2023-24 V.LEAGUE 東レアローズ戦
- 開催日時
- 2024年2月24日(土) 14:00
- 会場
- おおきにアリーナ舞洲(舞洲アリーナ)
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3
- 25-21
- 25-21
- 19-25
- 25-22
WIN
1
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試合経過
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V.LEAGUE DIVISION1第29戦。現在レギュラーラウンド2位のサンバーズは、6位東レアローズと対戦した。
第1セットは東レが強力なサーブで攻めるが、サンバーズはムセルスキーやアラインのスパイクでサイドアウトを重ね、小野寺がコートエンドにノータッチエースを決めて7-5と先行。追いつかれても、藤中謙のスパイクで流れを切ると、鬼木のブロックタッチや、大宅がフェンスにぶつかりながらつなぐなど好守備で再三粘り、最後はムセルスキーが得点につなげ10-7と再びリード。追い上げられても鬼木のブロックなどで再び引き離す。終盤には東レのオポジット、パダル・クリスティアンの強烈なスパイクを、コースに入っていたリベロの喜入がきっちりディグで上げ、ワンポイントブロッカーとして入っていた佐藤が正確なトスでつなぎ、ムセルスキーが豪快にスパイクを叩き込んでブレイク。点差を広げ、セットを先取した。
第2セットはアラインのスパイクでサイドアウトを重ねると、このセットも小野寺が、連続でノータッチエースを奪い7-3と先行した。藤中謙もレシーバーの間にノータッチエースを決め10-5と点差を広げる。東レの緩急をつけたサーブに揺さぶられながらも、アラインの巧みなスパイクや大宅のブロックでしのぎ、中盤、アラインがチームとしてこのセット4本目となるノータッチエースを奪い15-9と引き離した。終盤も大宅の好守備をアラインが得点につなげたり、藤中謙の巧みなスパイクで得点を重ね、セットを連取した。
1、2セット目はサーブで主導権を握ったが、第3セットは逆に東レのサーブにおされる。序盤にノータッチエースを奪われ先行されると、その後もサーブで崩され、ブロックに捕まったり、切り返されて7-13とリードされた。アラインのスパイクで立て直し、好守備からムセルスキーのスパイクでブレイクし追い上げるが、終盤再び引き離され、セットを奪われた。
サーブが流れを分ける中、第4セットはサンバーズがムセルスキーのサービスエースで先行すると、アラインも強力なサーブで崩し、自らパイプ攻撃を決めて7-4とリードした。東レのサーブに崩されて追いつかれるが、中盤、鬼木のサーブで揺さぶり、大宅の好守備をムセルスキーが得点につなげたり、小野寺のクイックでブレイクし14-10と引き離す。フローターサーブに揺さぶられて17-17と追いつかれるが、セット途中から入った佐藤が鋭いクイックを決めて流れを切ると、藤中謙のネットインサーブがエースとなり20-18と再び抜け出す。その後もムセルスキーのスパイクなどでブレイクを続け、藤中謙が今度はパワフルなサーブでエースを奪い4連続ブレイクで23-18と引き離し、ゲームセット。セットカウント3-1で勝利した。
サーブとサーブレシーブの攻防が流れを左右した試合。サーブポイントでは藤中謙と小野寺がそれぞれ3ポイントを挙げるなど、サンバーズが8本で、東レの5本を上回った。
第4セット終盤に2本のエースを奪った藤中謙は、「競った場面だったので、こちらが優位な展開を作るために攻める気持ちで。結果的に(1本目は)ネットインというラッキーなポイントではあったんですけど、そこから連続得点につながったのでよかったです」と振り返った。
ただ、サーブレシーブについては反省を口にする。
「特にフローターサーブは、左右だけじゃなく前後にも揺さぶってきている印象で、戦術的なサーブにすごくプレッシャーをかけられた。もうちょっと後手にならないようにチームとして対応していかないと。相手が僕を中で取らせ(て攻撃参加を阻み)たいと狙ってくるサーブに対して、颯志が行くのか、自分が逆ステップになってでも取りにいくのかというところで、迷う部分もあったので、そこは今日の試合を見直して明日までにクリアにしていきたい。ダイレクトで相手コートに返るシーンが多かったので、そこは修正しないと」
逆に、サーブレシーブを崩されても自コート内にボールをキープできた場面は、高いスパイク決定率を残したムセルスキーやアラインが得点につなげてサイドアウトを奪うことができた。セッターの大宅は言う。
「相手のサーブがいいので崩されるのは仕方がない。そこで僕が上げ急いで、トスが低くなってブロックされるというケースが、前回の東レ戦では多かった。東レは本当にブロックがいいチームなので、少し崩れると、サイドに走られてかなりきれいなブロックを出される。だから今日は(サーブレシーブが崩れた場面では)ハイセットになってもいいから高い打点から打てて、スパイカーの選択肢を広げられるトスを意識して上げました。そうしたらディマ(ムセルスキー)もAJ(アライン)も謙也さんも、3枚ブロックが来てもうまくコースを抜いてくれたり、フェイントで決めてくれたり、得点につなげてくれました」
試合を通して、大宅はチームの得点が決まると跳び上がってガッツポーズをしたり、客席に向かって腕を振り上げてあおったり、チームと会場の熱を高めることにも奮闘した。
「今日を含めて(レギュラーラウンドは)8試合しかないので、僕はもうファイナルの気持ちで、プレーもそうですけど、勢いだったり、1点取ることの喜びだったり、そういうものもしっかり表現しようと思って今週の練習からやっていました。3セット目を落とした時に、それを続ける難しさも感じましたけど、今日自分にできることは声を張り上げて周りを鼓舞することだと思って、それを最後まで継続できたことが自分自身の収穫。
それに、ファンの方から、サンバーズの応援はちょっと声を出しづらいという意見を聞いたので、声を出しやすい環境は選手からも作っていけるんじゃないのかなと思って、会場をあおってみたり。そこに対しても試行錯誤しています。今日やってみて、結構叫んでくれる声も聞こえたので嬉しかったですね」
今シーズンのホームゲームは残すところ5試合。勝利と、スタンドとの一体感を求めて、サンバーズは熱い試合を繰り広げる。