試合日程・結果

GAME

2024-25 大同生命SV.LEAGUE 11月10日(日) 東レアローズ静岡戦

開催日時
2024年11月10日(日) 14:05
会場
香陵アリーナ(沼津市総合体育館)
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-19
  • 25-20
  • 25-18

WIN

0

東レアローズ静岡

試合経過

2024-25大同生命SV.LEAGUE第8戦。前日の勝利で3位に浮上したサンバーズは、9位東レアローズ静岡と対戦した。

 試合の立ち上がり、サンバーズはシリフカのサーブで揺さぶり、鬼木のブロックでブレイクして好スタートを切ると、サーブランキング1位のムセルスキーが角度のあるサーブでノータッチエースを奪い4-2と先行する。この日はブロックとディグが機能し、シリフカ、ムセルスキーが得点につなげ9-5。中盤にはシリフカが巧みなサーブで崩し、自らパイプ攻撃を決めて12-6と引き離した。その後サービスエースを奪われるが、ムセルスキーがこのセット2本目のサービスエースを奪い16-9と再び突き放す。東レ静岡のブロックなどで追い上げられるが、最後はアラインが決め切り第1セットを先取した。

 第2セット序盤は互いにサイドアウトを奪い合う展開。サンバーズは好守備でラリーに持ち込むが、東レ静岡の守備も堅く、なかなかブレイクできない。中盤、東レ静岡の好守備から切り返されたり、サービスエースを奪われ9-13とリードされた。それでも、小野寺のサーブで崩し、シリフカのスパイクでブレイクしたり、小野寺の好守備が得点につながり12-13と追い上げる。さらに、シリフカのサーブで揺さぶって逆転し、アライン、ムセルスキーのスパイクなどで4連続ブレイクを奪い18-15と引き離した。終盤はリベロの藤中颯がボールに食らいついて好守備を連発し、相手に流れを渡さず、セットを連取した。

 第3セットは鬼木、小野寺のクイックでリズムよくサイドアウトを重ねていく。好守備を大宅が懸命につなぎ、アラインのパイプ攻撃でラリーを制し7-5と抜け出したが、中盤、東レ静岡・小澤宙輝の強力なジャンプサーブに押されて6連続ブレイクを奪われ8-12とリードされた。それでも、シリフカが巧みなサーブで相手を混乱に陥れる。ミドルブロッカーに取らせるなど狙いを定めたサーブで相手のリズムを崩し、鬼木、アラインのブロックなどで3連続ブレイク。12-12とすぐさま追いついた。その後ムセルスキーの2本のサービスエースや、小野寺のクイック、シリフカのパイプ攻撃などで5連続ブレイクを奪い19-14と引き離す。終盤にはシリフカがノータッチエースを決めて大差をつけ、ゲームセット。セットカウント3-0で勝利した。

 前日は東レ静岡の速い攻撃に翻弄されたが、この日は立ち上がりからサーブとブロックディフェンスが機能し、東レ静岡のスパイク決定率を30%台に抑えた。

 大宅は「昨日スパイク決定率の高かった選手を今日はしっかり抑えられた。ブロックやディグの位置どりといった部分で、ミーティング通りに選手が動いたらバチッとハマったので、今日に関してはスタッフ陣のデータのおかげ」と語った。

 前日はムセルスキーやアラインの強力なジャンプサーブで押し切ったが、この日はシリフカのクレバーなサーブが流れを引き寄せた。相手にリードされても、シリフカがサーブで揺さぶって連続得点につなげ、すぐに逆転。威力のあるジャンプサーブも打てるが、この試合では主にジャンプフローターサーブを使い、伸ばしたり、落としたり変化をつけながら、相手が嫌がるコースに多彩に打ち分けてレシーバーを惑わせた。

「相手レシーバーの布陣やローテーションを見て、サーブを打つコースや種類を判断しています。基本的にリベロを避けながら、いろいろなバリエーションを使って効果的に打つことを考えている。今は強いジャンプサーブを打ってミスをするリスクを犯すことは避けています。なぜなら自分がサーブを打つローテーションはディマ(ムセルスキー)が前衛にいてブロックが強いので。戦術的なサーブを打って、ブロックディフェンスがうまく機能するよう心がけています」とシリフカ。

 セッター大宅とのコンビも合ってきている。特にラリー中、返球が少しずれた場面で大宅がバックトスを上げ、シリフカが後ろから跳び込んで高速でパイプ攻撃を叩き込み、相手ブロックが追いつかないという場面が幾度もあった。それはアウトサイドヒッターでは珍しいサウスポーだからこそのスピード感だ。セッターの背後のコンビは、スパイカーがセッターの視界に入らないためあうんの呼吸が必要だが、シリフカの「バック!」というコールに大宅が反応し、ピタリと合わせた。

 大宅は「会場練習の時から、そういうシチュエーションのコンビはオレク(シリフカ)と細かく確認して合わせていました」と明かす。

「かなりうまくコミュニケーションを取れているし、今日使って自信がついた。特にレフト側にパス(返球)が寄った場面は、前(レフト側)より後ろ(ライト側)のパイプに入ってくれたほうが幅が広がるし、左利きだから後ろで使いやすいというのもあります。オレクがライトから打つローテーションも、左利きだから、右利きのアウトサイドヒッターよりも上げやすさを感じている。ただレフト攻撃についてはまだ合っていなくて、アウトサイドに左利きの選手がいる難しさも感じていますが、左利きのアウトサイドならではの武器がたくさんあるなと、今日感じながら試合をしていました」

 サーブだけでなくスパイクの技も多彩なシリフカは、「若い頃は強く打って決めるのが好きだったんですが、次第にプッシュを使ったり、ポーランドでは『ダーティーゲイン』と呼ぶんですが、そうしたいろいろなバリエーションを使うようになりました。相手がこちらの攻撃を予測しにくいように。このチームには(大宅)マサキがいて、少し一緒に練習しただけで僕が好きなトスを理解してくれたので、使いたいバリエーションが使える。それはポジティブなサプライズでした」と感謝する。

 前日見えた課題を改善し、新たな武器にも手応えを得て、今季初の3連勝を飾ったサンバーズ。
次週は広島県呉市で、広島サンダーズと対戦する。

2024/25シーズン

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