＜試合経過レポート＞
　5月14日、2023アジアクラブ選手権がバーレーンで開幕した。2021-22シーズンのVリーグ王者サンバーズは、日本代表として参戦。予選リーグの初戦で、タイ代表ダイヤモンドフードファインシェフと対戦した。

　第1セット序盤、先発出場した樫村のクイックや、ムセルスキー、アラインのスパイクで攻撃のリズムを作ると、アラインのサーブで崩し、藤中颯の好守備をムセルスキーや藤中謙が得点につなげ6-2とリードした。中盤、タイのブロックに捕まったり、サーブレシーブを崩されて10-10と追いつかれるが、藤中颯の好守備から、ムセルスキーがカウンターアタックを決め13-11と再び先行。さらに、アラインの強力なサーブで崩し、アラインのパイプ攻撃や藤中謙のダイレクトスパイク、ムセルスキーのバックアタックで5連続得点とし16-11と引き離した。終盤もサーブで揺さぶり、ムセルスキーやアラインのカウンターアタックなどで点差を広げ、セットを先取した。

　第2セットは立ち上がりにタイのブロックで0-2と先行されるが、藤中謙、アライン、ムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねてリズムを作り、好守備からムセルスキーがカウンターアタックを決め7-7と追いついた。しかし中盤、タイのブロックに捕まったり、サーブレシーブを崩されて8-11と再びリードされる。その後、スパイクミスで点差を広げられた。

　それでも終盤、ムセルスキーのノータッチエースで18-20と追い上げる。さらに、ムセルスキーの高い打点からの強烈なサーブで崩し、アラインのカウンターアタックなどで得点につなげ、20-20と追いついた。その後は互いに好守備が出てラリーとなる中、粘り強くサイドアウトを重ねていく。アラインのパイプ攻撃がチームに勢いをつけると、大宅のサーブで崩し、ムセルスキーのカウンターアタックで24-23とついに逆転。デュースとなるが、好守備で作ったチャンスを、ムセルスキーが得点につなげ26-24。逆転で接戦をものにし、セットを連取した。

　第3セットは大宅のブロックで5-3と先行。藤中謙の相手レシーバーの前に落とす巧みなスパイクなどでサイドアウトを重ね、ムセルスキーのカウンターアタックで8-5とリードを広げた。タイのブロックなどで追い上げられるが、佐藤が強烈なBクイックを決めて流れを断ち切ると、樫村のブロックで10-7と再びリード。その後、アラインがパワフルなサーブを打ち込んでエースを奪ったり、サーブで崩してムセルスキーのバックアタックや藤中謙のスパイクでラリーを制し、3連続ブレイクで15-10と引き離した。終盤には藤中謙のサーブで崩し、佐藤がダイレクトスパイクを叩き込んで20-13とリードを広げる。最後は藤中謙のスパイクで締め、セットカウント3-0でサンバーズが勝利した。

　相手が勢いづき劣勢に陥った第2セットも、終盤、粘り強く巻き返して逆転し、セットを落とさなかったことは大きい。

　昨年、決勝で敗れてあと一歩届かなかったアジアの頂点に向けて、サンバーズが好スタートを切った。