試合日程・結果

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第70回 黒鷲旗大会 全日本男女選抜バレーボール大会 決勝トーナメント準々決勝

開催日時
2022年5月 3日(火) 11:00
会場
丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 21-25
  • 25-21
  • 25-19
  • 25-23

WIN

1

FC東京

スターティングメンバー

喜入 祥充

リベロ

リザーブメンバー

試合経過

 黒鷲旗全日本選抜バレーボール大会4日目・準々決勝。サンバーズはFC東京と対戦した。ここからは負けたら終わりのトーナメント戦となる。

 第1セット序盤、サンバーズはサーブレシーブを崩されて切り返されたり、サービスエースを奪われ3-6と先行された。それでも、西田の好守備をムセルスキーが得点につなげたり、柳田のカウンターアタックで7-7とすぐに追いつく。中盤再びリードされても、藤中が巧みなサーブでエースを奪い12-12と追いついた。しかしその後、立て続けにブロックに捕まり12-15と再び点差を広げられる。柳田のカウンターアタックで追い上げるが、終盤、またもブロックに捕まって連続失点し、17-21と引き離された。それでも、ムセルスキーの力強いサーブでプレッシャーをかけ、柳田が強烈なパイプ攻撃を打ち込んで19-21と追い上げる。しかし最後はサービスエースを決められて引き離され、セットを先取された。

 第2セットは藤中のブロックで先行。ムセルスキーのフェイントで切り返して5-3とリードした。サンバーズのスパイクを拾われて切り返されたり、ミスが出て9-10と逆転されたが、藤中がスパイクを決めて流れを切ると、彭のサーブで崩し、小野のクイックで切り返して13-12と逆転。彭がノータッチエースを奪い14-12とリードした。さらに、柳田が強力なサーブを打ち込み、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて17-14と引き離す。藤中のスパイクでサイドアウトを重ね、終盤、西田のサーブで崩し、柳田のブロックで仕留めて23-19と点差を広げた。サービスエースを奪われて追い上げられたが、最後はムセルスキーのカウンターアタックで締め、セットを取り返した。

 第3セットは0-2と出遅れるが、藤中の好守備を、柳田が巧みなスパイクで得点につなげて2-2と追いつき、柳田のブロックで4-3と逆転。その後、FC東京のブロックで逆転され、サンバーズのミスで6-8と先行されるが、FC東京のミスで9-8と再び逆転。中盤には、西田の狙いすました好サーブで崩し、小野のキレのあるクイックで切り返して15-12とリードした。終盤は彭のクイックや藤中のストレートスパイクでリズムよくサイドアウトを重ねる。FC東京のブロックで追い上げられるが、柳田がスパイクを決めてすぐに流れを断つ。終盤はブロックのワンタッチから、立て続けに小野のクイックで切り返し、リードを広げてサンバーズがセットを連取した。

 第4セットはムセルスキーのスパイク、柳田のサービスエースで2-0と先行する。小野、彭のクイックでサイドアウトのリズムを作り、藤中のカウンターアタックで5-2と点差を広げた。その後は柳田のパイプ攻撃やムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねていき、彭のサービスエースで14-11。小野の好守備で粘り、ラリーを藤中の巧みなブロックアウトで制して18-14とリードを広げた。終盤、サンバーズのスパイクを拾われたり、サーブレシーブを崩されて切り返され18-17と追い上げられるが、ムセルスキーの強力なサーブで崩し、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて20-17と再び引き離す。終盤も彭のサーブで崩し、柳田が巧みなフェイントで得点につなげて23-19とリード。ところがその後、サーブレシーブを崩されて連続失点し23-23と追いつかれた。それでも、最後は柳田のブロックで相手の反撃を封じて25-23。サンバーズが逆転勝利を飾り、準決勝に進出した。

 この日は1人1人がきっちりと自分の仕事を果たし、第1セットは取られたものの、まったく動じることなく3セットを連取した。
 柳田は「今日は(セットを取られても)バタバタしなかったし、個人的にも仕事はできていたなと思ったので、この質を落とさないようにしながら、他の選手の質を上げられるような仕事ができればいいのかなと思っています」と静かに手応えを漂わせた。
 セッターの大宅は日本代表合宿に招集され、リベロの鶴田がリーグ後に引退したため、今大会はこれまで出場機会の少なかったセッターの西田やリベロの喜入、高橋結が起用されている。この日はリーグのファイナルで先発した5人が周りを固め、特に柳田や藤中が安定感と巧さのあるプレーでコート内を落ち着かせたり要所を締め、若手が伸び伸びと力を発揮した。柳田は言う。
「2人(大宅、鶴田)がいた時よりも会話をするようにはしています。(西田)寛基には、今日は相手チームのブロックがサイドに走る傾向があって、クイックや特にパイプに対してのマークが厚くないので、どんどんパイプで攻撃できるように言って、彼が実際に行動に移してくれたのですごく助かりましたし、いい状況で点数を決められました。(西田は)大会序盤に比べると、日に日に落ち着きが出てきているなと思うし、うまく打てるボールが増えている。今日も真ん中をよく使っていたり、彼の良さであるアグレッシブなセットが徐々にできてきているのかなと感じます」
 リベロも、この日はサーブレシーブは喜入、ディグは高橋結がコートに入り、安定したプレーで試合を作った。
 喜入は「自分はやるしかない立場。結果を残すことによって、スタッフ陣との信頼関係をこれから築いていかないといけないし、究極的には、『喜入でやられたら仕方がない』というぐらいに思ってもらえるところまで自分のスキルを磨いていかないと。1点の重みを感じながらやっていかなければと思っています」と意気込みを語る。
 ただこの日は第4セットの最後、続けてサーブレシーブを崩されて追いつかれ、高橋結に交代した場面を悔やむ。
「大事な場面で2本連続で乱れてしまった。2本同じようなやられ方をしてしまったので、たとえミスをするにしても、違う取り方をするとか、何か違うことにトライすればよかった。それまでが良くても、最後の勝負どころがダメだったので、ダメ。本当にあそこの1本ですね」
 この悔しさは試合で取り返す。優勝まで残り2試合。取り返すチャンスはある。

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