2022-23 V.LEAGUE JTサンダーズ広島戦
- 開催日時
- 2022年11月13日(日) 13:00
- 会場
- 鳥取県民体育館
3
- 25-18
- 25-16
- 21-25
- 25-18
WIN
1
試合経過
<試合経過レポート>
2022-23V.LEAGUE DIVISION1第8戦。4連勝中で5位のサンバーズは、3位のJTサンダーズ広島と対戦した。
第1セット序盤、この日もサンバーズのブロックとディグが機能する。藤中謙のサーブで揺さぶり、ブロックタッチでチャンスを作ると、ムセルスキーのスパイクで切り返したり、アラインがJT広島のオポジット江川をブロックして3-1と好スタートを切る。さらに、小野のサーブから、大宅がディグを上げ、藤中謙がツーで強烈なバックアタックを叩き込み6-2とリードを広げた。追い上げられても、アラインのブロックで再び流れを引き寄せる。中盤には、大宅のサーブで揺さぶり、小野のクイックやムセルスキーのスパイクなどで4連続得点を挙げ14-7と点差を広げた。JT広島も強力なサーブで攻めるが、サンバーズはサーブレシーブを崩されても、小野のクイックやアラインのスパイクでサイドアウトを重ねていく。終盤、JT広島のサービスエースなどで追い上げられるが、アラインが高い打点から立て続けにスパイクを決め、セットを先取した。
第2セットの立ち上がりも、大宅がフローターサーブで揺さぶり、ノータッチエースを奪ったり、ブロックタッチから切り返して3-0と好スタートを切る。その後、連続得点を奪われ追いつかれるが、今度は小野のサーブで揺さぶり、彭のクイックで切り返したり、コートエンドにノータッチエースを決めて8-4と再びリード。その後も大宅のブロックで引き離す。中盤にも、大宅のサーブで揺さぶり、小野のクイックやムセルスキーのスパイクで3連続ブレイク。藤中謙が強力なサーブを打ち込み、ブロックタッチから、藤中謙の力強いパイプ攻撃やアラインのスパイクで連続得点を奪い19-10と大差をつけた。終盤もアラインが強烈なサーブを打ち込んで崩し、自らバックアタックを叩き込むなど流れを渡さず、セットを連取した。
しかし第3セットは一進一退の展開となる。JT広島の強力なサーブに崩され、ブロックに捕まり先行されるが、ムセルスキーやアラインのスパイクで流れを引き寄せ、相手のクイックを小野がシャットアウトして9-9と追いついた。さらに、ブロックタッチからムセルスキーのカウンターアタックで11-10と逆転。その後は互いにサイドアウトを奪い合う。しかしクイックをブロックされて逆転され、終盤にはサーブレシーブを崩されて18-20とリードされた。その後もサーブで押され、ミスが出て点差を広げられ、セットを奪われた。JT広島の守備が粘り強く、サンバーズのスパイクが1本で決まらない場面が増え、流れが逆転した。
第4セット、サンバーズは相手に何度拾われても、拾い負けず、粘り強く攻撃を繰り返し1点ずつもぎ取っていく。小野が巧みなショートサーブで揺さぶり、ミスを誘ったり、ムセルスキーのフェイントや彭のブロックでブレイクし7-4と先行。ミスが出て追い上げられるが、ラリーを藤中謙のパイプ攻撃で制して同点は許さない。すると、アラインが強力なサーブを打ち込み、自らパイプ攻撃を決めて10-7と再びリード。ブロックに捕まり1点差に迫られるが、藤中謙がブロックを利用する巧みなスパイクで再び流れを止めると、彭の好守備をムセルスキーが得点につなげて12-9と再び抜け出す。終盤も小野のサーブで揺さぶり、相手のミスを誘ったり、小野が強力なスパイクを好守備で拾い、ムセルスキーが得点につなげて18-13とリードを広げた。終盤も、アラインの強烈なサーブでチャンスを作り、藤中のスパイク、ブロックでブレイクし23-15と大差をつけた。第3セットを落としても素早く立て直したサンバーズが第4セットを奪い、セットカウント3-1で勝利した。
今季のJT広島はアウトサイドとオポジットに新たに長身の外国人選手を補強した。「その2人の補強によって、ブロックに厚みが出て、サーブとブロックディフェンスで相手を制していくというスタイルになり、バレーボールがうちと似たタイプになったと感じる」と山村監督は言う。そこでこの2連戦の前、選手たちに「同じようなタイプのチームに、俺らが負けるわけにはいかないよね。今日明日の試合で、相手にやりにくさを与えることは今後のためにも大事。徹底的にやろう」と発破をかけ、選手たちは2連勝でそれに応えた。
この日はJT広島の強いサーブに攻められながらも、チームとして61.8%という高いスパイク決定率を残した。特にアラインはこの2戦、サーブ、スパイクで本来の爆発力を発揮し、この日はブロックでも3本のポイントや効果的なワンタッチを続け、成長を示した。
大きな自信と手応えを得て、5連勝で4位に浮上したサンバーズ。次戦はホーム・舞洲アリーナで、ジェイテクトSTINGSと対戦する。
<試合後のコメント>
■山村宏太監督
昨日と同様いいスタートを切ることができたのが大きかった。3セット目、シーソーゲームを勝ちきれなかったのは問題点ですが、そこから立て直して4セット目にまた自分たちの展開に持ち込めた。この2勝はかなり大きな自信につながるのではないか。今日は相手のストロングサーブが入ってきて、サーブレシーブの返球率はうちのほうが低かったけれど、アライン、ディマ(ムセルスキー)のスパイクや、崩れたところからもクイックを決めたり、また(藤中)謙也が要所で値千金のポイントを取ってくれた。そういう意味では大宅の使い分けもよかったし、サーブレシーブをコート内に収めておけばなんとかなるという安心感を、レシーバー陣に与えているんじゃないかと思う。
今日は相手スパイクも修正してきていたが、アライン、大宅をはじめブロックも出ていた。アラインは、ブロックが苦手と言いながらも、自信をつけてきている。ポジショニングがよくなったし、流れなくなってきた。彼にとっては実戦経験を積むことが何よりの財産。日に日に成長した姿が見られて、最初の頃の不安定さはなくなってきていると感じる。
■大宅真樹主将
この2日間は、今日の3セット目以外は、自分たちが想定していたよりもすごくいいバレーボールができた。昨シーズンからメンバーが変わって、スタートしたばかりだった東レ戦やVC長野戦の時の気持ちとは一転して、「このメンバーでもこういう戦い方ができるんだ」と、本当に自信になった2試合だった。どうして今週こんなにいいバレーができたのかというのをもう一度フィードバックして、毎週同じメンタル、パフォーマンスで臨まないといけないし、このレベルでプレーをしていくべきチームだと思う。一方で3セット目は詰めの甘さや隙が出た。ああいうセットをなくせるチームになりたいので、そこは反省点ですが、4セット目に修正できたことは、チームの成長が見えた部分。
今シーズン前にJT広島さんとテストマッチをした時にはボロボロにやられたので、怖さもあったし、先週のJT広島対堺戦の映像を見ても、すごくハイレベルな試合で、本当に強いチームだなと思ったが、それが逆に僕らに火をつけたんじゃないか。スタートからしっかり走ることができた。トスワークに関しては、先週のJT広島さんの映像を見て、相手ブロックを細かく自分で整理した時に、クイック、パイプにあまり厚く来ていないイメージがあったので、そこを見せれば、両レフトも決まるのかなと思って実践した。今日はクイックへのマークが昨日より厚くなっていたけど、小野も彭もしっかり決めてくれた。それにみんな、1本で決まらなくても、ブロックフォローを必死でやったり、両サイドがうまくブロッカーを利用したりして、スパイク効果率が下がらなかった。(藤中)颯志だったり、ミドルの選手も、全員がこの2日間はつなぎの意識がすごく高く、スパイク決定率だけじゃない、ディマ(ムセルスキー)だけじゃないというところも見せられたと思う。
■デ・アルマス アライン選手
今日の試合はスタートからJT広島のプレーが昨日とは違うと感じたが、僕らのプレーが今日もちゃんとできたし、いい試合だったと思う。相手チームには尊敬するすごい選手もいますし、勝ってよかった。今年のJT広島はオポジットが重要な選手で、そこをブロックで止めないと厳しい試合になる。だから、先週のJT広島対堺の試合の映像を見て、バックアタックの時と前衛の時では打ち方がこう違うとか、一生懸命勉強して、うしろの颯志や謙也さんとも、ブロックはこのコースを止めるとか、そういう話し合いもあって、いい結果になったと思う。スパイクとサーブは(この2試合の出来は)普通。サーブレシーブはもっとできると思うので、まだまだ。