2020-21 V.LEAGUE 長野大会 VC長野戦
- 開催日時
- 2020年11月 1日(日) 14:00
- 会場
- 岡谷市民総合体育館
3
- 25-22
- 25-17
- 21-25
- 25-17
WIN
1
試合経過
2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンド第6戦。2連勝中のサンバーズは、VC長野トライデンツと、VC長野のホーム岡谷市民総合体育館で対戦した。
第1セット序盤から、サンバーズはブロックとディグがしっかりと噛み合った。大宅のブロックや、好守備から藤中がカウンターアタックを決めて3-1と先行し、小野がサービスエースを奪って8-5とリードを広げた。しかし中盤はVC長野も守備力を発揮し、ラリーの応酬となる。VC長野のブロックで追いつかれ、サーブレシーブを崩されて切り返され13-14と逆転された。ムセルスキーのカウンターアタックで逆転するが、その後、サンバーズにミスが出て再び逆転される。
それでも終盤、柳田が強力なサーブを打ち込んでチャンスを作り、自らパイプ攻撃を決めて18-17と逆転。リリーフサーバーとして入った西田が、強力な回転のかかったサーブをサイドラインぎわに打ち込んでノータッチエースを奪い20-18と抜け出した。さらに、西田のサーブで揺さぶり藤中のブロックで仕留めて21-18とする。その後1点差に詰め寄られるが、リリーフサーバーの加藤のサーブで崩し、柳田がダイレクトボールを叩き込んで逃げ切り、サンバーズがセットを先取した。
第2セットも、大宅が鋭いサーブでノータッチエースを奪い4-2と先行。VC長野のミスもあり点差を広げた。第1セットに崩されたサーブに対しても、リベロの鶴田を中心にしっかりと返してサイドアウトを重ねていく。中盤、VC長野も粘り強く拾って得点につなげるが、小野のブロックや、クイックで切り返し15-10と引き離した。その後も小野の力強いサーブで崩し、柳田がカウンターアタックを決めて点差を広げる。終盤にはムセルスキーのカウンターアタックや、藤中のブロック、スパイクで23-15と大差をつけた。セッターの西田とオポジットの栗山が二枚替えで入ったサンバーズは、粘り強くボールをつなぎ、最後は小野のブロックで仕留め、セットを連取した。
ところが第3セットの立ち上がり、サンバーズはVC長野のサーブに押され、スパイクを拾われて次々に切り返され0-4と出遅れた。大宅がサーブで崩して相手のミスを誘い4-6と追い上げるが、中盤、VC長野のカウンターアタックやサンバーズのミスで6-11と再び点差を広げられる。それでも柳田のパイプ攻撃や藤中の巧みなスパイクでサイドアウトを重ね、ムセルスキーのカウンターアタックで追い上げる。さらに、大宅がサービスエースを奪って18-20と迫った。しかしサンバーズはディフェンスがなかなか機能せず、点差を詰められないままセットを奪われた。
第4セットはムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねていく。ムセルスキーの強力なサーブが入り始め、サーブで崩してミスを誘い7-4とリードした。さらに、柳田が強烈なサーブでエースを奪い9-5と点差を広げる。中盤追い上げられるが、藤中のサーブで崩し、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて13-9と再びリード。その後も、塩田がキレのあるクイックを決めて切り返すなど17-11と引き離した。終盤は、小野の好守備から、ムセルスキーに代わって入った栗山がスパイクを決めて点差を広げ、セットを奪取。VC長野のボールに食らいつく粘りに苦しめられながらも、サンバーズがセットカウント3-1で勝利し、3連勝となった。
今シーズンは試合の立ち上がりに、ミドルブロッカーの小野が迫力のあるサーブを打ち込み、この日のようにサービスエースを奪ったり、相手を崩してブレイクにつなげ、チームに勢いをつけている。小野はファーストサーブを打つ時の意識をこう語る。
「序盤だからミスしないように、ということは考えていません。最初はまだ点差もついていないので、置きにいくのではなく、攻めていこう、自分のサーブを打とうという意識だけです。周りからも攻めていいよと言われているので、それを開幕から意識しています」
昨季はミスも多かったが、今季に向けてはサーブのトスを修正し、安定性を高めた。
「よくない時はトスが低くなって、打つ時に肘が下がって、入らなくなっていましたが、今季は今までよりもトスを高く、前に上げて、しっかり飛びついて高い打点で打つ、という練習をしてきました」と小野は手応えをのぞかせる。
この日はクイックでも高い決定率を挙げた。大宅と小野のコンビは昨季チームの生命線となっていたため、今季は相手のマークが厚い。前週までは決定率を抑えられていたが、「開幕4戦のままでいくと絶対に捕まる。流れて打つとか、そういうことを習得していかないと今後決まらない」と、この日は中から外、外から中へとスピーディに動きながら打つクイックで相手ブロックを翻弄した。
また、セット終盤にコートに入るリザーブメンバーの活躍もチームを救った。第1セットは19-18と競り合う中でコートに入った新人の西田が、フローターサーブを打つと見せかけて、強力なドライブのかかった速いサーブをコートの隅に打ち込みノータッチエースを奪った。
「昨日は全部フローターサーブを打っていたので、相手に『フローターだけなんじゃないか』という思いがあったとしたら、これはいけるなと思って、ドライブをかけていきました」と狙い通りだった。
今季、西田はリリーフサーバーという難しい役割を担っているが、「アップゾーンではいつでも、ストレングスコーチからアドバイスしてもらったことを意識してアップしたり、メンタル的にも、自分の力を最大限に活かすために『自分なら絶対に行ける、大丈夫だ』というセルフトークをして、前向きなイメージを持って、いつでも100%で打てる状態を作っています」と高い意識で準備している。
現在3位のサンバーズは、次週、開幕6連勝で首位に立っているパナソニックパンサーズと対戦する。接戦が予想されるだけに、リザーブメンバーの働きが、勝敗を左右する鍵になるかもしれない。