2021-22 V.LEAGUE 箕面HG FC東京戦
- 開催日時
- 2021年10月17日(日) 13:00
- 会場
- スカイアリーナ (箕面市立第一総合運動場)
3
- 23-25
- 23-25
- 25-20
- 29-27
- 15-12
WIN
2
試合経過
昨日開幕した2021-22V.LEAGUE DIVISION1。開幕戦を白星で飾ったサンバーズは、第2戦もホーム・スカイアリーナでFC東京と対戦した。
この日は、前日途中からオポジットに入り大活躍したアラインが、初めて先発出場。キューバ出身のアラインは、都城東高校で3年間を過ごし、卒業後サンバーズに加入。今季、日本での3年以上の就学、1年以上の就業、20歳以上などのVリーグ規程を満たしたため、B登録外国籍選手としてVリーグへの出場が可能になった。
第1セット、サンバーズはそのアラインのレフトスパイクでスタートすると、同じく初先発のミドルブロッカー佐藤が立て続けにクイックを決める。サンバーズのスパイクミスなどで6-9と先行されるが、中盤、アラインのブロックで追い上げ、柳田のノータッチエースで13-13と追いついた。その後、ミスが出て再び先行されるが、苦しい場面で藤中が確実にスパイクを決める頼もしい働きを見せる。しかし終盤、FC東京のサービスエースやブロックで16-20と点差を広げられた。柳田の強力なサーブからチャンスを作り、藤中、アラインが立て続けにカウンターアタックを決め21-22と迫る。さらに、小野の好守備で粘り、藤中がブロックで仕留めて23-23と追いついた。しかし最後はFC東京にカウンターアタックを決められ、惜しくもセットを落とした。
第2セットもFC東京の2本のサービスエースやサンバーズのミスで1-6と出遅れた。それでも、リベロ鶴田の好守備を、藤中が巧みなフェイントで得点につなげ追い上げを開始。小野の強力なサーブで崩し、柳田がパイプ攻撃を決め6-8と迫った。中盤、再び引き離されるが、アラインや藤中のスパイクでサイドアウトを重ね、セット途中から入った小川のクイックや、大宅のサービスエースで再び追い上げる。藤中のパイプ攻撃や小野の力強いクイックで食らいつき、終盤、柳田の強烈なサーブから、アライン、柳田のカウンターアタックで20-22と迫った。さらに、FC東京のミスで23-24と詰め寄る。しかし最後はサーブがミスとなり、またも2点差でセットを失った。
第3セットはサンバーズもアグレッシブなサーブで攻める。アラインが強烈なジャンプサーブを打ち込んで崩し、大宅のダイレクトスパイクや小川のブロックなどで4-1と好スタートを切った。FC東京も強いサーブを打ち込んでくるが、サンバーズはサーブレシーブを崩されながらも、アラインや藤中、柳田がスパイクを決めてリードをキープする。中盤、ミスが出て1点差に詰め寄られるが、柳田のブロックで15-12と再びリードを広げる。その後再び1点差とされ、相手サーブに押されるが、苦しい場面で藤中が、うまさと強さを兼ね備えたスパイクで得点を奪い、サイドアウトを重ねる。すると終盤、大宅のジャンプサーブで崩し、小野がブロックを決めて21-18と再びリード。リリーフサーバーとして入った佐藤が巧みなサーブで崩し、アラインがカウンターアタックを決めてセットポイントを握ると、最後は佐藤がサービスエースで締め、サンバーズがセットを取り返した。
第4セットは小川のクイックでスタートすると、ギアの上がったアラインや柳田の力強いバックアタックでサイドアウトを重ねる。柳田のサーブから、アラインのカウンターアタックで10-7とリードした。しかし中盤、FC東京の粘り強いディグに拾われて連続失点し、サービスエースを奪われて逆転されると、ブロックに捕まり13-15とリードされた。追い詰められたサンバーズだがこのままでは終わらない。小野のサーブでプレッシャーをかけて15-15の同点に。その後、再び先行されるが、大宅がレシーバーの間にノータッチエースを決めて20-20と再び追いついた。互いにボールに食らいついて拾うが、サンバーズはアラインが強烈なスパイクを打ち込んで白熱のラリーを制し、アラインは胸を激しく叩いて喜びを表した。
終盤、リリーフサーバーとして入った秦が好守備でつなぐと、柳田が得点につなげて22-21と逆転。ブロックに捕まって23-24とマッチポイントを握られるが、柳田のスパイクなどでピンチをしのぐと、小川が巧みなフローターサーブで崩して相手のミスを誘い、27-26と逆転。さらに、粘り強い守備でつないだボールを、最後は藤中が得点につなげ、29-27で大接戦のセットをものにし、試合をフルセットに持ち込んだ。
第5セットは柳田のサーブで崩し、藤中が得点につなげる幸先の良いスタートを切り、小野のブロックで3-1と先行した。FC東京の連続ブロックで5-5と追いつかれるが、藤中、柳田のスパイクでサイドアウトを重ねる。ラリーが続く中、藤中が相手コートを冷静に見た隙をつくプレーで得点につなげると、終盤、大宅が鋭いサーブでプレッシャーをかけ、好守備からアラインがカウンターアタックを決め11-9とリードを奪う。さらに、大宅の好サーブが相手のミスを誘い12-9と点差を広げた。その後1点差に迫られるが、アラインがブロックを吹っ飛ばしてスパイクを決め、マッチポイントを握る。最後は粘り強いディグから、柳田が相手コートの角にカウンターアタックを決め、15-12でゲームセット。2セットダウンの苦しい試合を大逆転で制し、サンバーズが開幕2連勝を飾った。
好不調の波のある試合だったが、その中で終始安定感のある働きを見せたのが藤中だった。特にチームが苦しい場面でスパイクを決め、64.7%という高いスパイク決定率で、チームトップの23得点を叩き出した。
「まだ合流できていないメンバーもいますが、今いるメンバーでベストなパフォーマンスをするということをチームの中で心がけている。昨日も今日もまだ粗くて、いい時も悪い時もあったけれど、5セットやって最後勝ちきれたこと、昨年同様このメンバーで開幕2連勝できたことは自信につながると思います」と藤中。
この日はアラインが初めてフル出場。試合前半は思うようにスパイクやサーブが決まらなかったが、後半、ギアチェンジしたかのような活躍を見せた。
「1、2セット目は緊張してしまった。3セット目からは余計なことを考えず、楽しもうとしたら集中できた。サーブにも力が乗るようになった」
将来的には日本国籍を取得し、日本代表として活躍することを夢見る20歳は、サンバーズの希望でもある。今週はオポジットとして活躍したが、本来はアウトサイドの選手。これからまだまだ新たな一面をコートで見せてくれそうだ。
サンバーズにとって、勝つことは簡単ではないと痛感させられた2日間だったが、追い込まれても諦めない、決して下を向かない"チャンピオンのメンタリティ"で劣勢を跳ね返し、勝利をつかんだ。次週は山口県の維新大晃アリーナで、JTサンダーズ広島と対戦する。