2022-23 V.LEAGUE FINAL4 RR2位 vs. RR4位
- 開催日時
- 2023年4月16日(日) 15:05
- 会場
- スカイホール豊田(豊田市総合体育館)
3
- 25-20
- 21-25
- 25-18
- 27-29
- 15-9
WIN
2
試合経過
<試合経過レポート>
2022-23V.LEAGUE DIVISION1ファイナル4第3戦。前週の試合でファイナル進出を決めているサンバーズは、ファイナル4最終戦で堺ブレイザーズと対戦した。
第1セットは堺のサーブに揺さぶられ、連続失点して2-4と先行されるが、ラリーをムセルスキーのスパイクで制して7-6と逆転。コンビミスが出るが、彭のクイックで仕切り直し、藤中謙の力強いパイプ攻撃で再び流れを取り戻す。彭のサーブで崩し、藤中謙が押し込んで14-12と抜け出し、ムセルスキーのカウンターアタックで18-15とリードを広げた。終盤はムセルスキーのサーブで崩し、彭のクイックで切り返して点差を広げる。追い上げられても、大宅の好守備を藤中謙が得点につなげて再び点差を広げ、セットを先取した。
第2セットは堺のカウンターアタックや、サーブで揺さぶられてブロックに捕まり0-3と出遅れた。その後スパイクミスが出て点差を広げられた。それでも、このセットから入った佐藤や彭のクイックでサイドアウトを重ね、ムセルスキーのカウンターアタックで10-10と追いつく。堺のブロックで再びリードされるが、このセットから入った鍬田のパイプ攻撃で流れを引き寄せると、大宅の好サーブから、ムセルスキーのカウンターアタック、佐藤のブロックで連続ブレイクし15-14と逆転した。ところが、堺のサーブに揺さぶられてミスが出たり、ブロックに捕まり15-17とリードされ、終盤、点差を広げられた。途中から入った秦や栗山のスパイクでサイドアウトを重ねるが、追い上げられずセットを奪われた。
第3セットは、第2セットから出場したメンバーに加え、ミドルブロッカーの柏田も入り、スタートとはガラリと変わった布陣で臨む。栗山のバックアタックで勢いよくスタートすると、秦のスパイク、柏田のブロックなどで5-2と先行。その後は鍬田の力強いスパイクや佐藤のキレのあるCクイックでサイドアウトを重ねていく。サーブレシーブを崩されても、秦が力強いスパイクでブロックを弾き飛ばしてブレイクを許さない。中盤、堺のブロックやサンバーズのミスで追いつかれるが、堺のミスで再び先行する。堺のサービスエースなどで追いつかれるが、柏田のノータッチエース、山本のブロックで19-16と再び引き離した。その後も山本の強力なサーブで崩し、秦のパイプ攻撃でブレイク。終盤には鍬田がパワフルなジャンプサーブで連続エースを奪い、最後は秦のブロックで締め、セットを奪った。
第4セットは鍬田のパイプ攻撃や山本のブロックで先行。逆転されても、山本が強烈なサーブで崩してチャンスを作り、栗山が鮮やかにカウンターアタックを決めて8-7と逆転。しかし中盤、堺にカウンターアタックを決められて逆転され10-13とリードされた。それでも、鍬田が強烈なサーブでエースを奪い16-17と追い上げ開始。その後、リリーフサーバーの西田のサーブから相手のミスを誘い18-18と追いついた。終盤、柏田のサーブで揺さぶり、山本のブロックで仕留めて22-21と逆転。その後サービスエースを奪われ逆転されるが、栗山のスパイクでデュースに持ち込むと、秦が堺のクイックをシャットアウトして26-25と逆転でマッチポイントを握る。しかし相手の好守備から切り返されて逆転され、試合はデュースにもつれ込んだ。
それでも第5セットは山本のブロック、佐藤のCクイックで好スタートを切ると、鍬田の連続サービスエースで4-1とリード。その後も秦、佐藤の連続ブロックで6-1と点差を広げる。堺のカウンターアタックやサービスエースで8-6と追い上げられるが、栗山が鋭いスパイクで流れを切り、10-6と再びリードを広げる。リリーフサーバーの西田のサーブで揺さぶり、ワンポイントブロッカーで入っていたムセルスキーがフェイントを決めて12-7と引き離し、最後は山本のサーブで崩し、鍬田がダイレクトスパイクを決めてゲームセット。ファイナル4はすべてフルセットの3連勝で終えた。
ファイナル進出は決まっていたものの、勝って勢いをつけたい試合。第1セットのスタートはいつものメンバーで入り、その後メンバーを入れ替え、最終的にベンチ入り全員が出場した。
山村監督は「来週の試合に向けて、(レギュラーの)強度が下がりすぎないようにパフォーマンスの確保を考えた。また、普段出ていない選手がコートに立つことによってどんな化学変化があるのか、あるいは決勝の舞台で万が一アクシデントが起こった時などに、どの程度活躍できるのか、プレッシャーのかかった場面でのパフォーマンスを確認したいという意図もあっての予定通りの采配。その中で勝ちきれたのは非常に大きかった」と語った。
栗山は60%を超えるスパイク決定率を残して試合のVOMに選ばれた。鍬田も高いスパイク決定率に加え、5本のサービスエースを奪った。怪我から復帰し久しぶりに出場した秦も4本のブロックや要所でスパイクを決めて貢献した。普段は出場機会が少ない選手たちがアグレッシブなプレーでフルセットの試合をものにし、次週のファイナルへ、最高の流れを作った。
ファイナルの相手は、昨年と同じくウルフドッグス名古屋に決まった。山村監督は「お互い高い攻撃力を持ったチーム。サーブ、サーブレシーブという1本目の精度が流れをつかむポイントになる」と展望を語る。
約半年間に渡る長いリーグを勝ち抜き、3連覇への挑戦権をつかんだサンバーズ。あとは、出し切るだけだ。
<試合後のコメント>
■栗山雅史選手
今日の試合はファイナルに向けて、チームの力でもう一段ギアを上げていこうという試合だったので、勝って来週にいい流れでつなげられたかなと思う。僕はもう来週で引退することが決まっていて、後輩たちにプレーを見せられるチャンスもなくなるので、今日の試合は特別な思いがあった。勝ててよかったです。
僕は大砲じゃないので、本数を集められたら結構しんどいんですけど、セッターの(山本)龍がすごく分散していい感じに(ブロックを)振ってくれたのがよかったのと、苦しい場面でも何本か決められたのが個人的にはよかったと思います。今日は普段出ない Bチームのメンバーがしっかり準備をして出て、勝ったことで、若手の選手にとってはすごく自信になる、また今後の自分の糧となる、いい試合になってよかったです。
■秦耕介選手
今日は試合が進むにつれてコート内のメンバーがどんどん変わっていく戦い方でしたが、出た個人個人がやるべきことをしっかりコート上で表現できましたし、僕らとしてもやっていて楽しい試合だった。レギュラーとか関係なく、選手全員が試合を楽しむという気持ちを持っていることが僕たちの強みだと思うので、そこを体現できてよかったです。
僕自身は1ヶ月ぐらい怪我で抜けていて、約1週間前に練習に参加し始めた。1週間でどこまで調整して、試合に合わせてコンディションを上げられるか、その過程を学ぶ機会になりましたし、成長を感じられた部分もあり、それをこの試合にぶつけられたかなと思います。来週のファイナルは、引退する栗さんと同期の小野をいい結果で送り出して、最高の卒業式にしてあげたいなという気持ちが強いです。
■柏田樹選手
今日の3セット目から行くということは聞かされていたので、この約5日間はそこに向けて調整して挑んだんですが、自分が思い描いていた以上の結果は得られなかった。当たり前ですが、練習でできないことは試合でできない。自分の仕事として、相手のネットインサーブを取れなかったところや、ブロックを弾かれてしまって相手に点数を献上するかたちが多かったので、自分の仕事としては何一つできなかったという感覚です。こうして試合に出たからこそ課題が見つかったので、もう一度そこをこれからの練習で詰めていきたいと思います。