2020-21 V.LEAGUE 箕面HG パナソニック戦
- 開催日時
- 2021年1月30日(土) 13:05
- 会場
- サントリー箕面トレーニングセンター
3
- 22-25
- 38-36
- 25-16
- 25-20
WIN
1
試合経過
2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンド第17戦。現在3位につけているサンバーズは、ホームの箕面トレーニングセンター体育館で、首位パナソニックパンサーズと対戦した。
第1セットの立ち上がり、サンバーズは藤中のサーブで揺さぶり、鶴田の好守備をムセルスキーが得点につなげたり、柳田がカウンターアタックを決めて2-0と好スタートを切る。パナソニックのサーブに崩されて逆転されるが、中盤、加藤のサーブで崩して柳田が得点につなげ10-10と追いついた。ところが、パナソニックの好守備で粘られて切り返されたり、サンバーズにミスが出て10-13と再び引き離される。それでも、柳田の強力なサーブで崩して塩田のブロック、藤中のダイレクトスパイクで14-15と追い上げると、今度はエンドラインぎわにノータッチエースを決め、15-15と追いついた。しかし終盤、再びパナソニックのサーブに揺さぶられ、ブロックに捕まったり、ミスが出て17-21と引き離された。加藤、塩田のクイックでサイドアウトを重ね、ムセルスキーのカウンターアタックで追い上げるが届かず、セットを先取された。
第2セットはサンバーズにミスが続き先行されるが、ムセルスキーのサーブで崩して追いつくと、ムセルスキーの好守備を藤中が得点につなげ5-4と逆転。ところがパナソニックのオポジット・清水邦広に連続サービスエースを奪われたり、カウンターアタックを決められ5-8とリードされた。それでも大宅のブロックで追い上げ、塩田の好守備を、柳田や大宅が懸命につないで粘り、相手のミスを誘って8-8と追いつく。さらに、藤中のサーブで崩し、柳田がカウンターアタックを決めて11-10と逆転。互いにサーブで攻めあい、抜きつ抜かれつの攻防が続くが、終盤、リリーフサーバーの西田が流れを引き寄せる。緩急をつけたサーブで揺さぶり、ムセルスキーのスパイクや塩田のブロックなどでラリーを制して22-19とリードした。ところが、サンバーズのセットポイントから、連続サービスエースを奪われ24-25と逆転された。
それでも、藤中のスパイクでデュースに持ち込み、鶴田や大宅がボールに食らいついて懸命につなぎパナソニックのセットポイントを幾度もしのぐと、ムセルスキーのスパイクで29-28と逆転。激戦は30点を越え、サンバーズは柳田の強烈なスパイクなどでサイドアウトを重ねる。一度は逆転されるが、ムセルスキーのカウンターアタックでセットポイントを握ると、最後はムセルスキーが高い打点から強烈なサーブを打ち込んでエースを奪い、38-37で大激戦となった第2セットを制した。
ここからサンバーズはサーブがさらに勢いを増していく。第3セットは先行されるが、ムセルスキーのサービスエースで追いつくと、柳田の強力なサーブで崩してムセルスキーや塩田が得点につなげ6-4とリード。さらに、大宅が強力なジャンプサーブでエースを奪ったり、相手のレシーブを崩し、ムセルスキーのスパイクや藤中のブロックなどで5連続得点とし、12-6と一気に引き離す。その後も堅いブロックと守備から、加藤のクイックや藤中のパイプ攻撃で切り返し15-7と大差をつけた。ムセルスキーのサービスエースなどで最後まで流れを渡さず、サンバーズがセットを連取した。
第4セットはムセルスキー、藤中のスパイクや、塩田のブロックなどでサイドアウトを重ねていく。パナソニックのカウンターアタックで8-10と先行されるが、サンバーズは大宅のサービスエースで12-12と追いつくと、ムセルスキーがこの日4本目のサービスエースを奪い16-15と逆転した。パナソニックもサーブで攻めるが、サンバーズは藤中が安定したサーブレシーブを返し続ける。終盤、大宅が再びサーブで崩し、ムセルスキーが得点につなげて20-18と抜け出すと、さらに、好守備で粘って相手のミスを誘い23-19と引き離し、3セットを連取。サンバーズが逆転勝利で、連勝を7に伸ばした。
この日は互いに強力なサーブの応酬となった。パナソニックは現在サーブランキング1位で、そのサーブに1、2セット目は苦しめられた。
リベロの鶴田は、「パナソニックのサーブは、レシーバーの間を狙ってきたり、打つごとにサーブの種類やコースを変えたり、すごく考えてやってくる。それに対して準備はしていたんですけど、最初にジャンプサーブで緩いボールを混ぜられたことで、後手に回ってしまった。『何がくるんだろう? どこにくるんだろう?』と前半は受け身になっていた」と反省する。
それでも試合の後半は、「(藤中)謙也と話して移動したり、先に動いたり、先手を取れたことで、余裕ができて修正できた」と鶴田。サーブレシーブを立て直し、サイドアウトが安定。逆に、今度はサンバーズのサーブが威力を増していった。
サーブが不調で試行錯誤を続けていたムセルスキーのサーブが、この日の途中からピタリとはまり、豪快なサービスエースで第2セットの大激戦を締めくくるなど本領を発揮。柳田、大宅もサーブが好調で連続得点につなげ、試合を優位に進めることができた。またリリーフサーバーの西田も、セット終盤に貴重な連続得点を呼び込んだ。
大宅は、「今日はサーブのヒットの感覚がよかったので、攻めていけた。僕がサーブの時は(高さのある)ディマ(ムセルスキー)が前にいるので、そこでどれだけブレイクを取れるかによって試合の展開が変わってくる。ミスの管理もしつつ、今日のように感覚がいい日は、僕も攻めていきたいと思っています」と語った。
柳田は、前週の東レ戦からの1週間、サーブの調整に時間を割いてきたと言う。
「サーブのトスを高く上げることを意識してやってきました。高く上げるとトスをしっかり見て打つことができるので、そこに対して自分が信じて、しっかり自分のステップを踏むことができて、いいサーブにつながっていたと思う。それと、自分の前に打つディマがあまりミスするイメージがなかったので、自分も攻めるサーブを打てた。そういう相乗効果で、相手にもプレッシャーをかけられたのかなと思います」
ブロックとディグの精度が高まっているサンバーズに、サーブ力が加われば、さらに盤石になる。あとはそれをいかに安定的に発揮するかだ。次戦も強敵・パナソニックとの対戦。そこでも再びサーブで主導権を握ることができれば、首位奪取が見えてくる。