試合日程・結果

GAME

2022-23 V.LEAGUE FINAL4 RR2位 vs. RR3位

開催日時
2023年4月 8日(土) 15:00
会場
島津アリーナ京都(京都府立体育館)
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 31-29
  • 22-25
  • 23-25
  • 25-22
  • 15-9

WIN

2

パナソニックパンサーズ

リザーブメンバー

試合経過

<試合経過レポート>
 2022-23V.LEAGUE DIVISION1はファイナルステージが開幕した。今季はまずファイナル4で、レギュラーラウンドの上位4チームが総当たり戦を行いファイナル進出チームを決める。その初戦、レギュラーラウンド2位のサンバーズは、3位のパナソニックパンサーズと対戦した。

 第1セットは互いにサイドアウトを奪い合う緊迫した展開。サンバーズはムセルスキーのスパイクや彭のクイック、藤中謙のパイプ攻撃などで得点を重ねるが、中盤ミスが出たり、クイックがブロックに捕まり10-13と先行された。それでもムセルスキーのスパイクで苦しい場面を乗り切り、小野が空中で時間差を作って決める巧みなクイックで流れを引き寄せる。終盤、藤中謙のサーブで揺さぶり、大宅の好守備をムセルスキーが得点につなげ18-19と追い上げる。さらに、リベロ藤中颯の好守備をムセルスキーが得点につなげて22-22と追いついた。相手ブロックをクイックに引きつけ、パイプ攻撃やライト攻撃でサイドアウトを重ねてデュースに持ち込むと、ムセルスキーがノータッチエースを決めて28-27と逆転。最後はムセルスキーのカウンターアタックで締め、セットを先取した。

 第2セットは、好守備で粘ってムセルスキーのスパイクで切り返したり、ブロックで仕留めて4連続ブレイクを奪い6-1と好スタートを切った。ところが中盤、パナソニックのカウンターアタックや、サービスエースを奪われ追い上げられる。終盤、好守備から切り返されて追いつかれると、サービスエースを決められ18-19と逆転された。さらに、パナソニックの粘り強い守備からブレイクされ20-23とリードされ、セットを奪われた。

 第3セットは藤中謙のブロックや、大宅の好守備から藤中颯が正確につなぎ、藤中謙がレフトから鋭いカウンターアタックを決めて4-2と先行。逆転されても、藤中兄弟の好守備で粘って相手のミスを誘う。中盤は彭のクイックやアラインのパイプ攻撃でサイドアウトを重ね、ムセルスキーのブロックで12-11と逆転。小野が強烈なクイックを叩き込み、さらに勢いをもたらす。しかし終盤、パナソニックのサーブに揺さぶられて逆転され、リードを奪われる。リリーフサーバーの西田のサーブで揺さぶり、アラインのスパイクで切り返して追いつくが、サービスエースを奪われて再び引き離され、セットを連取された。

 第4セットはパナソニックのブロックに捕まったり、スパイクを拾われて切り返され3-6と先行される。それでも彭のクイックで流れを引き寄せ、その後はクイックに引きつけて藤中謙、アラインのパイプ攻撃などでサイドアウトを重ねる。彭のサーブで揺さぶり、ムセルスキーがカウンターアタックを決め11-11の同点に。再び引き離されるが、アラインのスパイクでサイドアウトを重ね、ムセルスキーのカウンターアタックで18-17と逆転。アラインの好守備をムセルスキーが得点につなげたり、小野に代わって入った佐藤がCクイックを決めて点差を広げ、試合をフルセットに持ち込んだ。

 第5セットは彭のブロック、ムセルスキーのカウンターアタックで2-0と好スタートを切る。その後、彭のブロックで4-1とリードを広げた。相手に粘られても、藤中颯が好守備で相手のスパイクを決めさせずブレイクを許さない。中盤、佐藤のサーブで揺さぶり、相手にミスが続き11-5と一気にリードを広げた。最後はムセルスキーのスパイクで締めてゲームセット。サンバーズが逆転で初戦をものにした。

 リードしていても逆転されてセットを取られるなど、課題も多く苦しい展開だったが、藤中謙が「悪いところもあったけど、勝ちきれたことがすべて」と言うように、ファイナル進出へ一歩前進する大きな勝利だった。

 パナソニックのミドルブロッカーに、クイックがマークされる中、途中から大宅がアライン、藤中謙のパイプ攻撃を巧みに使ってノーマークで決めさせるなど、トスワークが光ったが、大宅自身は試合後「今日は全然ダメだった」と反省ばかりが口をついた。
「パイプをもっと使えばよかった。トスミスもあった。(小野)遥輝に決めさせたいんですけど......遥輝とできる試合数が少なくなるにつれて、そこばっかり考えちゃって。ちょっと一回、遥輝の引退は忘れて、打ちやすいトスを上げられるようにしたい。そういう感情はダメだということが今日わかったので。気持ちをリセットして明日の試合に臨みます」と語った。

 一方の小野も、肩に力が入っていたようだ。山村監督は「このファイナルステージが最後ということで、小野はおそらく気持ちが入りすぎていたのかなと。仕事をしなければ、という思いが強すぎて、逆に彼の良さを消してしまっていたと感じた。試合中にも『シンプルにしていこう』と声をかけたんですが、決めようと思いすぎると視野も狭くなるので、明日は視野を広く、修正して臨んでくれると思っています」と期待を込めた。

 リーグの終わりが見えてきて、それぞれの胸に押し寄せてくる思いはあるが、今は何より「勝つために」。また心と体をリセットし、次の1勝を得るために集中する。

<試合後のコメント>
■山村宏太監督
 まず勝利できたことに安心しています。今日は相手とのマッチアップを考えてローテーションを組んでいましたが、考えすぎて、うまく当てられなかったところもある。選手たちはしっかりとパフォーマンスをしてくれましたが、まだ甘いなという課題も見つかったので、その課題をこのファイナル4の間に克服しなければ、ファイナルに届くのは難しい。

 小野はうちの最大戦力の1人ですが、今日は相手のミドルの山内(晶大)選手と当たる機会が多かった中で、ブロックがあまりうまく機能していなかったので、高さのある佐藤を入れ、ブロックタッチの回数を増やし、ブレイクの機会を作ろうとした。シャットアウト自体はありませんでしたが、触ったり、コースを限定したり、いい仕事をしてくれたと思います。

■大宅真樹主将
 まずは試合に勝ちきれたことがすべてだと思っています。よかった点、悪かった点、両方出た試合。最後は相手のミスに助けられたところもあったので、そうじゃなくて自分たちから点数を取れるようにしないと。

 自分のプレーとしてはダメでした。レフトのトスがブレブレだった。クイックにずっと(相手のミドルが)来ていたのでパイプをもっと使えばよかった。遥輝に決めさせたいんですけど、気楽にいきます。残りの試合数が少なくなるにつれて、そこばかり考えちゃって。一回遥輝の引退は忘れて、打ちやすいトスを上げられるようにやりたい。そればかりが頭にあるとダメだということが今日わかったから。彼だけじゃなく、他のチームメイトとも一緒に戦っているということをまず自分自身が表現しないと。それができればうまくいくと思います。明日はまた一から、最後まで、やるだけです。

■藤中颯志選手
 ファイナルステージは僕自身初めてなので、昨日の夜ぐらいから緊張というか、ソワソワする感じがありました。でもそれと同時に「やってやるぞ」という気持ちもあって、試合が近づくにつれてその気持ちのほうが緊張よりも上回ってきたので、プレーに関しては、悪い部分もありながら、いいプレーもできたかなと実感しています。

 サーブレシーブに関しては、パナソニックさんは本当にサーブのバリエーションが豊富なので、そういうサーブで乱される部分もあったんですが、話し合いながら修正できたかなと思います。ディグに関しても、自分は引いてしまうと上がらないことが多いので、1点1点を大事に「取りに行くぞ!」ということは常に考えていました。まだ1勝ですけど、勝てたことは本当に嬉しい。ファイナル4は3試合ありますけど、今日の試合のことだけを考えて全力でプレーしていたので、これからはもう明日の試合に向けて、やるべきことをやろうかなと思っています。

2022/23シーズン

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