2020-21 V.LEAGUE 長野大会 VC長野戦
- 開催日時
- 2020年10月31日(土) 14:00
- 会場
- 岡谷市民総合体育館
3
- 25-20
- 25-14
- 25-23
WIN
0
試合経過
2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンド第5戦。ここまで3勝1敗のサンバーズは、初めてアウェイ用の黒いユニフォームに身を包み、昨シーズン10位のVC長野トライデンツと対戦した。
第1セットの序盤、サンバーズはチームに合流したばかりのムセルスキーが、レフトからスパイクを決めて今季初得点を挙げる。今季はサーブでチームに勢いをつける役割を果たしている小野が、この日も強力なサーブを打ち込んで流れを引き寄せる。小野のサーブで崩してムセルスキーがダイレクトスパイクを決めたり、サービスエースを奪い6-3と先行した。中盤は、小野のキレのあるクイックや、藤中のパイプ攻撃などでサイドアウトを重ねる。VC長野のサービスエースで15-14と追い上げられるが、塩田のスピードあふれるクイックですぐに流れを取り戻す。終盤、リリーフサーバーとして入った西田のサーブで揺さぶり、ブロッカーがきっちりとタッチを取り、藤中の好守備からムセルスキーがスパイクを決めたり、塩田がブロックで仕留めて4連続得点を挙げ22-17と点差を広げた。最後は途中から入った栗山がバックアタックを決めて締め、サンバーズがセットを先取した。
第2セットは立ち上がりに大宅が緩急をつけたサーブで崩し、柳田がパイプ攻撃を決めたり、ムセルスキーがライトからスパイクを決めて4-0と好スタートを切る。その後、VC長野にカウンターアタックを決められて6-5と詰め寄られるが、中盤、柳田のサーブから、好守備で粘って、塩田のブロックやムセルスキーのカウンターアタックなどで6連続得点を奪い13-6と一気に突き放した。その後も、藤中のサーブで崩し、柳田が巧みにブロックアウトを奪ったり、フェイントを決めて連続得点を挙げ19-9と大差をつける。最後は、セット途中から入った加藤のサーブで崩して小野のブロックで仕留め、サンバーズがセットを連取した。
第3セットはムセルスキーの連続得点で2-0と先行する。その後は藤中やムセルスキー、柳田のスパイクでサイドアウトを重ねていく。中盤、小野、柳田のサービスエースで15-10と点差を広げた。サンバーズのミスで追い上げられるが、リリーフサーバーとして入った西田が好守備でチャンスを作り、ムセルスキーが強烈なスパイクを叩き込んで20-15と再びリードを広げた。その後、追い上げられても、加藤が力強いクイックを決めて連続失点を食い止める。しかし終盤、VC長野の強力なサーブに崩され、ラリーを奪われて21-21と追いつかれた。それでも、ムセルスキーがスパイクを決めて抜け出す。最後は柳田のパイプ攻撃で締めて逃げ切り、サンバーズが今季初のアウェイゲームにセットカウント3-0で勝利した。
この日はオポジットのムセルスキーが、今シーズン初めてVリーグのコートに立った。「8ヶ月ぶりの公式戦で、すべてが久しぶりに感じた」とムセルスキー。
来日後2週間の隔離を経て、今週水曜にチームの練習に合流したばかり。「まだ正直、ボールに対しての感覚や、コートの感覚など、ちゃんと戻っていないところは多い」と話すように、サーブミスなどが目立ったが、スパイクでは68.8%という高い決定率で22得点を奪った。
また、数字には表れない効果もあったとミドルブロッカーの塩田は言う。
「まだ合流したばかりで万全ではないと思いますが、それでもディマ(ムセルスキー)が入ることで、ブロックを任せられる範囲が広くなる。それに、試合の出だしにディマが相手をブロックで止めて以降、ディマの前から攻めてくることが少なくなったので、ブロックを絞りやすくなって、チームとしてやりやすくなりました」
ムセルスキーは、「チームメイトの力を借りながら、自分のベストなコンディションに戻るように、明日からも全力を尽くしていきたい。とにかく日本に戻ることができて非常に嬉しいし、僕はバレーボールが大好きなので、これからもいい姿を見せられるように頑張っていきたい」と笑顔で語った。
今季は日本人選手だけの布陣で好スタートを切っていただけに、合流したばかりの選手を入れて布陣を変えることにはリスクもあったが、うまくムセルスキーを活かしながら、セットを落とすことなく勝利した。
「いいリズムを崩さないように今週しっかり準備してきて、セッターの大宅を筆頭に、みんながディマの高さやパワーを加味してプレーできた試合だった」と山村監督は納得の表情だった。
頼れる大砲の合流を力に変え、サンバーズはさらに勢いと強さを増していく。