2023-24 V.LEAGUE ウルフドッグス名古屋戦
- 開催日時
- 2024年3月10日(日) 13:35
- 会場
- おおきにアリーナ舞洲(舞洲アリーナ)
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1
- 27-25
- 22-25
- 21-25
- 22-25
LOSE
3
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試合経過
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V.LEAGUE DIVISION1、レギュラーラウンド第34戦。前日の試合で2位以上が確定したサンバーズは、3位ウルフドッグス名古屋と、ホーム・おおきにアリーナ舞洲で対戦した。
この日はムセルスキーがベンチを外れ、内定選手の甲斐がオポジットで初先発。アウトサイドの兪も藤中謙に代わり久々に先発出場した。
第1セットはサンバーズにスパイクミスが続いたり、コンビの息が合わず3-8とリードされた。それでも中盤、喜入の好守備から兪がパイプ攻撃を決めて追い上げ開始。兪がフェイクセットで相手を引きつけ、甲斐がライトからスパイクを叩き込み10-12と迫る。好守備から甲斐が次々にライトスパイクを叩き込み16-16と追いつくと、ネットぎわのボールを甲斐が巧みにつなぎ、自ら得点につなげて18-17とついに逆転。大宅のサーブで崩してミスを誘い20-17とリードした。終盤WD名古屋のサーブに崩されて23-24と逆転されるが、アラインのスパイクでデュースに持ち込むと、アラインが強力なサーブを打ち込み、兪が得点につなげて25-24と逆転。リリーフサーバーとして登場した西田が見事にサービスエースを奪い、27-25でデュースを制しセットを先取した。
第2セットはWD名古屋のフローターサーブに揺さぶられ、ブロックに捕まったりエースを奪われ7-11とリードされた。その後も点差を広げられるが、相手ディフェンスの驚異的な粘りに負けず甲斐のスパイクでラリーを制すると、チームも会場も大いに沸いた。終盤、兪の好守備から甲斐が豪快にバックアタックを叩き込んだり、甲斐がノータッチエースを奪い20-23と追い上げる。さらに、好守備で粘り、兪のブロックでラリーを制し22-24と食い下がったが、一歩届かず、セットを奪われた。
第3セットは0-3と先行されるが、佐藤、小野寺のブロックや、大宅の好守備を兪が得点につなげ3-3と追いつき、甲斐のサービスエースで5-4と逆転した。ところがWD名古屋の水町泰杜の連続サービスエースやブロックなどで6連続ブレイクを奪われ6-12と引き離される。終盤、アラインのカウンターアタックや兪のサービスエースで追い上げ、大宅のディグが相手コートに落ちて得点となり20-22と迫ったが、逃げ切られ、セットを連取された。
それでも第4セットは、このセットから入った鳥飼がライトスパイクを決めたり、途中出場の鬼木のブロックで9-6と先行。鬼木のクイックでサイドアウトを重ねていく。中盤、WD名古屋の強力なサーブにエースを奪われ12-12と追いつかれるが、兪が再三好守備で粘り、大宅が懸命につないだボールを、鳥飼がブロックアウトで得点につなげてラリーを制し13-12と流れを引き寄せる。リードされても、喜入の好守備から鳥海が勢いよくバックアタックを決め17-18と食らいつく。しかし終盤点差を詰めることはできず、ゲームセット。セットカウント1-3で敗れた。
セミファイナル進出が決まった状況で臨んだこの試合の選手起用について、試合後、山村監督はこう明かした。
「ディマ(ムセルスキー)は今季ほとんどの試合に出て、打数も多い中、間違いなく疲労がたまっているので、オーバーワークによるコンディション悪化のリスクが高いと思った。甲斐は練習から非常にいい仕事をしていたので、コートに送り込んだ。(藤中)謙也もコンディション的な問題で、ここで無理をさせるよりも、セミファイナルに向けてコンディションを整えたほうがいいということで、アータイ(兪)を起用しました」
その中で内定選手の甲斐が、思い切りのいいサウスポーのスイングから次々に得点を生み出し、59.3%という高いスパイク決定率を残して大きな可能性を示した。
今朝スタメン出場を知らされた時は「嬉しかったです」とニッコリ微笑む。
「最初は場慣れしていなくて、1、2本目は空間認識がうまくできず焦ったんですけど、1本決まってからは調子が上がっていきました。これまではリリーフサーバーでの出場でしたが、今日ずっと出られるというのは気持ち的に楽でした。サーブをもしミスしても、スパイクで取り返せるので。それに、大勢の観客の前でプレーするのはすごく楽しかったです。相手の王選手のブロックに自分が対応しきれなかったのと、3セット目後半に足をつってしまった。大学とは全然レベルが違うので、フルジャンプする回数も増えるから、もっと体力をつけていかないと」と収穫と課題を語った。
甲斐の後を受けて第4セットにオポジットで出場した鳥飼も、積極的なプレーを見せた。甲斐がチームに合流してからベンチを外れることが多くなっていたが、地道にスキル向上に努めていた。
「ディマという大きな存在がいて、セカンドオポジットの役割はある程度決まっている中で、日本人同士で切磋琢磨し合うことは大事。甲斐が来たことは僕にとって確実にいい刺激になって、スキル的にもレベルアップできたと思うし、実際に今日パッと試合に出て、最低限はできたかなと。長いコースに打つことを意識して、ブロックの先に当てて飛ばすとか、今まであまり取り入れていなかったことを新しく取り入れて、自分をアップデートさせることができた。今日試合に出たことで、プラスになることがいろいろあった。でも勝たないと意味がないので、そこは悔しいですけど」
これまでなら消極的になっていたかもしれない場面も、強気に打ちにいった。
「打つか打たないか迷った場面も、せっかくこうして試合に出たし、オポは点を取らないといけないので。ちょっと気持ちを強く行けましたね」と納得の表情だった。
メンバーが変わる中、主将の大宅とともにどっしりとチームを支えた小野寺は、「また来週の2戦もどういうメンバーになるかわかりませんが、メンバー1人1人が経験して、肌で試合の熱を感じながら、ファイナルラウンドに向けてみんなでいい準備をしていくことが大事だと思う。まずは来週2戦勝つことが一番の弾みをつける要因だと思うので、勝ちにこだわることは変えずにやっていきたい」
レギュラーラウンドはいよいよ残すところ次週の2試合のみとなった。Asueアリーナ大阪で行われる今季最後のホームゲームで、セミファイナルに弾みをつける。