試合日程・結果

GAME

2021-22 V.LEAGUE 舞洲HG ウルフドッグス名古屋戦

開催日時
2022年1月 8日(土) 13:00
会場
おおきにアリーナ舞洲(舞洲アリーナ)
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 25-23
  • 23-25
  • 25-19
  • 23-25
  • 15-13

WIN

2

ウルフドッグス名古屋

スターティングメンバー

鶴田 大樹

リベロ

リザーブメンバー

試合経過

 2021-22V.LEAGUE DIVISION1が、1月8日、約1カ月ぶりに再開された。現在3位のサンバーズは、ホーム・舞洲アリーナに、天皇杯王者のウルフドッグス名古屋を迎えた。
 サンバーズは、怪我で離脱していた柳田、鶴田が復帰。そして年明けから出場が可能になったムセルスキーも先発出場し、優勝した昨シーズンの主力がコートに揃った。

 第1セットの立ち上がり、サンバーズは小野の高さのあるクイックで初得点を挙げる。その後WD名古屋のサーブに崩されて切り返され1-4とリードされるが、彭のクイックでリズムを作ると、彭のサーブで崩し、ムセルスキーが今季初得点となるカウンターアタックを決めて5-6と追い上げる。中盤には、柳田が相手守備の隙をつく巧みなショートサーブでノータッチエースを奪い11-11と追いついた。さらに、ムセルスキーのカウンターアタックで12-11と逆転。その後は彭のブロックで相手のカウンターアタックを阻み、柳田のパイプ攻撃や小野のクイックでサイドアウトを重ねていく。終盤、彭のブロックで18-16と抜け出す。追いつかれても、柳田が強烈なサーブでエースを奪い20-18と再びリード。その後はムセルスキーや柳田のスパイクでサイドアウトを重ね、セットを先取した。

 第2セットは序盤に先行されるが、藤中のパイプ攻撃で流れを引き寄せると、ムセルスキーが好守備を見せ、自ら得点につなげ6-5と逆転した。しかし中盤、WD名古屋に連続サービスエースを奪われて11-13と先行され、スパイクミスで13-16とリードされた。それでも、柳田がこの日3本目のサービスエースを奪って15-16と追い上げる。さらに柳田のサーブで崩し、ムセルスキーが得点につなげて16-16と追いついた。しかし終盤、スパイクミスが出て先行されると、WD名古屋のカウンターアタックで18-21と点差を広げられた。リリーフサーバーとして入ったアラインがサービスエースを奪い20-21と追い上げ、ムセルスキーがサーブで崩し、カウンターアタックを決め23-23と追いついた。しかし最後はサンバーズのスパイクを拾われて切り返され、惜しくもセットを奪われた。

 第3セットは小野のブロック、サービスエースで3-1と好スタート。その後追いつかれるが、柳田が鋭いサーブで2本連続のノータッチエースを奪い7-4と先行した。中盤追い上げられるが、柳田のカウンターアタックなどで12-8とリード。鶴田の好守備などで粘ってボールを落とさず、それをムセルスキーを中心に得点につなげていく。終盤は彭がサーブで崩し、小野のクイックや藤中のダイレクトスパイクで得点につなげ18-12とリードを広げた。互いに好守備で粘る展開の中、WD名古屋のブロックで連続ポイントを奪われるが、ムセルスキーのスパイクで流れを切り、サンバーズがセットを奪い王手をかけた。

 第4セットはWD名古屋のサービスエース、ブロックで0-2と先行されるが、ムセルスキーがノータッチエースを奪い4-3と逆転。柳田のサーブで崩し、ムセルスキーがカウンターアタックを決め6-4とリードした。追いつかれても、中盤、柳田のサーブで攻め、後方からの難しいトスを藤中が得点につなげて13-11と再びリード。サーブレシーブを崩されても、藤中が自らスパイクを決めてサイドアウトを重ねる。しかしサンバーズにスパイクミスが出て追いつかれると、互いに好守備で粘ったラリーをWD名古屋が制し15-16と逆転された。その後は小野、彭のクイックやムセルスキー、柳田のスパイクなどでサイドアウトを重ねるが、終盤、ミスが出てリードを許し、試合をフルセットに持ち込まれた。

 第5セットは彭のサービスエースで先行するが、WD名古屋にサービスエースを奪い返され2-3と逆転された。サンバーズは好守備で粘り相手のスパイクを一発で決めさせないが、WD名古屋も守備が堅く、なかなかブレイクできない。するとWD名古屋にサービスエースを奪われ8-10とリードされた。しかし、リリーフサーバーの佐藤のサーブで揺さぶり、ムセルスキーがカウンターアタックを決め12-12と追いつくと、ムセルスキーのサーブで崩し、彭がブロックで仕留めて14-13と逆転でマッチポイントを握った。最後はムセルスキーが渾身のサーブを打ち込んでエースを奪い、15-13でゲームセット。
 昨季のリーグ王者と天皇杯王者のプライドがぶつかり合う大熱戦を、サンバーズが制し、2022年の初戦を白星で飾った。

 この試合は、昨季のMVP・ムセルスキーが今季初めて出場。久しぶりの公式戦にも関わらず、変わらぬ存在感を発揮し、チーム最多の36得点を奪った。
 それでも試合後は、「これほど長く試合に出ていないと、試合勘だけでなく、自信も少し失われていた」と不安を抱えていたことを明かし、安堵の表情を浮かべた。
「初戦からフルセットのかなり厳しい試合になったので、極端に言えば地獄のような場面もありましたが(笑)、いい結果になってよかった。フルセットになったことは、自分のパフォーマンスを上げるうえではいい機会になりました」
 出場できない期間は、「寂しかった。昨シーズン、チームメイトと非常に楽しくバレーができていたので、そうした、試合でしか出会うことができない気持ちや感覚が恋しかった。1日も早く戻りたい思いだった」と言う。それだけに、久々の勝利の喜びはひとしおだった。
 また、怪我からの復帰戦となった柳田も、5本のサービスエースを奪うなど、持ち前の勝負強さで勝利を引き寄せた。
 試合後は「すごく疲れました。約1カ月半ぶりの試合で、フルセットを戦ったので。試合終盤のことはあまり覚えていないぐらい」と苦笑した。
 ただ、勝利を喜びながらも、チームがさらに上に行くための課題を見過ごせなかった。
「ディマ(ムセルスキー)が戻ってきてバレーのスタイルが変わり、彼に頼ってしまっている部分がやはり見受けられた。どうやってディマベースのバレーから脱却していくかというのは、昨季も課せられていた課題。彼が決まらなくなったら苦しくなる、という展開を自分たちで作ってしまっていた。そこはアタッカーの1人としてもっと責任を持たないといけない」
 ムセルスキー頼みにならないために、他のスパイカー陣の決定力を上げることはもちろん、他にもやれることがあると言う。
「例えば、セッターに返す球の質だったり、1本目を触りやすいようにするシステムだったり、(スパイカーが打つまでの)過程をどう突き詰めるかによって、彼の負担は減ると思います。最後ハイボールをディマに任せればいいじゃん、という話にするなら、面白くないというか、強いチームではないと思う。もっと広い視野で物事を考えられたほうがバレーボールも面白いのかなと。1人が全員を活かせるようなバレーを展開したいなと思っています」
 今日先発でコートに立った7人のうち、彭を除く6人が昨季のレギュラーだ。頼れる優勝メンバーが今季初めて揃い、柳田やムセルスキーの強力なサーブで崩してチャンスを作り、ムセルスキーを中心にブレイクを奪うという昨季の得点パターンが随所に機能したが、これが今季のサンバーズの完成形ではない。さらなる精度や多彩さ、そして強さを目指し、サンバーズが今季2度目のスタートを切った。

2021/22シーズン

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