試合日程・結果

GAME

2019-20 V.LEAGUE ファイナル5 堺戦

開催日時
2020年2月22日(土) 14:08
会場
エフピコアリーナ福山
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-19
  • 28-26
  • 26-24

WIN

0

堺ブレイザーズ

スターティングメンバー

鶴田 大樹

リベロ

リザーブメンバー

試合経過

2019-20V.LEAGUE DIVISION1(V1)は、いよいよファイナルステージがスタートした。レギュラーラウンド4位のサンバーズは、ファイナルステージ初戦のGAME1で、5位の堺ブレイザーズと対戦した。ここからは負けたら終わりの一発勝負だ。
 試合の立ち上がり、藤中のブロックで1点目を取ると、チーム最初のサーバーであるセッターの大宅が、力強いジャンプサーブを打ち込み、"攻め"の姿勢をチームに示した。「今日からは守りに入ったら負けると思ったので、攻め続けていきました」と大宅。
 5試合ぶりに先発に復帰したムセルスキーや小野、季のスパイクでサイドアウトを重ね、季が巧みなショートサーブでエースを奪い6-4と先行。さらに、塩田のサーブで揺さぶり、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて8-5とリードした。小野の機動力を活かしたクイックで流れを渡さず、中盤には藤中の好守備で粘って相手のミスを誘い12-8と点差を広げる。堺のサービスエースで追い上げられるが、塩田、季がうまくネット際のボールをつないでムセルスキーが得点につなげ再び引き離す。終盤には、大宅が力強いサーブでプレッシャーをかけ、ブロックのワンタッチから季がパイプ攻撃を決めて19-14と引き離した。堺のカウンターアタックで22-19と追い上げられるが、季のスパイクですぐに流れを切ると、サンバーズは堅いブロックと守備で粘って藤中が得点につなげてリードを広げ、セットを先取した。
 第2セットは堺のブロックやネットインサーブがコートに落ちて1-4と先行される。それでも塩田のクイックや季のスパイクで攻撃のリズムを作ると、ムセルスキーの好守備を藤中が巧みに得点につなげたり、ムセルスキーのカウンターアタックで6-6と追いついた。さらに、藤中のサーブで崩し、小野がブロックで仕留めて10-9と逆転。藤中がパイプ攻撃を決めて会場を沸かせると、堺のミスで12-10と引き離した。しかしその後、堺の好守備からブレイクされて12-12と追いつかれた。終盤、堺のサーブに崩されて拾われ、カウンターアタックを決められて17-18と逆転されたが、小野が力強いクイックをたたき込んですぐに流れを止めると、再びサイドアウトの応酬となる。堺の強力なサーブも、今季サーブレシーブ賞を獲得したリベロ鶴田を中心としたレシーバー陣が踏ん張り、ブレイクのチャンスでムセルスキーがバックアタックをたたき込み22-21と逆転。ところがスパイクミスが出て23-24とセットポイントを握られた。
 ここでセッター大宅は、「毎日全体練習後に2人で合わせてきたので、信頼しているし、自信を持って上げられた」という小野の移動攻撃を選択し、小野が鮮やかにブロックをかわして決め、デュースに持ち込む。ムセルスキーのサーブで崩して塩田がブロックで仕留め27-26と逆転すると、堺にミスが出て競り合いを制し、サンバーズがセットを連取した。
 第3セットは藤中のサービスエースで3-1と先行する。堺のブロックで追いつかれるが、ムセルスキーのカウンターアタックや塩田のブロックで6-3と再び引き離す。その後、サーブレシーブを崩されて追い上げられるが、季のサーブで崩して藤中がダイレクトスパイクを叩き込み9-6と引き離した。しかし中盤、パイプ攻撃がブロックに捕まり、ラリーの末にミスが出て10-10と追いつかれると、堺のモーリス・トーレスの強力なサーブに連続エースを奪われるなど4連続失点し11-14とリードされた。藤中の巧みなサーブで崩して季が得点につなげ追い上げるが、堺にブレイクを奪われて引き離される。それでも終盤、ブロックのワンタッチから、ムセルスキーがカウンターアタックを決めるなど連続得点を奪って21-21と追いついた。塩田のクイックやムセルスキーのスパイクなどでデュースに持ち込むと、堅いブロックとディグから、ムセルスキーが立て続けにスパイクを決め、26-24で競り勝った。サンバーズが接戦をものにし、セットカウント3-0でGAME1を勝ち上がった。
 荻野監督は、「選手全員が『まずこの試合に勝とう』と、この1戦にしっかりと気持ちを持ってきていたのが勝因」と一発勝負の試合で力を発揮した選手たちをたたえた。
 接戦となったが、勝負所でブロックとディグが機能し、そうして作ったチャンスをムセルスキーが確実に得点につなげた。ムセルスキーは3週間ぶりの試合出場となったが、64.1%という高いスパイク決定率を残し、26得点をたたき出した。
「3週間ぶりの試合だったので、正直最初は自分のパフォーマンスを出せるかどうか心配でした。でも特に2セット目以降、自信を持ってプレーできた。明日以降に向けてエネルギーをセーブすることもできた」とムセルスキーは自信を漂わせながら言った。
 大宅は、「ディマ(ムセルスキー)が戻ってきたことで、チーム全体として安心感を持って、のびのびプレーできたと感じた」と振り返る。
 それと同時に、先週、鶴田が「ディマが戻ってくれば、前よりもいいチームになる」と語っていたように、ムセルスキー不在の4試合の間、苦しみながらも得た自覚が、この日のチームに厚みを加えていた。ブロックを利用した巧みなスパイクで60.0%という高い決定率を挙げたアウトサイドの藤中は言う。
「ディマがいない4戦は、それぞれが得点力を上げるというところを意識しました。苦しい4戦ではありましたけど、そこで得たものはすごく多くて、今日は1人1人が『点を取るんだ』という気持ちで戦えたかなと思います」
 苦しんだ4戦を勝負のこの日に活かせたサンバーズは、23日、GAME2でレギュラーラウンド3位のJTサンダーズ広島と対戦する。
 サーブもトスも攻める姿勢を貫いた大宅は、「明日からも負けたら終わりなので、もう一度気を引き締めて戦っていきたい」。
 一戦必勝。サンバーズは気持ちを切り替え、次の正念場に挑む。

2019/20シーズン

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