2024-25 大同生命SV.LEAGUE 11月9日(土) 東レアローズ静岡戦
- 開催日時
- 2024年11月 9日(土) 14:05
- 会場
- 香陵アリーナ(沼津市総合体育館)
3
- 23-25
- 33-31
- 25-23
- 25-17
WIN
1
試合経過
2024-25大同生命SV.LEAGUE第7戦。ここまで3勝3敗で6位のサンバーズは、8位東レアローズ静岡と対戦した。
第1セットは東レ静岡がアグレッシブに打ち込んでくるサーブに崩されて切り返され先行された。シリフカが巧みなサーブで崩し、3枚ブロックで仕留めて追いつくが、中盤、再び10-13と引き離される。それでも、リリーフサーバーの甲斐が腕を振り抜き、サイドラインぎわに鋭いサーブを打ち込んでエースを奪い14-14の同点。2本目も強力なサーブで崩し、好守備をムセルスキーが得点につなげ15-14と逆転した。しかし終盤サーブレシーブにミスが出て逆転される。サンバーズはサーブや好守備でチャンスを作るが、スパイクやつなぎにミスが出てブレイクのチャンスをものにできず、セットを奪われた。
第2セットも東レ静岡の堅い守備から切り返され先行されるが、中盤、アラインが強烈なパイプ攻撃を立て続けに決めて流れを引き寄せると、ムセルスキーが強力なサーブを打ち込んで相手のミスを誘い14-13と逆転。さらに、ムセルスキーがサーブで崩し、ネットぎわのボールを大宅が巧みに押し込んで15-13とリードした。相手のブロックで逆転されるが、アラインがパワーあふれるサーブを打ち込み、好守備からアラインが勢いよくバックアタックを叩き込み23-22と逆転した。
その後デュースに持ち込まれ先行されるが、シリフカのブロックで26-25と逆転。後衛でアラインに代わって入っていた藤中謙が好守備でチームのピンチをしのぐ。逆転されても、ムセルスキーが重量感のあるサーブでエースを奪い30-29と再び逆転。ブロックに捕まりまたも逆転されるが、大宅の好守備で粘り、ムセルスキーのスパイクでラリーを制して32-31と再びサンバーズが前に出る。最後はアラインの強力なサーブで崩し、相手にミスが出て33-31。白熱の第2セットをサンバーズが制した。
試合の勝敗を左右するこのセットのデュースを制することができたのは、「チーム一丸のおかげ」とリベロの藤中颯は言う。
「デュースになっても相手はすごいストロングサーブを打ってきたんですけど、そこをなんとかしのいだというか。自分が相手コートに返してしまったけど、(相手のダイレクトスパイクを)兄が拾ったという場面もありましたし、本当にチーム全員でなんとかしのいだという感じ。最後に得点に結びつけてくれるスパイカーはいるので」
第3セットはムセルスキーが強力なサーブを打ち込み、小野寺のブロックやアラインのダイレクトスパイクで4-2と先行した。東レ静岡のブロックやサービスエースで9-10と逆転されるが、大宅の好守備をムセルスキーが得点につなげて11-10と逆転。アラインの強力なサーブでプレッシャーをかけて14-12と抜け出す。サーブレシーブを崩されても、セッターの大宅がカバーしてサイドアウトを重ねると、シリフカがサーブで揺さぶり、ムセルスキーのスパイクでラリーを制して18-15とリードを広げた。フランチェスコ・レチネの強力なジャンプサーブに連続エースを奪われ追い付かれるが、鬼木のブロックで連続失点を食い止めると、終盤、アラインのサーブで崩し、ムセルスキーが得点につなげて22-20と再び先行。追い付かれても、鬼木のブロックタッチでチャンスを作り、シリフカのスパイクで得点につなげて24-22と抜け出し、セットを連取した。
第4セットはシリフカのパイプ攻撃や小野寺のクイックでサイドアウトを重ね、シリフカのブロックで7-5と抜け出す。追い上げられても、ムセルスキーが強力なサーブを打ち込み、アラインやシリフカのスパイクで連続ブレイクし13-9と引き離す。さらに、アラインが厳しいコースに強烈なサーブを打ち込んで連続エースを奪い16-10とリードを広げ、シリフカが巧みなスパイクでブレイクし17-10と点差を広げた。終盤には甲斐のサーブからブレイクにつなげて大差をつけ、ゲームセット。セットカウント3-1で勝利した。
この日は東レ静岡の強力なサーブに押され、堅いブロックとディグから速い攻撃でブレイクされる苦しい展開が続いた。
藤中颯は「相手のサーブの狙いが明確で、自分たちが嫌がることをやってきていた。もっと早くその狙いに気づいて、リベロとして指示を出して対策をするべきだった。明日はしっかり改善したい」と語った。
東レ静岡の粘りに苦しみながらも、チームトップの24得点を叩き出したムセルスキーは、「毎回そうですが、東レは本当にディフェンスが堅いチーム。こういうタフな展開になることは予想していたので3-1で勝ててよかった。明日の試合にも(自分達に)エネルギーが残っているといいんですが」と苦笑した。
第3セットまではすべて2点差の接戦となったが、第4セットは先行し、着実に点差を広げていく理想的な展開を作ることができた。藤中颯が「第4セットはこちらのサーブが走ったことが大きい」と振り返るように、ムセルスキーやアラインの強力なサーブから連続得点につなげ、引き離した。
ムセルスキーは第2セットのデュースの場面でもサービスエースを奪うなど、要所でサーブが走り流れを引き寄せた。今季は非常にサーブが好調で、サーブ効果率ランキングのトップに立っているが、その好調の理由をこう明かす。
「昨シーズンまでは肩の調子が悪かったので、気を遣いながらコントロールしてサーブを打たなければいけなかったんですが、今シーズンは肩の調子がいいので、不安なく自分の自然なフォームで打てていることが好調につながっていると思う。この好調さを続けられるようにしたい」
また、リリーフサーバーとして起用されている甲斐と髙橋塁もしっかりと役割を果たしている。甲斐は幾度もブレイクにつなげ、髙橋塁は得意の守備でも存在感を発揮。オリビエ監督は「相手とのマッチアップも考えながら、どのタイミングで彼らを使えば効果的なのかを考えて起用している。2人は若いけれど、リリーフサーバーとしてのスキルや知識を備えている」と評価する。
混戦のリーグを制するためにはサーブは重要なポイントの一つ。ここから上位に浮上していくために、さらにサーブの安定感と強度を高め、どこにも負けない武器へと磨いていく。