2021-22 V.LEAGUE FINAL vs ウルフドッグス名古屋
- 開催日時
- 2022年4月10日(日) 16:00
- 会場
- このはなアリーナ(静岡県草薙総合運動場体育館/静岡市)
0
- 19-25
- 26-28
- 21-25
LOSE
3
リザーブメンバー
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デ アルマス アライン
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秦 耕介
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佐藤 謙次
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小川 猛
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西田 寛基
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鍬田 憲伸
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喜入 祥充
試合経過
2021-22V.LEAGUE DIVISION1はついにファイナルを迎えた。今シーズンのファイナルは2戦制で行われる。前日のファイナル3を大熱戦の末勝ち抜いたサンバーズは、レギュラーラウンド1位のウルフドッグス名古屋と対戦した。
第1セットは彭のブロックで先行するが、WD名古屋のフローターサーブにエースを奪われて5-6と逆転される。その後もサーブに崩され、ブロックに捕まったりエースを奪われて5-9とリードされた。中盤もWD名古屋の堅い守備にスパイクを拾われて切り返され、6-12と点差を広げられる。それでも終盤、彭が鋭いフローターサーブで攻めて崩し、相手のミスを誘い13-18と追い上げる。スパイクミスが出て引き離されるが、リリーフサーバーとして入った西田が好サーブを打ち込んで崩し、大宅の好守備を、西田が正確につないでムセルスキーがスパイクを決め17-22と追い上げる。さらに、彭がWD名古屋のクイックをシャットアウトして18-22。しかし最後はWD名古屋の強烈なジャンプサーブにエースを奪われ、セットを先取された。
仕切り直した第2セット、サンバーズはこのセットから入った小川のブロックでスタートすると、大宅が好守備で粘り、自らブロックで得点につなげて先行。ムセルスキーの強力なサーブで崩し、彭のブロックで仕留めて5-3とリードした。その後も、彭の好守備をムセルスキーが得点につなげたり、大宅のサーブでプレッシャーをかけ、小川のキレのあるクイックで切り返して11-6とリードを広げた。
コートに新鮮な空気を吹き込み流れを引き寄せた小川は「1セット目に関しては、昨日の試合に出ていたメンバーでスタートしましたが、昨日6セットしていたせいか、昨日のような勢いがあまり感じられなかったので、チームに新しいエネルギーを入れようと思って入りました。声を出して、みんなが乗っていけるような雰囲気にしていければと思いました」と振り返る。
その後サービスエースを奪われるが、柳田の鋭いスパイクで流れを切り、ムセルスキーのスパイクなどでサイドアウトを重ねていく。しかし終盤、徐々にWD名古屋のサーブに押され、ブロックに捕まり20-19と追い上げられる。さらに、WD名古屋のサーブがネットに当たって落ちるサービスエースで21-21と追いつかれた。ムセルスキーのスパイクで流れを切るが、その後、再びサービスエースを奪われ23-24と逆転された。デュースに持ち込むが、最後はパイプ攻撃がブロックに捕まり、惜しくもセットを奪われた。
第3セットはWD名古屋の強力なサーブに崩され0-3と出遅れるが、ムセルスキーのサーブで崩し、相手のミスを誘って2-3と追い上げる。サンバーズは粘り強くボールに食らいついて拾うが、それをなかなか得点につなげられない。すると中盤、WD名古屋のブロックやカウンターアタックで5-10と点差を広げられた。このセットの序盤から入ったアラインのスパイクで連続失点を断ち、小川のクイックなどでサイドアウトを奪うが、その後もWD名古屋のサーブに押され10-18と大差をつけられた。それでもアラインのブロックで13-19と追い上げると、終盤、アラインが強烈なサーブを立て続けに打ち込み、相手のフェイントを鶴田が飛び込んで拾い、ムセルスキーが得点につなげたり、アラインの好守備からムセルスキーがカウンターアタックを決め、17-20と追い上げる。その後引き離されるが、マッチポイントを握られてから、ムセルスキーが強烈なサーブでエースを奪い20-24。アラインの好守備をムセルスキーが得点につなげ21-24と迫った。しかし追い上げはここまで。サンバーズはセットカウント0-3で敗れた。
悔やまれるのは第2セット。流れをつかみ一時は4点リードしたが、終盤、じわじわと追い上げられて逆転された。柳田は「今日は相手のサーブでかなり押される場面があり、僕自身も2セット目の最後、難しくないサーブを見てしまったり、つかめるチャンスを逃してしまったという印象がすごくある。たらればになってしまいますが、そこをしっかりとつかめていたら、違う展開になっていたのかなと思う」と悔やんだ。
小川も「攻撃面で、高さを使ってしっかり上から奥に打っていこうと思ったんですが、僕は他のミドルに比べて打つテンポが遅いので、ブロックが2、3枚来る状況になり、冷静に対処できなくなった。相手と戦っているというより、自分と戦っているような状態になっていました」と反省した。
一方、柳田、ムセルスキーを中心にサンバーズも好サーブを打ち込んだが、WD名古屋の堅いサーブレシーブを崩す場面は限られ、相手の攻撃陣全体に高いスパイク決定率をあげられた。
山村監督は「昨日の疲れのコントロールも含めて難しい状況ではありましたが、それを差し引いても、WD名古屋の強さを感じた。すべてのスキルにおいて、今かなり高いレベルでプレーしている。今日は(オポジットの)クレク(・バルトシュ)選手以外の選手の決定率を下げようとしたが、他の選手にも高い決定率で決められた。どこをコントロールできるのか、この1週間でできるところにフォーカスして、次戦に臨みたい」とサバサバと語った。
悔しい敗戦にも、選手たちは下を向かない。柳田は1週間後の最終決戦に向けてこう語った。
「WD名古屋は自分たちに自信を持ってプレーしているという印象を強く受けました。僕たちも、ここまで来ている以上、自信を持ってやるしかない。来週もおそらく劣勢な場面は必ず来ると思うので、そういう時はもちろんコートの中で声を切らさないように、自分たちができる確認や準備をしていきたい。この1戦を経てネガティブになるんじゃなくて、『もう1戦チャレンジできる』というポジティブな意識で準備をして臨みたいと思います」
大宅主将も「向こうにアドバンテージがある状態ですが、来週はとにかくフルセットでも何でも勝つ。2連覇するという目標はまだなくなっていないので、それに対してこの1週間で準備できることをしっかりやって臨みたい」と前を向いた。
泣いても笑っても、次戦、ファイナル第2戦が行われる17日が今リーグ最後の決戦となる。その試合でサンバーズが勝利し1勝1敗に持ち込めば、ゴールデンセットが行われる。
再びファイナルの舞台で戦える喜びと誇りを力に変え、今季最高の"PLAY HARD"と結束力で、優勝をもう一度つかみにいく。