2021-22 V.LEAGUE 箕面HG VC長野トライデンツ戦
- 開催日時
- 2022年2月27日(日) 13:00
- 会場
- スカイアリーナ (箕面市立第一総合運動場)
3
- 25-23
- 25-21
- 25-23
WIN
0
リザーブメンバー
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柳田 将洋
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佐藤 謙次
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ドミトリー ムセルスキー
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小川 猛
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栗山 雅史
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西田 寛基
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髙橋 結人
試合経過
2021-22V.LEAGUE DIVISION1第26戦。現在20勝5敗で首位に立っているサンバーズは、ホーム箕面市のスカイアリーナで、10位VC長野トライデンツと対戦した。
アウトサイドの対角には内定選手の鍬田と秦、オポジットにはアラインが入るというフレッシュなラインナップでスタートした。立ち上がりはミスが出たり、VC長野にサービスエースを奪われ2-4と先行されるが、鍬田が高い打点からスパイクを決め、サンバーズでの初得点を奪って空気を変えると、彭がサービスエースを奪い4-4、小野のブロックで5-4と逆転した。そこからは鍬田が躍動。強力なジャンプサーブでレシーバーの間を狙ってエースを奪い8-6とリードする。さらに、鍬田のサーブで崩してチャンスを作り、自らパイプ攻撃を決めて9-6とした。その後、秦のブロックで点差を広げる。中盤追い上げられるが、彭のブロックで再び引き離し、秦の好守備をアラインが得点につなげて15-10とリードを広げた。
その後、サンバーズのスパイクがブロックに捕まったり、相手に切り返され19-18と迫られる。それでも、正確なサーブレシーブから彭が高さのあるクイックを決めて引き離す。再び追い上げられても、アラインが力強いスパイクを決めて流れを切って逃げ切り、サンバーズがセットを先取した。
第2セットも彭のクイックや鍬田の初ブロックで好スタートを切る。鶴田、秦、鍬田の3人のサーブレシーブが安定し、クイックを中心にどこからでもサイドアウトを切れる状態で得点を重ね、中盤、アラインの強烈なサーブで崩し、秦が連続ブロックを決めて10-6とリードする。さらに、秦がコートの角にノータッチエースを決めて12-7と引き離すと、その対角の鍬田も負けじと強力なサーブでエースを奪い16-9。秦の強烈なカウンターアタックで17-9とした。ところがその後、サンバーズのスパイクがブロックに捕まったり、守備から切り返されて連続失点。18-16と追い上げられた。ここでギアを上げたのがアライン。強力なサーブを打ち込み、秦のブロックで再び先行すると、アラインのサービスエース、カウンターアタックで連続得点を奪い22-16と一気にリードを広げた。終盤、VC長野のサービスエースなどで再び追い上げられたが、アラインのバックアタックで流れを切り、セットを連取した。
第3セットは、立ち上がりにスパイクミスが続き先行される。鍬田のサーブで崩し、秦のブロックで仕留めて6-6と追いつくが、サンバーズのスパイクを拾われて切り返され、6-8と再びリードされた。秦、彭の力強いスパイクでサイドアウトを重ねるが、中盤、カウンターアタックを決められて10-13と点差を広げられた。サンバーズは鶴田の好守備で粘るが、それをなかなかブレイクにつなげられない。それでも鍬田が好守備から、力強いパイプ攻撃でブロックを弾き飛ばしてブレイクを奪い15-16と追い上げる。引き離されても、小野のブロックで再び追い上げる。相手の強力なスパイクを、彭が好守備で拾い、アラインが豪快にライトから叩き込んで19--19の同点に追いつくと、ムードは最高潮。もう若い力の躍動は止まらない。リリーフサーバーとして登場した佐藤のサーブで揺さぶり、秦のブロックで23--22と逆転。最後は鍬田の好守備を、アラインが力強く得点につなげ、25−23でゲームセット。サンバーズがセットカウント3--0で勝利した。
この日は、久しぶりにオポジットで先発出場したアラインが高い決定率を残し、スパイク、サーブでチーム最多の17得点を挙げた。また2日連続で先発出場したアウトサイドの秦が攻守でチームを支え、ブロックでは6ポイントを稼いだ。そして、山村監督が「新人らしからぬプレーを見せてくれて、今後が楽しみ」と評価したのが、Vリーグ初先発、フル出場を果たした内定選手の鍬田だ。相手の揺さぶりにも動じず安定したサーブレシーブを返球し、スパイクでも思い切りよく得点を重ね、強力なジャンプサーブで2本のサービスエースを奪った。
「初めてスタメンでコートに立たせていただいたんですけど、周りの選手たちにやりやすい環境を作っていただいたので、プレーしやすかった。緊張というよりワクワクしてしました」と振り返る。
まだチームに合流してから時間が経っておらず、鶴田、秦とのサーブレシーブの連携や、大宅とのコンビも詰め切れてはいなかったが、そんな不安を感じさせないプレーを見せた。
「サーブレシーブは、昨日の試合を見返しながら、自分がどこまでの範囲を守ればいいのかをイメージしていました。わからないこともたくさんありましたけど、コート内で鶴田さんや(秦)耕介さんの指示を聞きながら対応していました。大宅さんとトスを合わせる機会があまりなかったので、スパイクに入るタイミングだけが不安要素だったんですけど、打ちやすいトスを上げていただいたので、思い切って入ることができました」と周囲に感謝した。
セッターの大宅は「鍬田はすごく対応力があるので、少しトスが乱れたとしても、相手の嫌な場所に返したりできる。相手コートに入って練習している中で、ある程度のところに上げれば打ってくれるとわかっていたので、僕も神経質になることなく上げられた」と語った。
Vリーグ1年目の20歳アライン、21歳の彭、内定選手の22歳鍬田という若い選手たちが伸び伸びとできる環境を、大宅や鶴田ら経験のある選手が作り出し、試合終盤には逆にそうした若手がチームに勢いをもたらし逆転に導いた。大宅は言う。
「僕が内定選手とか1年目の時は、そこまで思い切りよくはプレーできていなかった。最近入ってくる選手はコミュニケーション能力がすごいし、物怖じしない。堂々としていてすごいなと思って見ていました」
伸びしろの大きな彼らは終盤の優勝争いに向けても重要な存在になりそうだ。
鍬田は「合流したばかりですけど、チームとしては2連覇という目標があるので、自分もその2連覇という景色を見たい。そのために、どのポジションで起用されても、出た時にしっかりと自分の役割を果たせるように準備したいと思っています」と頼もしい。
1月からの連勝を10に伸ばし、首位をキープしたサンバーズ。着々と選手層を厚くし、連覇に向けてひた走る。