2020-21 V.LEAGUE 大阪HG 大分三好戦
- 開催日時
- 2021年3月21日(日) 12:00
- 会場
- おおきにアリーナ舞洲(舞洲アリーナ)
3
- 25-13
- 25-22
- 25-16
WIN
0
試合経過
2020-21V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンドは残すところ3戦となった。前日の試合でレギュラーラウンド優勝を決めたサンバーズは、おおきにアリーナ舞洲で、10位大分三好ヴァイセアドラーと対戦した。これがサンバーズの今季最後のホームゲームだ。
第1セットは小野の力強いクイックでスタートすると、この日もサンバーズのサーブが走る。小野のサーブで崩し、柳田、藤中がカウンターアタックを決めて3-0と好スタートをきる。その後も、ムセルスキーのサーブで攻め、藤中の好守備が得点につながったり、柳田のサーブで崩して相手のミスを誘い8-3とリードを広げた。さらに中盤、塩田のサーブで揺さぶり、藤中、大宅のブロックや、ムセルスキーが好守備から自らバックアタックを決めて13-4と大差をつけた。終盤もムセルスキーのノータッチエースや、柳田のパイプ攻撃などで21-9とする。リリーフサーバーの西田のサーブで崩し、小川がダイレクトスパイクを決めてリードを広げ、サンバーズがセットを先取した。
第2セットは0-2と出遅れたが、小野が力強いサーブを打ち込み、ムセルスキーのスパイクやこのセットから入った加藤のブロックで3-2とすぐに逆転。中盤、サービスエースを奪われて逆転されるが、柳田や加藤のスパイクでサイドアウトを重ね、小野のブロックなどで逆転し16-13と抜け出した。大分三好のサービスエースで追い上げられるが、終盤、小野が強烈なクイックを決めて流れを引き寄せると、ムセルスキーに代わりコートに入った栗山が立て続けにスパイクを決めて21-18とリードする。柳田に代わってコートに入っていた秦もきっちりとスパイクを決め、最後は栗山が締めてセットを連取した。
第3セットは、第2セット途中から入った栗山、秦が出だしから躍動する。栗山のライトスパイクで勢いよくスタートすると、小野が強烈なサーブでエースを奪い、秦の巧みなカウンターアタックで5-1と点差を広げた。さらに、秦がキレのあるサーブを立て続けに打ち込み、藤中、加藤の連続ブロックなどで9-2と引き離した。中盤にも、藤中がサービスエースを奪うなど、サンバーズの勢いは止まらない。終盤も秦の強力なサーブで攻め、藤中のブロックや加藤の力強いクイックで切り返し、秦のノータッチエースで19-8と大差をつけた。その後も、リリーフサーバーの佐藤のサーブからチャンスを作り、藤中が得点につなげて21-9と点差を広げた。秦のパイプ攻撃も決まって流れを渡さず、サンバーズがセットカウント3-0で勝利。連勝記録を22に伸ばした。
主将の大宅は、「昨日1位通過が決定して、今日の試合はモチベーションの持っていき方が難しかった」と振り返るが、それでもサンバーズは第1セットのスタートから隙のないアグレッシブなプレーでリードした。
スパイク決定率100%のムセルスキー(11本中11本)、小野(5本中5本)をはじめ、全員が高い決定率を残し、チームのスパイク決定率は驚異の81.5%を記録した。
第2セットからはメンバーを代えながらも、相手を寄せつけることなく勝利した。
今季、サンバーズの強さの要因を聞かれるたび、柳田は「僕たちがいつも練習で対戦しているBチームがかなり強い。だからチーム全体が質の高い練習を常にできているし、どういうメンバーがコートに入ってもクオリティの下がらないバレーボールができている」と語っていたが、この日途中から出場した栗山や秦、加藤、リベロの喜入がそれを証明した。
柳田に代わって途中から入った秦はこう語る。
「当然スタメンを狙ってこの1年やってきたので、スタメンで出られなくて、モチベーションの維持が難しい時期もありました。でも、『成長したい』と思っていますし、チームがさらに強くなるためには自分の成長も必要だと思っているので、それを自分の中で一度よく考えて整理して、日々の練習に落とし込もうとしてきました。そういう思いを、Bチームに還元して、活性化したいなと」
ムセルスキーに代わって第2セット途中から出場した栗山も、こう明かした。
「一番言われたくないのは、『ディマ(ムセルスキー)がいないから』ということ。だからディマに代わって僕が入って、セットを落としたり、負けたりするのは絶対に嫌。スタッフも信頼して送り出してくれているので、それに応えたい気持ちもあります。今日は途中から出た選手がそれぞれ自分の持ち味をしっかり出して、3-0で勝ち切れた。
自分は、以前からよく、『強いチームはBチームが強い。だからAチームの選手が日頃からプレッシャーをかけられて、いい練習ができている』という話を聞いていました。例えばパナソニックがそうだと。今季は、誰かが崩れた時に、そのフォローをするのが僕の仕事だと思っていますし、日々の6対6の練習で、Aチームにいいプレッシャーを与えることも大きな役割だと思っているので、来週のジェイテクト戦とその後のファイナルに向けても、そこはしっかりやっていきたいなと思っています」
今季最後のホームゲームとなったおおきにアリーナ舞洲での2連戦は、多くのファンが会場を訪れ、サンバーズを力強く後押ししてくれた。藤中は、「久しぶりの有観客のホームゲームに、たくさんの人が入ってくれて、ホーム感というか、すごく温かいなと感じましたし、大事な試合で、応援はすごく力になりました」と感謝した。
この2日間は、同会場でバスケットボールのBリーグ・大阪エヴェッサのホームゲームも同日開催するという新しい試みが行われたが、どちらの試合も相乗効果で盛り上がりを見せ大成功。21日夕方に行われた大阪エヴェッサの試合では、サンバーズの小川とアラインが、エヴェッサの選手とともに入場するサプライズも。
ホームで大勢のファンが与えてくれた熱を大きなパワーに変え、サンバーズはレギュラーラウンド最終週へ、そしてファイナルへと、突き進む。