2021-22 V.LEAGUE 東京HG JTサンダーズ広島戦
- 開催日時
- 2022年1月30日(日) 12:00
- 会場
- 大田区総合体育館
3
- 27-25
- 25-15
- 25-21
WIN
0
リザーブメンバー
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加藤 久典
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小川 猛
-
デ アルマス アライン
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佐藤 謙次
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秦 耕介
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西田 寛基
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喜入 祥充
試合経過
2021-22V.LEAGUE DIVISION1第22戦。前日の試合に勝利し16勝5敗で2位に浮上したサンバーズは、ホーム・大田区総合体育館で7位JTサンダーズ広島と対戦した。
第1セット序盤、サンバーズはムセルスキー、柳田のスパイクで好スタートを切り、ラリーに持ち込まれても彭、藤中のブロックでサイドアウトを重ねていく。前日と同じくJT広島のサーブに揺さぶられるが、サーブレシーブを崩されても柳田がスパイクを決めて切り抜け、彭も高い打点からクイックを決める。中盤、JT広島のサービスエースで10-12と先行されると、スパイクミスが出たり、サーブレシーブを崩されて切り返され10-14とリードを広げられた。それでも藤中のスパイクで流れをきると、小野が相手のクイックをシャットアウトして12-14と追い上げる。さらに、リリーフサーバーとして入った西田がフローターサーブで揺さぶり、藤中が好守備で上げたボールがそのまま相手コートに落ちてポイントとなり15-16。相手のスパイクミスで16-16と追いついた。その後も藤中の好守備が続いたり、ムセルスキーが片手で何度も相手スパイクをディグし、大宅のブロックで得点につなげて19-18と逆転した。その後ミスが出て逆転されるが、JT広島のツーアタックを読んでいた藤中がシャットアウトして22-21と再び逆転する。
スパイクミスが出て先行され、先にセットポイントを握られるが、柳田のスパイクでデュースに持ち込むと、彭がJT広島のオポジット、エドガー・トーマスのスパイクをシャットアウトして26-25と逆転。最後は、ムセルスキーのサーブで崩してチャンスを作り、柳田が相手ブロックを弾き飛ばしてカウンターアタックを決めて締め、サンバーズが接戦の第1セットを先取した。
流れを大きく左右するブロックを決めた彭は「昨日の試合後、ビデオを何回も繰り返し見て、セッターの特徴などをもう一度確認した。エドガー選手をブロックした場面はハイボールだったのでしっかりと準備して、監督の指示通りまっすぐに跳んで、しっかりと手を伸ばした」と会心の瞬間を振り返った。
第2セットはムセルスキーの強烈なサービスエースで先行すると、大宅もジャンプサーブで崩し、藤中のブロックやムセルスキーのスパイクで9-6とリードした。JT広島のクイックをブロックで封じ、柳田が立て続けにカウンターアタックを決めて12-7と点差を広げる。さらに、藤中の好守備をムセルスキー、柳田が得点につなげるなど、トータル8連続得点で17-7と一気に引き離した。点差が開いても鶴田を中心に粘り強い守備を続け、相手のスパイクを一度では決めさせない。藤中がサーブレシーブをしてから自らパイプ攻撃を決めるなど、好プレーが続く。終盤には、今季限りでの勇退が発表された加藤がリリーフサーバーとして入り、ブレイクにつなげて点差を広げ、サンバーズがセットを連取した。
第3セットも小野のクイックで好スタートを切ると、柳田が緩急をつけて連続エースを奪い5-3と先行する。その後は互いにサイドアウトを奪い合う展開。サンバーズはムセルスキーのスパイクや彭のクイック、柳田のパイプ攻撃で得点を重ねていく。サーブレシーブを崩されても、柳田が相手コートの角に落とすクレバーなスパイクを決めてブレイクを許さず、終盤、ムセルスキーのノータッチエースで18-15とリードを広げた。さらに、藤中がネットぎわのボールを巧みにつなぎ、ムセルスキーが得点につなげて22-18と引き離す。その後は小野の鋭いクイックでサイドアウトを重ね、最後は柳田の強烈なスパイクで締め、セットカウント3-0でサンバーズが勝利した。
前日の試合はJT広島の攻撃に対するディフェンスが機能せず苦戦したが、この日はリベロの鶴田、藤中を中心に好守備が続出し、連続得点につなげた。
鶴田は「昨日の試合はJTさんの落とさないディグにこっちが拾い負けてしまった。今日は試合に勝つのももちろん、ディグのところで負けないように、リベロの僕を中心に拾っていこうということで、それができたことがこういう結果につながったのかなと思います」と納得の表情だった。
攻撃面では、前日の試合後に山村監督が課題に挙げていた"フロントレフトの攻撃"で、柳田が存在感を発揮した。前日はチームの打数の半数近くをムセルスキーが打っていたが、この日の攻撃は全体的にバランスがよく、特に柳田が多くの打数を打って66.7%という高い決定率を挙げ、スパイクでムセルスキーと同じ14得点をたたき出した。
山村監督は、「相手の(高さのある)エドガー選手が前にいる時でも、大宅がマサ(柳田)のところに勇気を持ってトスを配分してくれて、マサもそれに応えた。課題として提示したことにチャレンジして、その日のうちに結果につなげたという点で大きな成果があった。この対応力の高さだったり、自分たちの課題に真摯に取り組む姿勢が、今日の勝利につながったんじゃないか」と選手をたたえた。
柳田は試合後、こう語った。
「サイドの打数に関しては試合前のミーティングでもそういう話をしていましたし、僕としてもしっかりと心の準備をして、昨日とは組み立てを変えていくというところを十分理解してコートに立ちました。僕にもっとボールが集まってこなければ、僕自身の存在意義というものも問われてくるので、そこはいつも自覚しています。逆に昨日のような状況で、自分からもっとアクションしていかなきゃいけなかったなと感じています。それと、昨日は正直、今日よりはあまりブロックが見えていなかったので、なぜだろう?と。そういうところも、まだキャリアの途中なので、より研鑽していけるようにしたいと思っています」
この日、首位にいた堺ブレイザーズが敗れたため、17勝目を挙げたサンバーズがついに首位に躍り出た。それでもサンバーズは変わることなく、新たな課題の克服に挑み続ける。
次週は元気フィールド仙台でホームゲームを開催。現在2位の東レアローズを迎えうつ。