2020-21 V.LEAGUE 大分大会 大分三好戦
- 開催日時
- 2021年2月21日(日) 14:00
- 会場
- べっぷアリーナ
3
- 25-16
- 25-15
- 25-21
WIN
0
試合経過
2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンド第24戦。現在21勝2敗と9割を越える勝率で首位を走るサンバーズは、別府市総合体育館で10位大分三好ヴァイセアドラーと対戦した。
第1セットの立ち上がり、大分三好は強いサーブを打ち込んでくるが、サンバーズはリベロの鶴田を中心に踏ん張り、小野のクイックやムセルスキー、柳田のスパイクでサイドアウトを重ね、柳田のパイプ攻撃で6-4と先行した。さらに、大宅がフローターサーブで揺さぶり、小野のブロックで仕留めたり、好守備から藤中、ムセルスキーがカウンターアタックを決め、前日課題だったブレイクを鮮やかに奪って連続得点を挙げ10-5とリードした。中盤は互いにサイドアウトを奪いあうが、サンバーズはフローターサーブで揺さぶり、ブロックのワンタッチからムセルスキーがカウンターアタックを決めたり、大宅のサービスエース、ムセルスキーのブロックで21-13と点差を広げる。終盤は塩田がキレのあるクイックで切り返して大差をつけ、隙を見せないサンバーズがセットを先取した。
第2セットも、大宅の好守備をムセルスキーが得点につなげて先行。追いつかれても、ムセルスキーのサーブで崩し、塩田のクイックや柳田のブロックで得点につなげて8-4とリードした。大分三好のブロックで追い上げられるが、好守備から、小野のBクイックで豪快に切り返して13-9と再び点差を広げると、その後も柳田のブロックなどで17-11とリードを広げた。
終盤、藤中に代わって秦がコートに入ると、セッターの大宅は秦にトスを集めた。「耕介にとってはアピールの場でもあるし、特に今日は耕介が跳んでいた気がしたので、自信を持って使いました」と大宅。
秦がそれに応えてスパイクを決めると、23-15から、秦が力強いサーブを打ち込み、ムセルスキー、小野がブロックで仕留めて締め、サンバーズがセットを連取した。
第3セットは秦のパイプ攻撃が決まって好スタートを切るが、大分三好のサーブ、スパイクが威力を増し、一進一退の展開となる。強力なサーブに崩されて切り返され、4-3とこの日初めて先行されるが、柳田の好守備が得点に繋がり逆転すると、ムセルスキーのカウンターアタックで7-5と先行。大分三好のブロックで逆転されるが、柳田のブロックで再び逆転。しかし大分三好のサーブとスパイクに押され9-9と追いつかれる。それでもサンバーズは引くことなく、ムセルスキーのサービスエースなどで13-10と再びリードし、柳田や鶴田の好守備をムセルスキーが得点につなげて15-11と点差を広げた。大分三好の強力なサーブを鶴田、秦が好レシーブでしのぎ、ブロックとディグで粘った長いラリーを秦のスパイクで制する。しかし終盤、大分三好のジャンプサーブにエースを奪われたり、カウンターアタックを決められ19-19と追いつかれた。
それでも、柳田のスパイクで流れを切ると、ムセルスキーがサーブで崩し、バックアタックを決めて21-19と再び抜け出す。さらに柳田のサーブで崩し、ムセルスキーが得点につなげて引き離す。終盤にたたみかけるサンバーズが、最後はミドルブロッカー小野のこの日3本目のブロックで締め、セットカウント3-0で勝利。連勝を14に伸ばした。
同じストレートの勝利でも、前日よりも格段に内容がよく、山村監督は「スタートから行った選手も、途中から出た選手も、高い集中力とパフォーマンスを発揮してくれた」と納得の表情だった。
前日の試合は、守備面は機能していたが、攻撃ではチームのスパイク決定率が珍しく50%を切り、特にトランジションアタック(サーブ権がある時の攻撃)の決定率が低かった。しかしこの日はスパイカー陣全員が50%以上の決定率を挙げ、チームのスパイク決定率は62.7%に上った。
セッターの大宅は、「僕自身はまず高い位置からセットすることを意識しました。昨日は、がっつり真ん中にマークが来ているのに、わざわざそこを使う必要はなかったのかなと反省したので、相手のつき方を試合の中で見極めていこうと。今日は昨日より真ん中がよく通っていて、その分サイドに散らした時も決定率を高く残せたのでよかったです」と語った。
第2セット終盤にコートに入り、久しぶりに長時間プレーした秦は、相手の強力なサーブもしっかりとセッターに返して持ち味のサーブレシーブ力を示し、スパイクでも硬軟織り交ぜて得点。試合後は「久しぶりにセットをこなして、やっていてすごく楽しかった」と笑顔だった。
「監督からはコートに入る時に、『まずはサーブレシーブをしっかりやって、他は自由にやってくれたらいい』と言われました。自分はディフェンス全般を求められるポジションだと思っているので、そこは意識しています。まずまずなプレーをできたのはよかったですが、横の選手との関係は少し調整が必要だと感じました。これからもしっかり準備していきたい。(藤中)謙也さんの調子がいいんで、何か1個飛び抜けた自分の武器を作っていきたいと思います」
今シーズン、秦の出場機会が少ないのは、役割の重なる藤中が、攻守にわたり高いパフォーマンスを安定して発揮しているから。しかし山村監督は、「(秦)耕介は、ファイナルに向けて、いつでもコートに入れる準備をしておかなければいけない選手だと思っているので、今後は試合の中で使っていきたい」と語る。
4月のファイナルステージを見据えて、より層を厚くし、選手起用の幅も広げながら勝ち続ける。
次週は鳥取県立米子産業体育館でJTサンダーズ広島と対戦する。勝敗の行方とともに、次週、頭角をあらわすのは誰かにも注目だ。