試合日程・結果

GAME

2021-22 V.LEAGUE 大阪HG 堺ブレイザーズ戦

開催日時
2022年3月19日(土) 18:00
会場
住吉スポーツセンター
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 21-25
  • 18-25
  • 25-19
  • 25-15
  • 15-7

WIN

2

堺ブレイザーズ

スターティングメンバー

鶴田 大樹

リベロ

リザーブメンバー

試合経過

 2021-22V.LEAGUE DIVISION1第30戦。前日の勝利で2位に浮上したサンバーズは、ホーム・住吉スポーツセンターで、3位堺ブレイザーズと対戦した。この試合がサンバーズにとって今シーズン最後のホームゲームだ。

 試合の立ち上がりから鶴田の好守備が出て、ムセルスキーの強力なスパイクが立て続けに決まり2-1と先行。柳田のキレのあるパイプ攻撃も決まる。前日は試合の立ち上がりが課題だったが、この日は好スタートを切った。しかし中盤、堺の堅い守備に粘られて失点し、サービスエースやブロックポイントを奪われ6-11とリードされた。それでもサンバーズは集中力を切らさず、大宅のブロックなどで10-12と追い上げる。ラリー中に柳田が大声でトスを呼びパイプ攻撃を決めたり、大宅がボールに食らいつき、鶴田が懸命につなぐなど、諦めない姿勢を貫く。堺の強力なサーブも、鍬田が正確に返し、柳田が強烈なスパイクでサイドアウトを奪い流れを引き寄せると、終盤、柳田が強力なサーブでエースを奪い追い上げを開始。立て続けにサーブで崩し、柳田が自らパイプ攻撃を叩き込み19-20と迫った。前日の試合後、スタートを自身の課題に挙げ、「スイッチの入れ方を再確認して臨みたい」「パスが割れた状況などでもっとセッターにコールをして(パイプで)攻撃参加する」と語っていたことを有言実行した。しかし終盤、サンバーズにスパイクミスが出て再びリードされ、セットを失った。

 第2セットはサーブレシーブを崩され先行されるが、鍬田がサービスエースを奪い6-5と逆転。しかし堺のサーブが強力で、再び崩されて切り返され7-8と逆転される。サンバーズも負けじとサーブで攻める。ムセルスキーのサーブで崩し、相手のミスを誘い9-8と逆転。ところがスパイクが立て続けにアウトになり逆転されると、堺のカウンターアタックやブロックで10-13と点差を広げられた。小野のブロックなどで点差を詰めようとするが、終盤、堺のブロックポイントやサービスエースで連続失点して引き離される。サンバーズも好サーブで崩すがそれを得点につなげられず、セットを連取された。

 あとがなくなった第3セット、サンバーズはミドルブロッカーに小川、佐藤を投入。サーブも走り出し、反撃を開始する。ファーストサーバーの柳田がサービスエースを奪い2-0と好スタートを切ると、ムセルスキーも強力なサーブを打ち込んでエースを奪ったり、立て続けにカウンターアタックを決めて7-3とリードした。鍬田も力強いサーブを打ち込み、大宅のブロックで仕留めて9-4と点差を広げる。中盤は小川のクイックや柳田のスパイクでサイドアウトを重ねていく。堺のブロックで17-15と追い上げられるが、粘り強い守備とつなぎをムセルスキーが得点に結びつけ20-15と再びリードを広げた。終盤には、小川のブロックタッチでチャンスを作り、柳田がツーでパイプ攻撃をたたき込んで引き離し、セットを取り返した。

 第4セットも、佐藤がワンハンドでボールに食らいついて拾ったチャンスをムセルスキーが得点につなげ2-0と先行する。小川がブロックをしっかりと見極めてクイックを決め、追いつかれても、鍬田の好守備を柳田が得点につなげ6-4と再び先行。中盤、柳田のサーブで崩し、ムセルスキーのブロック、柳田のパイプ攻撃で12-6と点差を広げると、柳田がコートエンドにノータッチエースを決め13-6と引き離した。終盤は小川のブロックや、大宅、ムセルスキーが懸命につないだボールを柳田が得点につなげるなど20-11と大差をつける。大宅や柳田のサービスエース、佐藤のブロックでさらに点差を広げ、試合をフルセットに持ち込んだ。

 第5セットは柳田のサーブで崩し、佐藤の鋭いCクイックで切り返し2-0と好スタートを切る。追いつかれても、鍬田の好守備をムセルスキーが得点につなげて再び先行。ネットぎわのボールを、大宅が倒れこみながら何度もつないで執念を見せ、それをムセルスキーが得点につなげて6-3とリードした。さらに、柳田が2本のブロックを決め10-5と引き離す。終盤は堅いブロックと守備からムセルスキーのスパイクで連続得点を奪って14-6と一気にマッチポイントを握り、最後もムセルスキーのスパイクで締めてゲームセット。2セットダウンからの大逆転で、サンバーズが今季23勝目を挙げた。

 今季フルセットの試合は8勝1敗と抜群の勝率を誇る。この日は2セットを連取された後、コーチ陣から「自分たちが今できることは、来週の準備ではなく、今この試合ですべてを出し切ること」「このようなシチュエーションになっても、自分たちには巻き返せる力がある。もう一度全員で戦っていこう」という声がかかった。選手たちも「声出して、走って、『ここから試合開始だ』というぐらいの気持ちでやろう。とにかく楽しもう!」と前向きな言葉を掛け合った。柳田はこう振り返る。
「2セット目までは少しネガティブな雰囲気があったけど、ベンチのメンバーも含めチーム全体でもう一度ポジティブな雰囲気を作ってコートに戻ることができた。松林や加藤が試合後の引退セレモニーで『あまり(チームの)役に立てなかった』と言っていたけど、そうじゃない。彼らは彼らの役目をしっかりとそういうところでまっとうしてくれて、自分たちに力を与えてくれている。今日も松林たちがポジティブな声をかけてくれたおかげで、僕もネガティブにならずにプレーできた。全員が自分の役割を見つけて、なんとかチームを変えようと力を貸してくれる。僕たちは実際力は持っていると思いますが、それをコートで発揮できるかどうかが重要な中、そういう選手たちがいることがチームにとっては支えになっている」
 また、相手の徹底マークにあい決定率が上がっていなかったミドルブロッカーの小野、彭に代わり、第3セットからは小川、佐藤がコートに入り流れを変えた。小川は高い打点からブロックを利用してクイックを決め、佐藤は得意のCクイックを放ったり、2本のブロックポイントを挙げて貢献した。
「スパイクではまだ力不足なところがありましたが、今季ブロックに力を入れて練習してきたので、そこで貢献しようという気持ちで頑張りました。ホーム最終戦ということで、僕らの勝つ姿をしっかりファンの方々に見てもらおうと思ってプレーしました」と佐藤は力強く語った。
 今リーグ限りで引退する鶴田、松林、加藤にとっては最後のホームゲームであり、大阪での最後の試合。鶴田は試合後、安堵の表情でこう語った。
「大阪で試合をやるのはこれで最後。サンバーズの選手として、ホームであれだけの応援をしてくれる中で試合をすることは、これから先、勝ち進んでももうありえないので、その中で勝って終われてよかった。2セットダウンして、『やばい。最後負けてホームゲーム終わるんか』という気持ちがあったので、最後に5セット目を勝ち切った時には本当にホッとしました」
 課題はあるが、それでも不屈の姿勢で今季最後のホームゲームを逆転勝利で飾ったサンバーズ。残る試合を勝ち抜き再び大阪にブランデージトロフィーを持ち帰るため、突き進む。

2021/22シーズン

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