2024-25 大同生命SV.LEAGUE 10月19日(土) ヴォレアス北海道戦
- 開催日時
- 2024年10月19日(土) 13:35
- 会場
- リクルートスタッフィング リック&スー旭川体育館
3
- 25-20
- 25-22
- 25-14
WIN
0
試合経過
2024-25大同生命SV.LEAGUE第3戦。サンバーズは今季初勝利を目指し、北海道旭川市でヴォレアス北海道と対戦した。今季初のアウェイゲームだ。
第1セットの立ち上がりは、アライン、髙橋藍、小野寺太志が躍動感あふれるスパイクを打ち込んでサイドアウトを重ねると、鬼木が相手のパイプ攻撃をブロックして先行した。その後追いつかれるが、中盤、ムセルスキーが強力なサーブを打ち込み、小野寺、アラインの連続ブロックで仕留めて11-8とリードした。今季サンバーズからヴォレアスにレンタル移籍している鍬田憲伸の好サーブに押されて逆転されるが、リリーフサーバーの髙橋塁が強力なサーブで崩し、アラインが強烈なスパイクを叩き込んで17-16と逆転。アラインがコートの角にノータッチエースを決め20-18と抜け出した。終盤には小野寺のサーブで揺さぶり、好守備から切り返して引き離す。さらに小野寺のサービスエースで一気にセットポイントを握り、サンバーズがセットを先取した。
第2セットはヴォレアスのディグに粘られ、サンバーズにミスが続き0-3と出遅れるが、髙橋藍のスーパーレシーブをムセルスキーが巧みに得点につなげ、連続失点を断ち切る。小野寺がコートエンドにノータッチエースを決め6-6と追いつくと、好守備からムセルスキーのスパイクで切り返して8-7と逆転した。中盤には、藤中颯の好守備を懸命につなぎ、ムセルスキーが得点につなげて15-12とリードを広げる。追い上げられても、アラインの好守備からムセルスキーがスパイクを決め18-15と再び引き離す。終盤にはムセルスキー、小野寺のブロックなどで23-19と点差を広げた。セットポイントから鍬田のサービスエースで追い上げられるが、最後は小野寺が鮮やかにクイックを決めて締め、セットを連取した。
第1、2セットは競り合う展開になったが、小野寺のサーブが流れを引き寄せた。緩急をつけながらコースを打ち分け、要所でサービスエースを奪ったり、崩して連続ブレイクにつなげ、セット連取に大きく貢献した。
「サーブの打ち方も、タイミングも、いろいろなことを試しながらやっている中で、今日の試合に関しては自分の打ちたいコースにサーブターゲットの選手がいてくれたし、体のコンディション的にも良くて、体を上手く使えている感覚だったので、アグレッシブに攻めていきました」と小野寺。
開幕前はサーブを課題に挙げていたが、練習から意識を高く持ち、徐々に手応えをつかみつつある。
守備が機能し始めたサンバーズは、第3セットも序盤からリベロ藤中颯のディグが光った。相手スパイカーがブロックを抜いた先には必ずと言っていいほど藤中颯がいて、強打も確実にコート内に上げ、スパイカー陣が得点につなげて12-6とリードした。その後もムセルスキーの強力なサーブで崩し、小野寺のクイック、髙橋藍のパイプ攻撃でブレイクし16-8と引き離す。終盤も、好守備をムセルスキーや鬼木が得点につなげたり、髙橋藍がブロック、スパイクで連続得点を奪い22-11と大差をつけた。最後は髙橋藍がサービスエースで締め、ゲームセット。セットカウント3-0で、サンバーズが今シーズン初白星を挙げた。
監督としての初勝利を飾ったオリビエ監督は、「やはりシーズン初勝利は特別なものなので、非常によかった」と笑顔で語り、「今日は良いプレーだったし、相手チームに対して、やるべきことをしっかり集中してやれた」と選手を讃えた。
この日はサンバーズの守備が非常に機能し、特に第3セットは序盤から藤中颯のディグが立て続けに上がり、それが得点につながって一気に点差を広げた。藤中颯は言う。
「後衛の3人だけじゃなく、前衛のブロックの3人ともしっかりとコミュニケーションを取って、ブロックで(スパイク)コースを狭めて、それと連動してしっかり拾うということを心がけました。先週2連敗していたこともあって、どうしても1、2セット目は硬さが残っていてよくないプレーも出ましたが、3セット目はみんないいプレーがどんどん出始めた。僕自身も1、2セット目はうまくいかなかったり、気持ち的に乗り切れないところがありましたが、それでもチームのみんなのおかげで1、2セット両方取ることができたので、いい意味で『みんながいれば勝てるな』と考えることができ、冷静になれて、リラックスして3セット目に入れたのは良かったと思います」
だが選手たちは満足しない。小野寺は、「1、2セット目は良くないプレーも多かった。3セット目のような展開をもっと作ることができたはず。明日に向けて、内容をしっかりとみんなで見つめ直す必要がある」と表情を引き締める。
サンバーズでの初勝利を味わった髙橋藍も、「まず1勝できたことは非常に良かったと思うんですけど、1、2セット目はヴォレアスの勢いに押されて、消極的なミスや、引いてしまう場面があったし、もっともっと取れる点数があった。日本一を目指すチームだからこそ、そういうところにはこだわっていく必要がある」と、安堵の言葉より次への課題を口にした。
それでも一戦一戦、チームの歯車は噛み合い始めている。ここを起点に、新生サンバーズは勝ち星を積み重ねていく。