2020-21 V.LEAGUE 静岡大会 東レ戦
- 開催日時
- 2021年1月24日(日) 12:00
- 会場
- このはなアリーナ(草薙総合運動場体育館)
3
- 25-21
- 26-24
- 25-21
WIN
0
試合経過
2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンド第16戦。現在3位のサンバーズは、7位東レアローズと、東レのホーム・草薙総合運動場体育館で対戦した。
第1セット序盤、サンバーズは2戦連続で先発出場した加藤や塩田のクイックなどでサイドアウトを重ねると、柳田のサービスエースで5-3と先行。さらに、塩田、藤中のブロックで東レの攻撃をシャットアウトし8-4と点差を広げた。このセットは柳田のサーブが得点の起点となった。中盤にも、柳田が力強いサーブを打ち込んでチャンスを作り、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて14-9と引き離した。その後、東レのサーブに崩されて15-13と追い上げられるが、サーブレシーブが乱れてもセッターの大宅がツーアタックでカバーして流れを断ち切る。この日もサンバーズはブロックとディグが機能しており、そうして作ったチャンスをスパイカーが得点につなげる。終盤は、藤中が難しい場面で次々にスパイクを決めて流れを渡さず、セットを先取した。
第2セットは藤中のサーブから得点につなげ4-2と先行し、柳田、ムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねていく。すると中盤、藤中が東レのパイプ攻撃、ライト攻撃を3連続でブロックし11-6と一気にリードを広げた。「あの場面は(東レのライト攻撃に対し)1枚ブロックでの対応だったんですが、1枚だからこそ、思い切ってコースを防ぎにいけたことが、結果的にポイントにつながったと思います」と藤中は振り返る。
その後は加藤の力強いクイックも決まって流れを渡さず、サイドアウトを重ねていく。しかし終盤、東レの強力なジャンプサーブに連続エースを奪われて18-18と追いつかれ、さらにサーブレシーブを崩されて切り返され23-24と逆転された。それでも、粘り強いブロックフォローと藤中のスパイクで追いついてデュースに持ち込む。サンバーズは堅いブロックと守備で粘って東レのミスを誘い、競り合いを制しセットを連取した。
第3セットは一進一退の展開となる。東レのサーブに崩されて先行されるが、サンバーズはムセルスキーのブロックで逆転。再び先行されても、柳田のサービスエースで8-7と逆転した。中盤、大宅の強力なサーブから、柳田がパイプ攻撃を決めて11-9と抜け出すが、東レにカウンターアタックを決められて再び追いつかれる。それでも、加藤のサーブで崩してムセルスキーがダイレクトスパイクを打ち込み抜け出すと、大宅のブロックで16-13とリードした。終盤、東レのブロックで追い上げられるが、好守備をムセルスキーが得点につなげたり、藤中の巧みなサーブで揺さぶって相手のミスを誘い、22-18と点差を広げて東レを振り切り、サンバーズがセットカウント3-0で勝利した。
この日はオポジットのムセルスキーが東レの堅いブロックとディグに対応され、久しぶりにスパイク決定率が50%を下回ったが、その分、アウトサイドの柳田、藤中が高い得点力を見せた。セッターの大宅は、「マサさん(柳田)や(藤中)謙也さんが『オレに持ってきていいよ』とずっと声をかけてくれていたので、自信を持って上げ続けられた」と言う。
藤中はサーブレシーブやディグで中心となって奮闘しながら、攻撃面でも苦しい場面での二段トスを決め切り80%という高いスパイク決定率を残した。
柳田はこの2日間、巧みに緩急をつけてレシーバーの前に落としたり、幅広いコースに打ち分けて相手を翻弄。改めて攻撃の選択肢の多さを示し、60%を超えるスパイク決定率を挙げた。
「相手のオポジットのブロックがBクイックをマークしたために遅れていたり、ミドルブロッカーがいなかったり、後衛のレシーバーが後ずさりしていたり、そういうところが見えていたので、シチュエーションに合ったプレーをした」と柳田が言うように、相手ブロックやコートがよく見えていた。
ムセルスキーは、「今日は自分のプレーがうまくいかないところもあったけれど、チームメイトやスタッフの皆さんに助けてもらった。改めて、このチームは団結力が優れていると実感した」と周囲に感謝した。
サンバーズはこれで6連勝。ただ、この東レ戦で見えた課題はサーブだと山村監督は言う。
「今、うちのブロックディフェンスが機能しているので、強いサーブで崩し、相手の攻撃をサイドに絞ることができれば、さらに脅威になるはず」
次週はホームの箕面トレーニングセンター体育館で、首位のパナソニックパンサーズと対戦する。上位3チームだけが進出できるファイナルラウンドに向けて、重要な2連戦となる。