2021-22 V.LEAGUE 箕面HG FC東京戦
- 開催日時
- 2021年10月16日(土) 13:00
- 会場
- スカイアリーナ (箕面市立第一総合運動場)
3
- 26-24
- 25-22
- 23-25
- 21-25
- 15-11
WIN
2
リザーブメンバー
-
松林 憲太郎
-
デ アルマス アライン
-
秦 耕介
-
佐藤 謙次
-
小川 猛
-
西田 寛基
-
喜入 祥充
試合経過
<Vリーグ FC東京戦 2021/10/16>
2021-22V.LEAGUE DIVISION1が開幕した。ホーム・スカイアリーナにFC東京を迎え、連覇を狙うサンバーズの新シーズンがスタートした。
第1セットの立ち上がり、サンバーズのスパイクをFC東京に粘り強く拾われ0-2と先行された。サンバーズは柳田のパワフルなパイプ攻撃や藤中の巧みなスパイクでサイドアウトを重ね、ついていく。中盤には、セッター大宅がレシーブしたボールを、柳田がツーでバックアタックを叩き込み、会場を沸かせた。さらに、サンバーズの生命線である大宅とミドルブロッカー小野のコンビが決まり追い上げムードが高まると、その小野がコートの角にノータッチエースを決めて17-17と追いついた。そして、柳田や大宅の好守備から、柳田が鮮やかにカウンターアタックを決めて18-17と逆転。終盤、逆転を許すが、FC東京のセットポイントを栗山のスパイクでしのぐと、相手のスパイクミスで逆にセットポイントを握る。最後は小野の好守備を柳田が得点につなげ、逆転で第1セットを先取した。
第2セット序盤は一進一退の展開。サンバーズは小野のクイックや柳田の緩急をつけたスパイク、藤中のパイプ攻撃などでサイドアウトを重ねる。相手のクイックをブロックとディグで決めさせず、栗山が得点につなげて9-7と先行した。中盤、ブロックに捕まり逆転されるが、小野のサーブでプレッシャーをかけてミスを誘い12-11と逆転。その後、サービスエースを奪われるが、栗山のカウンターアタックで19-18と再び逆転し、好守備から、柳田が相手コートの角を狙いすましたスパイクを決めて20-18と引き離す。FC東京のサービスエースで追いつかれるが、加藤のクイックで流れを切ると、相手のミスで22-20と再び先行。セットポイントでリリーフサーバーとして入った秦が、強力なジャンプサーブでエースを奪って締め、サンバーズがセットを連取した。
第3セットも互いにディグが機能しラリーが続く白熱した展開となる。サンバーズは大宅の好守備を柳田が得点につなげたり、加藤のブロックなどでサイドアウトを重ねる。中盤、大宅が強力なジャンプサーブで相手を崩してチャンスを作ると、栗山がきっちり得点につなげて13-12と逆転。小野のクイック、藤中の力強いパイプ攻撃で流れを渡さず、小野のサービスエースで16-14と抜け出した。しかし終盤、FC東京のサーブに揺さぶられ、切り返されて19-19と追いつかれる。藤中の鋭いストレートスパイクや、柳田の強烈なパイプ攻撃で流れを取り戻したかに見えたが、終盤、サービスエースを奪われたり、ブロックに捕まり21-23とリードされ、セットを失った。
第4セットはFC東京の強力なサーブに押され、ブロックに捕まり2-5と先行される。それでも柳田の強力なサーブで崩して藤中が得点につなげて追い上げると、柳田のサービスエースが決まり6-6と追いついた。しかしスパイクミスが出て再び先行されると、サービスエースを奪われて8-11とリードされた。それでも、サンバーズ2年目で、今季から出場が可能になったアラインがセット途中からコートに入ると、レフトから鋭いスパイクでVリーグ初得点を決める。中盤、FC東京のブロックなどで9-15と引き離されたが、小野が狙いすましたショートサーブでエースを奪い追い上げ開始。小野の好守備を柳田が得点につなげ12-15と迫る。しかし終盤、FC東京のサーブに崩され15-21と再び引き離された。それでも、アラインの高い打点からのカウンターアタックなどで19-22と追い上げる。そのままこのセットは奪われたが、アラインの決定力は第5セットに向けた光明となった。
第5セットはサンバーズもサーブで攻める。大宅が強力なジャンプサーブで崩し、アラインのカウンターアタックやブロック、そして第4セット途中から入ったミドルブロッカー佐藤のブロックで3-0と好スタートを切る。さらに、好守備から藤中、アラインが立て続けにカウンターアタックを決め、6連続得点で6-0とした。
しかしFC東京も強力なサーブでじわじわと圧力をかけてくる。サンバーズはサービスエースを奪われるなど7-4と追い上げられた。柳田の好守備から、藤中がコートの奥にカウンターアタックを決め11-7と再び引き離す。その後12-10と迫られるが、柳田のパイプ攻撃でマッチポイントを握ると、最後はリリーフサーバーの秦が強力なサーブで崩してチャンスを作り、柳田がカウンターアタックを決めて締めくくり、15-11でゲームセット。サンバーズが激戦となった開幕戦に勝利し、21-22シーズンも白星スタートを飾った。
連覇を狙うチャンピオンチーム・サンバーズに対し、今季、相手は徹底的に対策をぶつけてくる。その一端が見えた試合だったが、主将の大宅は、「連覇には、もちろん挑戦していますけど、あまり意識しすぎず、1試合1試合全力をぶつけていこうと、今日の試合前の円陣でもみんなに話しました」と、あくまでも"1戦1戦の積み重ね"を強調する。
昨シーズン同様、2人の海外出身選手が不在の開幕となったが、柳田が「それは昨シーズンも経験していて、昨季も同じスカイアリーナで連勝していいイメージがあったので、不安はなかった」と言うように、セットを失っても慌てることなく、勝負の第5セットに立て直した。
そして、昨季は試合に出られなかったアラインが、強力な戦力としてアピールする試合となった。第4セット途中からコートに入ると、高い打点からパワーあふれるスパイクを次々に決め、71.4%(14本中10本)という高いスパイク決定率を残し勝利に貢献した。
「初めてだから、高い打点から打つことと、楽しむことだけを考えた。サーブはあまり良くなかったけど、スパイクがポイントになったので良かった。今シーズンはたくさん試合に出たい」とアラインは目を輝かせる。
今シーズンのサンバーズのスローガンは、「PLAY HARD -OVER THE TOP-」。山村監督は、「昨シーズン、『PLAY HARD』というスローガンのもと優勝できた。今シーズンは、さらに成長を続けるという意味を込めて『OVER THE TOP』という言葉を加えた」と明かす。
アラインや、同じく途中出場でブロック、クイックで貢献したミドルブロッカーの佐藤、武器のサーブで勝負強さを見せつけた秦など、昨シーズン出場機会に飢えていた若手が、今季のチームの成長の象徴となりそうだ。