試合日程・結果

GAME

2022-23 V.LEAGUE 大分三好ヴァイセアドラー戦

開催日時
2022年12月 3日(土) 15:00
会場
スカイアリーナ (第一総合運動場)
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-17
  • 25-17
  • 26-24

WIN

0

大分三好ヴァイセアドラー

スターティングメンバー

藤中 颯志

リベロ

試合経過

<試合経過レポート>
 2022-23V.LEAGUE DIVISION1第13戦。現在8勝4敗で5位のサンバーズは、ホーム・スカイアリーナで9位大分三好ヴァイセアドラーと対戦した。

 この日はコンディションの問題でムセルスキー、アラインという攻撃の2本柱がベンチを外れたが、藤中謙、鍬田の両アウトサイドが出だしから力強いスパイクを繰り出すと、大宅が強力なサーブでエースを奪い先行する。さらに、鍬田も持ち味のジャンプサーブで崩して相手のミスを誘い8-5とリードした。小野もサーブで攻め、オポジットの栗山が得点につなげてリードを広げる。中盤には藤中謙が緩急をつけたサーブで揺さぶり、藤中颯の好守備から、栗山がきっちりとカウンターアタックを決め連続得点で14-8と引き離した。その後も懸命につないだボールを、藤中謙が後衛から飛び込んで豪快に叩き込み16-9とし流れを渡さない。終盤もサーブで崩し、鍬田のスパイクなどで連続得点を奪い大差をつけてセットを先取した。

 第2セットの立ち上がりも、サンバーズが小野のサーブでプレッシャーをかけ、彭が相手のクイックをシャットアウトするなど3連続得点で好スタートを切る。その後もサーブでプレッシャーをかけ続けて主導権を渡さない。中盤には鍬田のサーブで攻め、小野のブロック、鍬田のパイプ攻撃、栗山のブロックで3連続ブレイクを奪い12-6と引き離した。藤中兄弟と鍬田の3人が並ぶサーブレシーブは堅く、そこからクイック、パイプを中心とした的を絞らせない攻撃を繰り出してサイドアウトを重ね、セットを連取した。

 第3セットもサンバーズはサーブで主導権を握る。藤中謙が厳しいコースを攻めてエースを奪い先行すると、鍬田のサーブでプレッシャーをかけ、栗山のブロックで仕留めて9-5とリードを広げる。サンバーズは泥臭くボールに食らいついてつなぎ、その度に会場からは温かい拍手が沸き起こった。好守備で粘り、藤中謙が相手コート側からつないだボールを彭がブロックアウトで得点につなげて11-6とする。追い上げられても、彭の豪快なクイックで得点を重ね、ネットぎわの攻防で大宅がうまさを発揮して15-10と再びリードを広げた。
 ところが終盤、大分三好のイノック・モゲニの強力なサーブが立て続けに襲いかかる。2本のエースを奪われたり、カウンターアタックを決められて連続失点し18-19と一気に逆転された。さらに、サンバーズのスパイクを拾われて切り返され20-22とリードされた。それでも、23-24とセットポイントを握られた土壇場で、鍬田が勝負強さを発揮する。威力のあるサーブを打ち込んで崩し、難しいトスを栗山が巧みに得点につなげてデュースに持ち込む。鍬田が再び強力なサーブで崩し、その鍬田の好守備でチャンスを作ると、藤中謙が力強いスパイクを叩き込み25-24と逆転。最後も鍬田のサーブでプレッシャーをかけ、藤中颯のディグなどで粘って相手のミスを誘い26-24。大分三好に傾いた流れを力強く引き戻し、4連続得点でゲームセットに持ち込んだ。

 攻撃の中心であるムセルスキー、アラインを欠く中、この日出場した選手たちは自身の持ち味を発揮し、堅いバレーで勝利をつかんだ。安定したサーブレシーブをベースに、バランスよく攻撃を分散させ、ミスの少ないプレーで得点を重ねていった。1人1人の攻撃への意識が普段以上に高く、いつもは守備的な役割を担う藤中謙は、この日もチームで一番多くサーブレシーブを受けながら、スパイクでも66.7%という高い決定率を残し、チームトップの13得点を挙げた。ミドルブロッカーの彭は10本すべてのスパイクを決めた。
 オポジットでフル出場し、経験値を活かして難しいトスも得点につなげ勝利に貢献した栗山は、「ディマ(ムセルスキー)がいない時に勝てたのは大きい。経験上、すごくポジティブな流れができる」と語った。

 次戦は年内最後のリーグ戦。この日のように1人1人の力を結集し、勝利で締めくくる。

<試合後のコメント>
山村宏太監督
 試合の流れを作ってくれたのはクリ(栗山)じゃないかなと思います。クリが安定して決めてくれたことで、両サイドのバランスが取れた。あれだけサーブレシーブが返って、やりたいことができてしまうと、相手はしんどかったと思うので、明日はさらにサーブで攻めてくると思います。鍬田は新人らしからぬ堂々としたプレーをしてくれた。(第3セット終盤、鍬田の勝負強いサーブから逆転)彼はああいう状況の時に(いいサーブが)入る。だから打っていいよと言いました。余裕がある時はちょっとカッコつける傾向があるんですけど(苦笑)、ああいうギリギリなシチュエーションでは燃えるみたいです。今日は選手たちが最高のパフォーマンスをしてくれました。

■大宅真樹主将
 昨日の会場練習からみんなスパイク面でいいパフォーマンスができていて、今日もその通りに、スタートからどこに上げてもいいスパイクを打ってくれて、決定率もすごく高かった。ただ3セット目終盤の連続失点ところは、1、2点で我慢したかった。相手のサーブがよかったですが、しっかり上にあげて、リバウンドを取って攻め直したり、慌てないチームになりたい。

 攻撃の2本柱がいない中、今は安定したプレーができる選手が入っているので、波が少ないチームになっているとも言えます。自分はセッターなので、2人がいない不安もありますが、逆に今しかできない取り組みもある。偏りのないトス配分をすることが、今日も楽しみながらできたし、実際に両サイドや彭にいい本数を上げられた。そういう意味では自分の成長につながるし、2人が戻ってくるまでどう勝ち続けていくかというところは楽しみでもあるし、挑戦なので、彼らが帰ってきた時にいい環境を提供できるようにしたいと思っています。

■栗山雅史選手
 今日はみんながよかった。(鍬田)憲伸も最後サーブがよかったし、(藤中)謙也もよかったし、全員よかった。昨季もその前の年もそうでしたけど、やっぱりディマがいなくても勝つというのは大きい。その分、両レフトやミドルに負担がかかるけど、みんなで分散して、穴を埋めるというか、それで勝てたらまたみんな一皮むける。経験上、すごくポジティブな流れができます。

 個人的には、今日は久しぶりに3セット出て、例えばハイボールでも決められると思った時は勝負しにいくし、難しいトスの時は(リバウンドを)もらいにいくというのをやっていて、中にはどうしようもない場面もありましたが、判断はちゃんとできていたので、先週の課題を今週はうまく修正できたかなと思います。この歳になってもめちゃくちゃ緊張します(苦笑)。なかなかこんなチャンスはないし、しっかり責任を果たさなきゃいけないというプレッシャーもある。でもそれも全部ひっくるめて、今日は楽しめた。こういう精神状態を作ることができれば、まだ勝負できる。しっかり自分の持ち味を出して、チームに貢献して、明日も勝ちたいと思います。

■藤中謙也選手
 今日は攻撃面でも普段より貢献できるよう意識していました。普段は、どうしても大事な局面ではムセルスキーに上がることが多いんですけど、今はそこがいない分、自分に上がってくる可能性はもちろん増えてくるので、そういう意味では、常に自分に上がってくると思える分、やりやすさもあります。

 今日はトス回しやサーブレシーブの取り方など、このメンバーならではの戦い方ができた。ムセルスキーやアラインがいなくて、どこかが飛び抜けていない分、バランスよくできたと思います。ハイボールを打つことに関しては2人のほうが長けているので、1本目の精度がいつも以上に試合展開を握るのかなと思っていました。

2022/23シーズン

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