2022-23 V.LEAGUE VC長野トライデンツ戦
- 開催日時
- 2022年10月29日(土) 14:00
- 会場
- 小瀬スポーツ公園体育館
1
- 25-16
- 24-26
- 26-28
- 16-25
LOSE
3
試合経過
<試合経過レポート>
2022-23V.LEAGUE DIVISION1第3戦。開幕週を1勝1敗でスタートしたサンバーズは、小瀬スポーツ公園体育館で、昨季10位のVC長野トライデンツと対戦した。
試合の立ち上がりから、互いに好守備が出て長いラリーとなる。そのラリーを相手に奪われ0-2と先行されるが、藤中謙がチームに落ち着きを与える。安定したサーブレシーブから、鋭いパイプ攻撃を決めたかと思えば、次はフェイントで相手を翻弄。そしてブロックの指先を狙った巧みなスパイクでブレイクを奪い6-6と追いついた。中盤には、柏田がコートエンドにノータッチエースを決めて9-8と逆転。「自分が点数を取った時に喜びを爆発させてチームを勢いづけたい」と語っていた柏田が、気迫のこもったガッツポーズでチームを鼓舞する。さらに、柏田のサーブで崩し、藤中のパイプ攻撃やムセルスキーのスパイク、ブロックなどで5連続ブレイクを奪い13-8と一気に引き離した。その後も小野のブロック、クイックで流れを渡さない。終盤も大宅のサーブで揺さぶり、連続得点を挙げて点差を広げ、サンバーズがセットを先取した。
第2セットはサンバーズのサーブ&ブロックが機能する。まずは柏田のサーブで崩し、小野がブロックで仕留めて3-1と先行すると、今度はムセルスキーのサーブから、大宅のブロックで5-2と好スタートを切った。追い上げられるが、柏田のブロックで相手にブレイクを許さず、柏田、小野のクイックなどでサイドアウトを重ねる。中盤、相手のカウンターアタックで追いつかれるが、小野のサーブで崩し、ムセルスキーのスパイクで切り返して14-12と再びリード。追いつかれても、柏田が力強いクイックでブレイクを奪い再び先行。一進一退の展開が続くが、終盤、柏田のサーブからムセルスキーのブロック、スパイクで連続得点を奪い20-17と引き離した。
ところがその後、サーブレシーブを崩されたり、ミスが出て22-23と逆転された。サンバーズはサーブが弱くなり、逆に勢いづいたVC長野のサーブに押された。デュースに持ち込むが、最後はサンバーズのスパイクを拾われて切り返され、セットを奪われた。
第3セットは、ここまで決定率の上がらなかったアラインがレフトから立て続けにスパイクを決めてリズムを作る。そのアラインが好サーブを打ち込み、ムセルスキーのカウンターアタックで6-4と先行した。しかし中盤、VC長野にサービスエースを奪われて9-10と逆転される。サンバーズはブレイクのチャンスでミスが出て流れをつかめない。逆にVC長野にサーブ&ブロックを決められ11-14とリードを奪われた。それでも、小野のサーブで崩し、柏田が巧みなフェイントで得点につなげて追い上げ開始。藤中謙、ムセルスキーのカウンターアタックで17-16と逆転した。しかし、VC長野の粘り強い守備から切り返されて逆転されると、サービスエースを奪われて17-19とリードされた。終盤、ムセルスキーのカウンターアタックで23-23と追いついてデュースに持ち込むが、最後はスパイクを拾われて切り返され、セットを連取された。
第4セットもサンバーズは悪い流れを断ち切れない。立ち上がりからスパイクやサーブレシーブのミスが続き1-6と出遅れた。その後もVC長野の巧みなサーブに揺さぶられてコート内が落ち着かず、エースを奪われたり、ブロックに捕まるなど5連続失点して3-12と大差をつけられた。このセットから入った鍬田のカウンターアタックなどで6-12と追い上げるが、VC長野の堅い守備に阻まれてなかなか得点を奪えず、ブロックやカウンターアタックを決められ終盤再び点差を広げられた。鍬田のサービスエースで追い上げるが点差は詰め切れず、セットカウント1-3で敗戦となった。
リードしていた第2セット後半、ちょっとしたプレーの隙やミスから相手を勢いづかせてしまい、その後、相手の勢いを押し返せるだけの力がなかった。昨シーズン下位だったチームであろうと、隙を見せれば命取りになるということ。大宅主将は「見に来てくださる、応援してくださるファンに申し訳ない試合をしてしまった。切り替えて明日もう一度、サンバーズとは何かというのを考えながら、気を引き締めてやっていきたい」と猛省した。
混戦が予想される今季は、昨季以上に1勝、1セットの差が、最後に大きな分かれ目になりかねない。この試合を教訓に、次戦からは1戦必勝で勝利をもぎ取りに行く。
<試合後のコメント>
■山村宏太監督
試合を振り返ると、数字自体はほとんどの項目でうちの方が上回っている。それでもセットを3つ落としたのはなぜなのかと考えると、試合のターニングポイントやセット終盤のせった場面で取りきれていないというのが今の課題。そうならないように1セット目のような展開を作っていかないと、安心して見ていられないのが今のサンバーズ。昨シーズンまではセット終盤や、フルセットなどのせった展開を得意としていましたが、今季はメンバーも代わって、そこが今の課題だと感じています。
スパイカー陣は、スパイクコースの幅がかなり狭くなっているのも今の課題。試合前にも「幅広いコースに打ち分けていこう」という課題を出したんですが、やはり劣勢の場面が続くと、自分の得意なこと、自信があることしかできなくなってしまう。そこが特徴として大きく出てしまい、相手にディフェンスを上げられる、ブロックタッチされてしまう、という展開になったと思います。
■大宅真樹主将
単純にこういう試合をしてしまったことに対して、キャプテンとして、自分自身に怒りというか、いらだちを感じています。すごくダメージの大きい試合。3連覇に向けてやっていく中で、どの相手もディフェンディングチャンピオンの僕らを潰しにかかってくるというのは想定済みなんですけど、その中で今日は、雰囲気も変えられず、対策もできず、何もできずに相手のムードのまま最後まで引きずって負けた。自分たちで打開策を作ったり、流れを変えるプレーをしたり、自分としては声かけも必要。もっともっと周りの選手を活かせる選手になりたいと、今日の試合で感じました。見に来てくださる、応援してくださるファンに本当に申し訳ない試合をしてしまった。切り替えて明日、もう一度、サンバーズとは何かというのを考えながら、気を引き締めてやっていきたい。
今日の自分に関しては、1セット目をすごくいい展開で取れたので、2、3セット目も、リードされてもどこかに「負けないだろう」というのがあって、一定の気持ちで淡々とやってしまった。昨季2連覇して自信がついたと同時に、鼻が伸びているところが、もしかしたら自分の中にあるのかなと今日感じたので、それは自分自身でへし折って、明日からもう一度「PLAY HARD」を体現していきたい。
■藤中謙也選手
VC長野さんがすごくいい試合、いいプレーをされていたことは間違いないですが、どちらかというと僕らに改善点が多かった。1セット目はいい試合運びができたんですが、2セット目は同じような展開にはならず、相手を乗せてしまった。中盤以降、得点すべきところでできなかったという状況が最後まで続いた。こちらがサイドアウトが取れない状況が、相手を一番乗せてしまう。こちらがしっかりと決めきれないというところから、じわじわとゲーム展開を悪くしていってしまったと感じました。