2021-22 V.LEAGUE 仙台HG 東レアローズ戦
- 開催日時
- 2022年2月 6日(日) 13:00
- 会場
- 元気フィールド仙台 (新田東総合運動場)
3
- 25-23
- 22-25
- 25-20
- 25-19
WIN
1
試合経過
2021-22V.LEAGUE DIVISION1第24戦。現在7連勝中で首位のサンバーズは、ホーム・元気フィールド仙台で2位東レアローズと対戦した。
第1セットは、藤中、アラインのスパイクなどでサイドアウトを重ね、彭の鋭いフローターサーブでエースを奪い8-6と先行。好守備からムセルスキーのスパイクで切り返し10-7とリードした。中盤、東レの強力なジャンプサーブに連続エースを奪われ追いつかれるが、サンバーズもムセルスキーが豪快なサーブを打ち込んで崩すと、ムセルスキーが自らバックアタックを決めて14-12と再びリード。ラリー中に大宅が巧みなツーアタックを決めるなど駆け引きも冴え、サイドアウトを重ねる。東レのブロックで20-20と追いつかれるが、鶴田がスーパーレシーブを見せて流れを引き寄せると、堅いブロックと守備でチャンスを作り、藤中が難しいトスを得点につなげ23-21と抜け出す。さらに、藤中が東レのオポジット、パダル・クリスティアンのスパイクをブロックして24-21とセットポイントを握り、セットを先取した。
第2セットは小野のクイック、ムセルスキーのスパイクで2-0と好スタートを切る。逆転されても、アラインがノータッチエースを決めて7-6と逆転。しかし中盤、ブロックに捕まったり、クイックを拾われて切り返され9-11とリードされた。藤中のサービスエースで追いつくが、東レのサーブに崩されたり、堅い守備から切り返され13-16と先行される。それでも、ネットぎわのボールを藤中が巧みに得点につなげ追いあげると、長いラリーを彭の高さのあるクイックで制し16-16。さらに藤中、小野の連続ブロック、ムセルスキーのカウンターアタックで連続得点を奪い20-17と一気にリードした。ところが、サンバーズにスパイクミスが3本続いて20-21と逆転を許す。その後もスパイクを拾われて切り返され、点差を広げられてセットを奪われた。
第3セットはアラインのスパイク、ブロックが立て続けに決まり3-1と好スタートを切る。第2セットは東レの粘り強い守備におされたが、このセットは立ち上がりからサンバーズがボールに食らいつく。粘って相手のミスを誘い7-4とリードした。前日の試合で7本のブロックポイントを挙げた小野がこの日も効果的なブロックを決め11-6と点差を広げる。中盤、追い上げられるが、ムセルスキーのサーブで崩し、彭のブロックで仕留めて15-10と再び引き離す。彭が立て続けに豪快なクイックを決めて勢いをつけ、セット途中から入った佐藤も力強いCクイックを決める。ところが終盤、サイド攻撃が立て続けにブロックに捕まり19-17と追い上げられた。しかしここで、内定選手の鍬田がリリーフサーバーとして投入されると、強力なサーブを打ち込んで崩し、好守備でチャンスを作り、それをムセルスキーが得点につなげて21-17とリードを広げた。勢いを取り戻したサンバーズは、ムセルスキーのサービスエースで点差を広げ、セットを奪った。
第4セットは佐藤の強烈なCクイックやムセルスキーのカウンターアタックで4-2と先行。東レのサービスエースなどで逆転されるが、ムセルスキーのブロックで流れを食い止め、アラインのブロックで7-6と逆転。逆転されても、大宅のサーブで揺さぶり、藤中のダイレクトスパイクで11-10と再逆転。その後も東レの強力なサーブに苦しみリードされるが、佐藤のサーブで揺さぶり、ムセルスキーのブロックで14-13と逆転する。さらに、ムセルスキーのサーブでプレッシャーをかけ、東レのサイド攻撃を彭が連続でブロックし18-14と引き離す。終盤にはアラインが連続エースを奪うなど、4連続得点で22-15と引き離し、サンバーズがセットカウント3-1で勝利した。サンバーズは8連勝で首位をキープした。
第2セットは終盤リードしながら、スパイクミスが続いたり、コンビにズレが生じて5連続失点し、逆転されてセットを失い嫌な空気が漂った。しかしそこから第3セットにしっかりと切り替えて臨めたことが大きかった。セッターの大宅はこう振り返る。
「2セット目までは、昨日の試合のトス配分を踏まえてこうしよう、ということを意識しすぎてしまった。そこに頭が行き過ぎて、相手のブロックを見ることができていなかった。2セット目の最後、相手ブロックがディマ(ムセルスキー)に走っているのも見れていなかったし、『ここがダメだったら次はここ』と弱気なところが出て、攻め続けることができていなかった。自分らしくなかった。3セット目からは、自分のやりたいバレーを思い出してやれたし、トスの精度も1、2セット目より上がったと思います」
立て直した第3セットは序盤から順調にリードを広げた。ただ終盤、連続失点して2点差まで詰め寄られ、再び嫌な空気が漂いかけたが、その流れを変えたのが、サンバーズデビューを飾った内定選手の鍬田だった。リリーフサーバーとしてコートに入ると、得意のジャンプサーブを勢いよく打ち込んで相手を崩す。パダルのスパイクにブロックが弾かれたが、コートエンドにいた鍬田がボールに食らいついてチャンスを作り、ブレイクにつなげて流れを引き寄せた。
デビュー戦で勝負強さを発揮した鍬田は、「自分のベストなサーブを打つことで、チームの雰囲気を変えたり、得点につなげられると思ったので、ベストなサーブを打つことだけを考えていました。程よい緊張感はないといけないと思うので、いい緊張感はありましたが、緊張より楽しみのほうが大きかったです」と堂々としたもの。
守備についても、「自分が入ってレシーブするとなった時のために、パダル選手がどこに打ってくるかといったことは把握していましたし、ミーティングも、出るチャンスは少なくても、選手全員が理解しないといけないと思って聞いていました」と抜かりなかった。
「自分の強みは守備のほうですが、攻撃でも良さを生かせるようにしたい。スペシャリストというより、オールラウンドにバレーを楽しんでやりたいと思っているので、全部のプレーをこなせるように練習していきたい」と意気込む新星に、山村監督も期待を寄せる。
「いいサーブを持っていて、練習の時からAチームを相手に不足がないので期待していた。(藤中)謙也がずっと長くコートに立ち続けていますが、そこを脅かす選手が、(秦)耕介に加えてもう1人出てきた。今後が楽しみな選手がまた1人サンバーズに加入してくれたなという感じ。でも未来は彼自身が勝ち取っていかないといけない。学生から社会人への気持ちの切り替えや、背負っていく看板の重さ、チャンピオンチームに所属しているという意識、そういうものを教えていってあげたいと思います」
Vリーグ2連覇を目指す戦いを後押しする、イキのいい新戦力が加わったサンバーズ。次週は試合がないため、改めてコンディションを万全に整え、2週間後のジェイテクトSTINGS戦に備える。