2022-23 V.LEAGUE ウルフドッグス名古屋戦
- 開催日時
- 2023年3月17日(金) 19:05
- 会場
- 住吉スポーツセンター
3
- 20-25
- 25-16
- 23-25
- 25-23
- 15-13
WIN
2
試合経過
<試合経過レポート>
2022-23V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンドは残り2週となった。現在2位のサンバーズは、勝敗数とポイントで並んでいる1位ウルフドッグス名古屋と、ホーム・住吉スポーツセンターで対戦した。
第1セットの立ち上がりは、サンバーズにミスが続いて先行され、WD名古屋のサービスエースで3-8とリードされた。アラインのパイプ攻撃や小野、彭のクイックで徐々に攻撃を立て直すと、中盤、ムセルスキーが強力なサーブを打ち込んで崩し、彭のブロックで仕留めたり相手のミスを誘い10-12と追い上げる。しかしWD名古屋の堅いブロックとディグでサンバーズの攻撃を阻まれて引き離された。終盤、リリーフサーバーとして入った鍬田が強力なサーブで崩し、アラインのブロックで仕留めて追い上げる。さらに、ムセルスキーのサービスエースなどで19-22と迫ったが届かず、セットを先取された。
しかし第2セットは小野のキレのあるクイックで勢いよくスタートすると、藤中謙が巧みなサーブで揺さぶり、ムセルスキー、小野の連続ブロックでリード。さらに、藤中謙のサービスエース、ムセルスキーのブロックで5-0とスタートダッシュに成功した。その後も藤中謙の強烈なパイプ攻撃で流れを渡さない。追い上げられても、中盤、アラインがパワーあふれるサーブでエースを奪ったり、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて12-5と突き放す。普段は戦術的なサーブで流れを作る藤中謙が、この日は強力なサーブで相手レシーバー陣を崩壊させ、アラインのカウンターアタックで16-8と大差をつけ、セットを取り返した。
第3セットも互いに強力なサーブの応酬となる。サンバーズは崩されてブロックに捕まったり、サービスエースを奪われて5-7と先行された。サンバーズも強力なサーブを打ち込んで崩すが、WD名古屋は巧みにリバウンドを取って粘り強く攻撃を仕掛け、ブレイクを許さない。中盤、サンバーズの攻撃を拾われて次々に切り返され7-13と点差を広げられた。サンバーズも、途中出場の佐藤のサーブで揺さぶり、ラリーを彭のクイックやムセルスキーのカウンターアタックで制し、3連続ブレイクで13-16と追い上げる。引き離されても、彭のブロックや、アラインの渾身のサービスエースなどで19-20と迫った。しかしサービスエースを許してセットポイントを握られる。佐藤の強烈なCクイックで食い下がるが届かず、セットを奪われた。
第4セットも先行されるが、サンバーズは藤中謙の力強いパイプ攻撃で流れを引き寄せると、彭のサーブで崩し、ムセルスキー、藤中謙のカウンターアタックで連続得点を奪い8-7と逆転。藤中謙が強烈なサーブでエースを奪い11-9とリードした。WD名古屋の好守備から切り返され15-16と逆転されるが、大宅が鋭いジャンプサーブでノータッチエースを奪い17-16と逆転。WD名古屋の堅いディグに阻まれてまたも逆転されるが、ムセルスキーがレシーバーを弾き飛ばしてサービスエースを奪い21-20と再逆転。さらに、ムセルスキーのサーブで崩し、ムセルスキーのカウンターアタックやアラインのブロックで23-20と引き離し、試合をフルセットに持ち込んだ。
第5セットはWD名古屋のショートサーブに揺さぶられ、ブロックに捕まり3-6と出遅れた。それでも、主将の大宅が執念でボールに食らいついて何度も拾い、アラインが得点につなげて7-7と追いついた。ムセルスキーの守備からアラインがカウンターアタックを決めて9-8と逆転。WD名古屋のカウンターアタックで逆転されるが、彭のサーブで揺さぶり、佐藤が値千金のブロックを決めて13-12と再逆転。最後はブロックのワンタッチでチャンスを作り、ムセルスキーが豪快にスパイクをたたき込み15-13でゲームセット。
サンバーズがついにWD名古屋を抜いて首位に立ち、同時にファイナルステージ進出一番乗りを決めた。
勝利の瞬間、思わずガッツポーズが出た山村監督は、「今日は1位、2位の直接対決で、意地と意地のぶつかり合いだった。その中で勝利できたのは嬉しい。今日は選手たちが勝ちに対して貪欲だった。いつもなら気持ちが切れてしまいかねないシーンでも、特に大宅がいろいろな選手に声をかけていたし、各選手が今日の試合にフォーカスできた成果が出ていた」と選手たちを讃えた。
ただ「最初にファイナルステージ進出を決められたのは大きいけれど、1位通過を目指しているので、明日勝たないと意味がない」と引き締めることも忘れない。
リーグ3連覇への、まだ第一段階。頂点に立つために立ちはだかる壁を、これからまた一つ一つ打ち破っていく。
<試合後のコメント>
■大宅真樹主将
これからの試合はもう「負けたら終わり」ぐらいの気持ちで戦っていかないと、その先の優勝というものはないので、まだレギュラーラウンドですけど、ファイナルの準備という意味も込めて、今日はスタートからしっかり気持ちを持って入り、それが結果につながってひとまず安心はしました。何より勝てたことが一番自分にとってもプラスになりました。
(前週日曜日の大分三好戦は山本龍選手が先発出場し、コートの外から試合を見た)あの日出場しないということは以前から言われていたので、体を休めることにあてようと思って試合を見ましたが、山本の活躍が刺激になりました。このままやっていたらいつでも抜かされるというか、山本の方が見ていて面白いバレーもしていましたし、本当に魅力のあるセッターなので、仲間ですけど、一番のライバルでもあるなと改めて思いました。その部分で、この1週間はかなり気合いを入れて練習しました。ずっと試合に出ていたので、勘違いしていた部分が自分自身あった。そういうふうには絶対なりたくないと思っていても、どこかで、自分はこのチームの正セッターで、試合に出られるんだという気持ちが少なからずあったと思うので、先週の大分三好戦は、本当に自分を見つめ直すいい機会だったと思います。
■藤中謙也選手
首位対決ということで、わかってはいましたがすごくハードな試合でした。セットを取ることも簡単ではない試合で、最後5セット目もリードされましたが、しっかりと耐えて、最後自分たちで勝利を手にすることができたのは良かった。セットを重ねるにつれて相手の傾向が出てくるので、ブロックチェンジをして、タッチをとって切り返すという理想的な展開が作れた。そういうところが最後取り切れた要因かなと思います。
(普段戦術的なサーブを打つことも多いが、この日はアグレッシブなサーブで流れを引き寄せた)今日はミーティングの中で、相手のサーブレシーブがAパス、Bパス時のスパイク決定率がすごく高いということを提示されていて、こちらがサーブを入れていってもブレイクのチャンスにはつながらないとわかっていたので、サーブでなんとか崩すということはチームとしての課題だった。ミスが多く反省するところもあるんですが、攻めてしっかり打てたサーブもあったので、そこはさらに改善していきたい。
■彭世坤選手
WD名古屋もすごくいいプレーをしていましたので、最後2点差で勝利を勝ち取ったことはすごく大きかった。(要所でのブロックポイントや、サーブでも崩して流れを引き寄せた)どのチームも、スパイカーは僕のブロックを避けて打ってきていますが、その中でも1試合に3、4本ぐらいはポイントを挙げられているかなと思う。サーブについては、徐々にミスを減らして、少しは成長できているんじゃないかと思う。普段の練習から自分をコントロールして、もっといいサーブを打てるようにしていきたい。