試合日程・結果

GAME

2020-21 V.LEAGUE 大阪堺大会 堺ブレイザーズ戦

開催日時
2021年3月 6日(土) 13:00
会場
日本製鉄堺体育館
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 27-25
  • 25-21
  • 25-12

WIN

0

堺ブレイザーズ

スターティングメンバー

鶴田 大樹

リベロ

リザーブメンバー

試合経過

2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンドは残すところ1ヶ月となった。現在24勝2敗で首位を走るサンバーズは、日本製鉄堺体育館で5位堺ブレイザーズと対戦した。
 第1セットは、「昨日の会場練習の時からこの体育館で、サーブをいい感覚で打てていたので、そのいいイメージを持ちながら入った」という小野が、勢いよくサーブを打ち込んで相手を崩し、ムセルスキーや柳田がカウンターアタックを決めて連続得点を奪い4-1と好スタートを切った。
 その後、サーブレシーブやスパイクにミスが出て6-7と逆転され、堺のカウンターアタックなどで7-10とリードされたが、藤中がサーブで揺さぶり、ムセルスキーがスパイク、ブロックで得点につなげ11-11と追いつくと、再び小野のジャンプサーブで崩して相手のミスを誘い13-12と逆転。ムセルスキーのカウンターアタックで14-12と先行した。ところが、堺の堅いブロックと守備に阻まれたり、サーブレシーブを崩されて切り返され16-17と逆転される。さらに、連続サービスエースを奪われて17-20とリードされた。
 それでも、大宅のサーブで揺さぶり追い上げると、ムセルスキーのスパイクで21-21の同点に。そして、ムセルスキーの強力なサーブで崩し、藤中の好守備からムセルスキーが豪快にカウンターアタックを決め24-23と逆転。デュースに持ち込まれるが、最後は長いラリーを小野のブロックで制した。この日も終盤の強さを発揮したサンバーズが、セットを先取した。
 第2セットは藤中、柳田のスパイクでリズムよくサイドアウトを奪い、ムセルスキーのブロックで3-1と先行。塩田が巧みなサーブで相手を崩し、エースを奪ったり、藤中のスパイクで切り返して8-3とリードを広げた。中盤、追い上げられるが、ムセルスキーのカウンターアタックや、ラリーを小野のクイックで制して12-7と再びリードを広げる。さらに、ムセルスキーの強力なサーブで崩し、自らカウンターアタックを決め15-9と引き離した。サービスエースを奪われ追い上げられるが、塩田のクイックでリズムを取り戻し、ムセルスキーのサービスエースで22-17と再びリードし、大宅のブロックでセットポイントを握ると、最後はムセルスキーのスパイクで締め、セットを連取した。
 第3セットもラリーを粘り強く制して先行し、小野の好守備をムセルスキーが得点につなげたり、塩田がスパイクを決めて5-1とリードした。中盤には、小野が堺のクイックをシャットアウトして10-5と引き離す。コートに入ったばかりの秦がブロックを決め、チームをさらに勢いづけると、藤中のサーブで揺さぶり、小野のクイックやムセルスキーのブロックで14-6と点差を広げる。その後も塩田の2本のブロックなどで18-8と大差をつけた。終盤には、二枚替えで西田とともにコートに入った栗山がサーブで崩し、小野のブロックや藤中の巧みなスパイクで連続得点。最後は、秦の好守備から、栗山が勢いよくバックアタックを決めて締め、サンバーズがセットカウント3-0で勝利。昨年11月からの連勝を17に伸ばした。
 山村監督は、「相手のメンバーが想定とは違って、最初はうちが対処できなかったところがあったけれど、試合の中で修正できた。今の強みは、対応力、修正力を高いレベルで発揮できていること」と語った。
 試合の出だしにもたつくことがあっても、逆転して連勝できているのは、その対応力、修正力の高さゆえ。コートの中で、その対応力の核となっている1人が藤中だと、山村監督は言う。
「試合中、コーチが相手の特徴を選手に伝えると、アウトサイドの選手が、自分はブロックでどこを抑えて、どこを抜かせる、という話がコートの中でできていて、前後の関係が早く成り立つ。そういう意味で特に藤中が、自分のブロック力を把握してそれを使いこなしながら、前後の関係性をうまく築けているので、キーマンの1人だと思う」
 藤中は、ブロックでは相手のクイックもマークしながらきっちりとタッチを取り、後衛に回れば好守備を連発。得意のサーブレシーブの安定感も揺るぎない。加えて今季は攻撃面での存在感が大幅に増している。アタック決定率はリーグ全体の6位(53.3%)につけており、この日も57.1%という高い決定率を残した。
 今季は昨季までのような速いトスではなく、高さのあるトスを要求し、相手ブロックを見て状況判断しながら力の乗ったスパイクを的確に打ち分けている。セッターの大宅が信頼して二段トスを託す場面も増えている。
「もともと高さのあるトスの方が好き。今季は(トスに高さを出したことで)選択肢が増えました。本数自体は多くないので、その中でどういった選択ができるかというのは大事にしていきたい」と藤中。
 ただ、「調子がいい」という感覚ではないという。
「今季は調子がいいと言われたりするんですけど......年々技術を上げていきたい、毎年成長したいという意欲があるので、当たり前のことというか。去年できなかったことを今年できるように、シーズンオフの間に取り組んで、それが実際試合をやってみてどうかというところで、数字的にも、感覚的にも、手応えを感じられているのは1つ成長かなと思います」
 黙々と腕を磨き続ける職人は、満足することなく、自身とチームを高めることに力を注ぎ続ける。
 レギュラーラウンドは残り4週。藤中は、「最終的な目標は優勝なので、ファイナルは見据えていますけど、まずは1戦1戦。特に今の課題としては、サーブレシーブの連携をもっと詰めていきたいと思います」と語った。
 今日勝っても、また次の試合に、さらに精度を上げて勝てるように。サンバーズがそうして貪欲に戦い続けた結果がこの17連勝だ。次戦もまた、より納得できる勝利を求める。

2020/21シーズン

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