選手を起用しながら挑戦していきたいと思っている」とオリビエ監督。
総力結集で、今シーズン一つ目のタイトルを目指す。