2021-22 V.LEAGUE 大阪HG ジェイテクトSTINGS戦
- 開催日時
- 2021年10月30日(土) 16:00
- 会場
- 丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)
3
- 21-25
- 25-14
- 25-19
- 23-25
- 15-12
WIN
2
試合経過
2021-22V.LEAGUE DIVISION1第3週。
現在3勝1敗で5位のサンバーズは、同じくここまで3勝1敗の4位ジェイテクトSTINGSをホーム・丸善インテックアリーナ大阪に迎えた。
試合の立ち上がり、サンバーズはスパイクミスやジェイテクトのサービスエースで0-3と出遅れた。アラインのノータッチエースで5-6と追い上げるが、中盤、サーブレシーブを崩されたり、スパイクミスが出て8-13と引き離される。その後もジェイテクトのブロックや堅い守備に阻まれ、サンバーズのスパイクがなかなか決まらずリードを広げられた。それでも、今季初スタメンの小川が立て続けにクイックを決めてリズムを作ると、大宅のブロックやアラインのカウンターアタックで19-22と追い上げる。しかし終盤、サーブミスが続いてブレイクのチャンスを作れず、第1セットを失った。
第1セットはジェイテクトのサーブに苦しみ主導権を握られたが、第2セットはサンバーズのサーブが走る。藤中がノータッチエースを決めて4-1と先行。さらに、藤中のサーブでプレッシャーをかけて相手のミスを誘ったり、好守備から柳田がカウンターアタックを決めて6連続得点で7-1とリードを広げた。その後も小野の強力なジャンプサーブで崩し、柳田がパワフルにカウンターアタックを決めたり、アラインが好守備を自ら得点につなげ11-3と点差を広げた。中盤も大宅がノータッチエースを奪うなど、攻め手を緩めない。終盤のラリーもセッターの大宅がコートを駆け回ってボールをつなぎ、粘り勝ちして19-10とする。その後も大宅のツーアタックや小川のクイックなどで得点を重ね、サンバーズが大差でセットを取り返した。
第3セットは柳田のスパイクやアラインのブロックで好スタートを切り、藤中の巧みなプレーで5-3と先行する。ジェイテクトのブロックで追いつかれ、サンバーズにつなぎのミスが出て8-9と逆転されるが、小野が強烈なサーブで崩し、柳田が力強いカウンターアタックを決めて10-9とすぐに逆転。さらに、小野がサイドラインぎわにノータッチエースを決め11-9とリードした。中盤、追いつかれるが、サーブレシーブを崩されても、柳田が自らスパイクを決めてブレイクを許さず、小川のサーブで崩し、藤中がダイレクトスパイクを決めて16-13と再び先行した。追い上げられても、アラインのスパイクでラリーを制して流れを再び引き寄せる。喜入の好守備を大宅が丁寧につなぎ、最後は柳田が相手コートの奥に強烈なスパイクを叩き込み19-16と再びリード。終盤は小野がショートサーブなどで相手を揺さぶり、柳田、アラインがカウンターアタックを決めて連続得点を奪い22-17と引き離し、サンバーズがセットを連取した。
第4セットは序盤から一進一退の展開。サンバーズは藤中、アライン、柳田のスパイクや小野のブロックなどでサイドアウトを重ねる。ジェイテクトのブロックで先行されるが、アラインのスパイクで立て直して逆転。しかし中盤、再びジェイテクトのブロックで12-14とリードされた。それでも、柳田が相手レシーバーを吹き飛ばすサーブでエースを奪い14-14と追いつくと、ジェイテクトにミスが出て15-14と逆転した。サンバーズにミスが出て逆転され、サービスエースを奪われて17-19とリードされるが、小野がサイドラインぎわに2本目のサービスエースを決めて20-20と追いつく。さらに、相手のクイックを拾い、柳田が渾身のスパイクを叩き込み22-21と逆転。しかし23-23から、立て続けにサーブレシーブを崩されて連続失点し、セットを奪われ、試合はフルセットとなった。
第5セットはジェイテクトのブロックで0-2と先行されるが、サンバーズはアラインの強烈なサービスエースで4-4と追いつく。ブレイクのチャンスをものにできないもどかしい展開が続くが、小川や小野のクイックなどで我慢強くサイドアウトを重ねてついていく。すると、ブロックのワンタッチでチャンスを作り、柳田がカウンターアタックを決めて9-8と逆転。ミスが出て9-10と逆転されるが、アラインのサーブでプレシャーをかけ、柳田のブロックが決まり12-11と再び逆転。さらに、柳田のサーブで攻め、大宅のディグから、柳田がツーで豪快にバックアタックを叩き込み、14-12とマッチポイントを握った。最後も柳田のサーブでプレッシャーをかけ、ディグで粘って相手のミスを誘い、15-12でゲームセット。フルセットの接戦を制し、サンバーズが4勝目を挙げた。
ここまでホームゲームは3試合いずれもフルセットになり、すべて勝利している。ただ、藤中は、「5セットで勝ちきれたことは、負けとは全然違うとは思いますが、4セット目までで終われなかったのはチームとして反省すべきところ。取り切るべきところをしっかり取っていかないと。チームとしてもう一回気を引き締めて、しっかり取り組むべきだと思いました」と反省を口にした。
それでも、昨季オポジットからミドルブロッカーに転向し、今季初先発した小川が攻守ともに効果的な役割を果たして勝利に貢献したことは収穫だ。クイックでは77.8%という高い決定率を残した。試合後は安堵の表情でこう語った。
「他のミドルブロッカーに比べて、僕は1人だけテンポが遅いので、ブロックにつかれやすい分、下に落とさないことを意識して、どこに打てば一番決まるな、というのをしっかり考えてやっていました。決めないと、セッターとしても使いにくいと思うので、自分でなんとか決めてやる、という気持ちでした。ブロックは、情報量がすごく多い中で、自分でどうにか割り切って跳ぼうと意識していましたが、行けていないところも多々あったので、改善していきたいと思います」
山村監督は小川にこう期待を寄せる。
「小川は今、練習でブロックの形が一番きれいになっていて、ブロックに関して期待できる。実際に今日の試合でも、シャットアウトこそ少なかったものの、ワンタッチからのトランジションというところで貢献してくれた。ミドルに転向してまだ日は浅いんですが、すごく貪欲で、仕事をしたい、活躍したいという思いが強く、いろんなことを吸収しようとする姿勢を評価しています。その中で、今日、最初から最後まで出て勝ったことは彼の自信になってほしいし、取り組んできたことが結果につながることによって、選手というのは簡単に化けたりもする。この試合を機に、今までの取り組みを自信に変えて、ポジションを確立していってくれたら、チームとしても助かるので、期待しています」
今日の試合では、小川の対角の小野も、サーブで流れを引き寄せるなど重要な役割を果たした。また、新加入の210㎝の中国出身選手、彭もワンポイントブロッカーとしてサンバーズデビュー。ミドルブロッカーのポジション争いが激しくなってきた。そうした激しいチーム内競争に勝った選手がコートに立つことで、チームは強くなっていく。
この日の勝利でサンバーズは1つ順位を上げ、4位となった。明日も同じく丸善インテックアリーナで、連勝を狙う。