2020-21 V.LEAGUE 箕面HG VC長野戦
- 開催日時
- 2021年1月17日(日) 13:00
- 会場
- サントリー箕面トレーニングセンター
3
- 25-22
- 25-22
- 25-21
WIN
0
試合経過
2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンド第14戦、現在11勝2敗で3位につけているサンバーズは、ホーム・箕面トレーニングセンター体育館で9位VC長野トライデンツと対戦した。
第1セット序盤は、柳田のスパイクや塩田のクイックなどでサイドアウトを重ね、塩田の好守備を藤中が得点につなげて先行。VC長野のミスで8-6とリードした。ミドルブロッカーとして初めて先発した小川がクイックを決め、さらに、小川がエンドラインぎわにノータッチエースを決めて11-7とリードを広げる。中盤には、柳田がショートサーブで崩し、ブロックのワンタッチから、ムセルスキーがカウンターアタックを決めるという理想的なブレイクで14-9と点差を広げた。ところがその後、VC長野のサービスエースやブロック、サンバーズのミスなどで15-15と追いつかれた。それでも、藤中のサーブから、小川がブロックタッチでチャンスを作ると、柳田が巧みなフェイントを決めて18-16と再び抜け出す。終盤もブロックとディグがしっかりと噛み合い、それをムセルスキーが得点につなげて点差を広げ、サンバーズがセットを先取した。
第2セットはVC長野のサービスエースやカウンターアタックで5-7と先行されるが、セッター大宅が強力なジャンプサーブで崩し、好守備をムセルスキーが得点につなげたり、藤中のブロックで8-7と逆転した。中盤、VC長野のサービスエースなどで12-14と先行されるが、小川のクイックで流れを引き寄せ、大宅がノータッチエースを奪い15-15と追いついた。その後はムセルスキー、柳田、藤中のスパイクでサイドアウトを重ね、終盤、ムセルスキーのカウンターアタックや、藤中のブロックで22-20と抜け出した。さらに、大宅の好守備をムセルスキーが得点につなげて点差を広げ、最後は小川のクイックで締めサンバーズがセットを連取した。
第3セットは大宅のサーブで崩してムセルスキーが得点につなげ2-0と好スタートを切る。柳田の巧みなショートサーブで相手を崩し、藤中がカウンターアタックを決めて8-4とリードを広げた。リードしても気を緩めないサンバーズは、中盤も粘り強く拾う。ムセルスキーも体を投げ出してボールをつなぎ、最後は自ら得点につなげて13-8と点差を広げた。西田とともに二枚替えで入った栗山も得点を決めてサイドアウトを重ねる。VC長野のサーブに崩されても、粘り強くカバーし、小川が得点につなげて相手にブレイクを許さない。終盤には、藤中のパイプ攻撃やムセルスキーのサービスエースなどで22-16と点差を広げた。VC長野の連続ブロックで追い上げられるが、最後は藤中がスパイクを決めて締めくくり、サンバーズが年明け2連勝を飾った。
前日の試合では、季と加藤を今季初めて先発で起用したが、山村監督が「明日はまた違ったメンバーで戦っていくことになる」と語っていたように、この日は季に代わって柳田、加藤に代わり小川が先発出場した。
前日、先発を外れていた柳田は、試合が終わるとすぐさまコート上で練習を始めていた。サンバーズは12月に新型コロナウイルスの陽性者が出たため、全員が隔離生活を余儀なくされたが、柳田は「隔離生活が終わってから、コンディションがまだ自分の中で100%に戻っていないので、どれだけ早く元に戻せるかということを最優先に考えて、ボールを触りました」と言う。
本人は「まだ6割か7割の状態」と言うが、先発したこの日は難しいトスも得点につなげ75.0%という高い決定率を残し、改めて存在感を示した。
「久しぶりの試合だったので、試合の流れやコンディションを確かめながらプレーしていた。練習の時より確実に動きは良くなっているし、周りとの関係性やコンビネーションといったところを確認しながら3セット戦えたのは来週以降につながる」とうなずいた。
また、出場機会を増やすためにオポジットからミドルブロッカーに転向した小川は、ミドルブロッカーとして初めて試合に出場した。
約1年前、ミドルブロッカーに取り組み始めたが、両サイドへのブロックの素早い動きや、ラリー中に毎回すぐに下がってクイックの助走に入るといった動作に苦労したと言う。
「自分が助走に入るテンポが少しでも違うと、後ろからパイプに入ってくる選手の迷惑にもなってしまう。そこは今日の試合でも確認しながらやっていました」とまだ慣れない部分もある様子。だが、「クイックのところでしっかり自分の持ち味はいかせたかなと思います」と言うように、高いジャンプ力を活かし9本中7本のスパイクを決めた。
この2連戦、ミドルブロッカーの塩田の対角に加藤、小川を起用した山村監督は、その意図をこう明かす。「塩田、小野をメインにしてずっと戦ってきましたが、3番手というか、その次の世代を担うミドルを育てることがミッション。その中で加藤、小川は日頃の練習から貢献度が高かったので、試してみたかった」
ミドルだけでなく、前日の試合で柳田のポジションに入った季も好調をアピールしており、選手起用の選択肢は確実に広がった。今後は毎週末、休みなく2連戦が組まれているため、疲労をコントロールするために選手層の厚さは絶対に必要だ。
また、「起用の幅が広がることで、相手は『誰が出てくるんだろう?』と的が絞りにくくなるでしょうし、同じチームとの2連戦で(2日目に)相手が対応してくるところに、違う選手を入れることで、相手を引っかき回すこともできるので、選手層が厚くなることは必ずプラスになる」と山村監督。
選手が代われば戦い方のバリエーションも増える。4月に予定されているファイナルまで、まだまだ先の長い今シーズン、サンバーズは相手や状況によって、様々なカラーを見せてくれそうだ。