試合日程・結果

GAME

2020-21 V.LEAGUE 箕面HG FC東京戦

開催日時
2021年2月 6日(土) 13:00
会場
サントリー箕面トレーニングセンター
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-19
  • 26-24
  • 26-24

WIN

0

FC東京

スターティングメンバー

鶴田 大樹

リベロ

リザーブメンバー

試合経過

2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンドは後半戦。現在2位につけているサンバーズは、ホームの箕面トレーニングセンター体育館で8位FC東京と対戦した。
 第1セット序盤は互いにサイドアウトを奪い合う展開。サンバーズはサーブレシーブが乱れても、藤中や柳田のスパイクでカバーしてブレイクを許さず、ムセルスキーのカウンターアタックで先行。柳田のブロックで9-6とリードした。中盤、サンバーズのミスやFC東京のブロックで12-11と追い上げられるが、塩田のキレのあるクイックで流れを取り戻すと、加藤のブロックで15-12と再びリード。藤中のサーブで崩し18-14と点差を広げた。藤中のパイプ攻撃など、セッター大宅が相手に的を絞らせないトス回しでリズムよくサイドアウトを重ね、終盤には藤中のブロックで22-17と点差を広げた。リリーフサーバーとして入った佐藤がサーブで崩して相手のミスを誘って引き離し、セットを先取した。
 しかし第2セットはFC東京のサーブが走り出す。サンバーズはスパイクミスやFC東京のブロックで1-3と出遅れた。それでも藤中が好守備でチャンスを作り、自らパイプ攻撃を決めて追い上げ、ムセルスキーのサービスエースで4-4と追いついた。再び先行されるが、ムセルスキーの好守備を柳田が巧みに得点につなげて再び同点に。その後も一進一退の展開が続き、柳田のカウンターアタックで14-13と逆転するが、FC東京のブロックやカウンターアタックで16-18と先行された。藤中のブロックなどで18-19と逆転するが、FC東京のサービスエースや、サンバーズにミスが出て再び21-23と先行された。
 それでも、ムセルスキーの強烈なサーブで崩し、塩田のブロックで仕留めて追いつき、デュースに持ち込む。そこで柳田が強烈なサーブで攻めて相手のミスを誘い25-24と逆転。そして今度は柳田がコート前方にショートサーブを打ち込むと、身構えていた相手レシーバーは動けずノータッチエース。サンバーズが競り合いを制しセットを連取した。
 第3セットは加藤のサービスエースで先行するが、サンバーズのミスやFC東京のサービスエースで3-5とリードされた。柳田のパイプ攻撃で追いつくが、サンバーズはリズムをつかめずブロックに捕まり6-8と再びリードされた。それでも、大宅に代わって入った西田がボールに食らいついて拾いラリーに持ち込むと、ムセルスキーのブロックで9-9と追いついた。さらに、FC東京にミスが続き11-9とリード。ところが中盤、サービスエースを奪われ逆転されると、サイド攻撃がブロックに捕まったり、ミスが出て連続失点し13-17と引き離された。
 それでも、柳田のカウンターアタックやサービスエースで16-17と追い上げ、FC東京にミスが出て17-17と追いついた。そして終盤、ムセルスキーのブロックや、鶴田の好守備をムセルスキーが得点につなげ22-20とリードを奪った。セットポイントからFC東京に粘られてデュースに持ち込まれるが、最後は藤中が相手のクイックをシャットアウトし、ゲームセット。サンバーズがセットカウント3-0で勝利し、連勝を9に伸ばした。
 この勝利と他チームの結果により、17勝2敗のサンバーズがついに首位に立った。
 この日はミスや被ブロックが多く、FC東京に9本のブロックを許したが、サンバーズも粘り強いブロックとディグで相手のスパイク決定率を抑え、11本ものブロックポイントを奪った。
 そのうち3本のブロックを決めたミドルブロッカーの加藤は、「今日は自分自身の中で、『ブロックで貢献する』という目標を試合前に立てていて、その最低限はできていたと思います。でもまだまだ状況判断や細かいミスなど課題がいっぱいあったので、明日もう1回チャンスをもらえたら、改善できるようにしっかりやっていきたい」と語った。
 加藤は今年の年明けの試合でVリーグ初先発を果たすと、翌週以降は全試合で先発出場を続けている。試合を重ねるごとに安定感が増しているが、加藤自身は変わらぬ姿勢で試合に臨んでいると言う。
「サンバーズに入ってからのこれまで4年間は、ユニフォームを着られない時期もあったので、今は、チャンスをもらえたらまずしっかり活かしたいというのがある。今先発で出られてはいますけど、まだスタメンを争っている、スタメンを獲りにいくというチャレンジャーの気持ちで、毎回絶対チャンスをものにしたいと思ってやっています。以前は、『これができなかったらどうしよう』というふうにネガティブに考えがちだったんですけど、今はとりあえずその日1つ目標を立てて、その目標が達成できるようにと思いながら、試合に臨んでいます」
 転機は、11月1日のVC長野トライデンツ戦だった。加藤は途中出場したが、流れに乗れずセットを失い、交代となった。チャンスをものにできず悔しい思いをしたが、その後、柳田に言われた言葉に救われたと加藤は振り返る。
「『メンタルの強さと、結果を残すことはイコールじゃない。メンタルが弱いからといって結果が残せないわけじゃないし、逆にメンタルが強いから結果を残せるという因果関係はない』ということを言われて、それで気が楽になったというか。それまではずっと、メンタルを強くしなきゃいけないと思っていたんですけど、そこにフォーカスしなくてもいいんだと思えた。自分の仕事ができるかできないかに焦点を当てることができて、落ち着けたというか、課題も明確になりました。何気ない一言だったんですけど、すごく心に残って、影響を受けました」と感謝する。
 柳田は、「メンタルが強い弱いというのは1つの要素でしかない。特にバレーボールに関して言えば、すべて自分だけで背負いこむ必要はない競技だし、自分のメンタル1つで片付けるのはもったい。それより本当は何ができていないのかということに視点を向けないと、メンタルが強い弱いで話が終わっちゃったら、面白くない競技になっちゃう」と言う。
 加藤については、「(11月の)VC長野戦の時に悔しい思いをして、あれからしっかり自分で立ち直って、2回目のチャンスをものにしてきている。それは間違いなく、本人が積み上げてきた練習量だったり、それを自信につなげられたからだと思う。伸びしろはまだまだあると思うし、これからそれを伸ばしていくこと自体がチームにとっても大きなプラス材料になる」と柳田。
 経験豊かな選手から若手が影響を受け、その若手がまた周囲に刺激や競争をもたらす好循環。勝ち続けながら、サンバーズは進化を続ける。

2020/21シーズン

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