2021-22 V.LEAGUE 堺ブレイザーズ戦
- 開催日時
- 2022年1月16日(日) 13:00
- 会場
- 堺市金岡公園体育館
3
- 25-17
- 25-23
- 25-18
WIN
0
リザーブメンバー
-
デ アルマス アライン
-
秦 耕介
-
佐藤 謙次
-
小川 猛
-
栗山 雅史
-
西田 寛基
-
喜入 祥充
試合経過
2021-22V.LEAGUE DIVISION1第18戦。10月に開幕したリーグはこの日が前半戦最後の試合。現在3位のサンバーズは、2位の堺ブレイザーズと、堺のホーム・金岡公園体育館で対戦した。
第1セットはサンバーズのミスで先行されるが、ムセルスキーのサーブで攻め、ムセルスキーや柳田のカウンターアタックで連続得点を奪い7-6と逆転する。攻め手を緩めないサンバーズは、さらにムセルスキーのサービスエースや柳田のスパイクで5連続得点とし、9-6と一気にリードした。追い上げられても、小野の連続ブロックで14-11と再び引き離す。さらに、柳田のノータッチエースや堺のミスで19-14と点差を広げた。終盤も堺にスパイクを決めさせず、柳田やムセルスキーのカウンターアタックで連続得点を奪い、大差をつけてセットを先取した。
第2セット序盤は互いにサイドアウトを奪い合う展開。サンバーズは大宅や小野の強力なサーブで崩すが、堺のスパイクを封じられずなかなかブレイクにはつなげられない。それでも、彭のサーブで揺さぶり、柳田のパイプ攻撃でブレイクし7-6と先行する。堺のブロックで逆転されるが、小野のクイックや藤中のパイプ攻撃などでサイドアウトを重ね、中盤、鶴田が堺の強力なスパイクを好守備で拾い、ムセルスキーが得点につなげて12-11と逆転。これで流れが変わった。大宅のフローターサーブで崩すと相手にミスが出て16-14とリード。さらに、ムセルスキーのカウンターアタックや小野のブロックで19-15と点差を広げた。終盤には柳田が巧みなショートサーブでノータッチエースを奪って23-18と引き離す。その後、サンバーズにミスが出たり、堺に立て続けにカウンターアタックを決められ24-23と迫られたが、最後はムセルスキーのスパイクで逃げ切り、セットを連取した。
第3セットはムセルスキーのブロックが出て好スタートを切る。その後、堺のブロックで先行されるが、柳田のサーブで崩し、大宅が得点につなげて5-4と逆転。中盤には大宅のサーブで崩し、小野のブロックで仕留めたり、藤中やムセルスキーのダイレクトスパイクで得点につなげ10-6とリードを奪う。さらに、藤中がコートエンドにノータッチエースを決めたり、ブロックのワンタッチからムセルスキーがカウンターアタックを決めて13-7と点差を広げた。その後も小野のサーブで崩し、柳田がカウンターアタックを決めて15-8と大差をつける。ラリーになっても大宅や小野のブロックで相手にブレイクを許さない。終盤は小野のクイックやムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ね、最後は彭のクイックで締めて、ゲームセット。前週まで首位に立っていた堺にストレートで2連勝し、13勝目を挙げた。
攻守ともに安定した働きでチームを支え、効果的なサーブでも貢献した藤中は、「ディマ(ムセルスキー)が合流して4試合目になるんですけど、すごく手応えを感じた試合になった」と充実感を漂わせた。特に手応えを実感したのはサーブレシーブだった。
「先週から、フローターサーブに対しては基本的に僕とリベロの2枚で対応するという形を敷いて、そこにドライブを加えてくるサーバーに対してはシフトを変えるなど、3人でしっかり役割を分担して、エースを取られない、プラス全員で攻撃を仕掛けられるベストなシフトを敷けるようにやってきた。それが結果的に悪くなかったし、今日の勝因の1つだと思う。お互いにさらにコミュニケーションをとりながら、より詰めていきたいと思います」
安定したサーブレシーブの結果、この日は全体的にバランスのいい攻撃が展開でき、チームとしてのスパイク決定率も64.9%と高かった。
また、前日に続きこの日もサーブが効果を発揮し、サーブでプレッシャーをかけてブロックとディグから切り返すというサンバーズらしい展開。山村監督も、「先週課題だったサーブが2試合とも機能した」と納得の表情だった。
この日で前半戦18試合が終了し、サンバーズは13勝5敗で折り返した。順位は変わらず3位だが、首位の東レアローズ、2位の堺とは同じ勝ち数で並んだ。
前半戦を、主将の大宅はこう総括する。
「ディマがいなかった年内の14試合を、他のメンバーで戦い抜いたことがすごくチームとしてプラスになったんじゃないかと思う。ディマが帰ってきて最初の試合だった先週のウルフドッグス名古屋戦は、まだ噛み合わない部分があったし、『彼がいたら絶対勝てる』という甘い考えが、僕個人的に少しあった。先週の試合でそれを痛感したので、『もっともっと1点ずつ貪欲に取りに行くんだ』という気持ちで今週の2試合は戦って、その結果、前半戦の締めくくりとしてはすごくいい週末になったのかなと思います」
そう語った上で、後半戦に向けてこう気を引き締める。
「でももちろん今のままじゃ2連覇は難しい。もっともっと隙のないチームにしていかないと。今日の試合でも、自分自身、点差が離れて『あ、勝ったな』とホッとしてしまった場面があった。そこはキャプテンとしてチームを引き締める立場なので、そういうところを今日は反省しないといけない。後半戦はもっとコンビの精度を上げて、コンビネーションのパターンも少しずつ増やしていきたい」
山村監督も、前半戦の収穫と、後半戦への意気込みをこう語った。
「ディマの合流が遅れて、前半戦は非常に苦しい戦いが多かったんですが、その中で得たものも多かった。アラインの台頭や、ディマ頼みじゃなく、いかに1人1人が自分の役割をまっとうするかという意識。例えば、藤中やマサ(柳田)は、アウトサイドとして自分たちが攻撃を引っ張っていくんだという、さらに自覚を持ったプレーをしてくれるようになったし、そうしたスパイカー陣を大宅がうまく使いこなしていた。
これから先、またいろんなことが起こると思いますが、そうした変化に強い、臨機応変に変化していける強さというのも、サンバーズの魅力の1つだと思うので、これからも課題を1つずつクリアしながら戦っていきたい」
まだまだ先が長いリーグの中で、新たな困難が立ちふさがったとしても、昨季の優勝で得た自信と結束、前半戦の苦しい時期を乗り越えた経験や新戦力の台頭を糧にして、サンバーズは乗り越えていく。その先にある"Vリーグ連覇"を目指して。