2019-20 V.LEAGUE 長野大会 東レ戦
- 開催日時
- 2020年2月15日(土) 12:00
- 会場
- 松本市総合体育館
1
- 17-25
- 20-25
- 25-21
- 22-25
LOSE
3
試合経過
2019-20V.LEAGUE DIVISION1は、いよいよレギュラーラウンド最終週を迎えた。4位が確定しているサンバーズは、6位の東レアローズと対戦した。
第1セットの立ち上がり、サンバーズは、前週大宅が「手応えをつかんだ」と語っていたパイプ攻撃でリズムよくサイドアウトを重ねる。しかしその後、立て続けにブロックに捕まり2-5と先行された。今季初先発のオポジット・小川のカウンターアタックで7-8と追い上げるが、スパイクミスが出て流れを手放すと、中盤、ブロックに捕まり再び点差を広げられた。アウトサイドの選手がサーブで狙われ、クイックが2枚ブロックにシャットアウトされて10-16と引き離される。その後は小川のスパイクでサイドアウトを重ねるが、終盤、スパイクミスが出て13-20とさらにリードを広げられた。サンバーズはこのセットだけで6本ものブロックポイントを東レに与え、セットを先取された。
仕切り直した第2セットは、出だしに小川が力強いサーブを打ち込んで相手を崩すと、サンバーズのサーブが機能し始める。塩田が巧みなサーブで東レのミドルブロッカーを狙ってクイックを封じ、サイド攻撃を小野がブロックで仕留めたり、小川がカウンターアタックを決めるなど、サーブ、ブロック、ディフェンスが噛み合ったサンバーズが6-2と先行した。追い上げられるが、難しいボールもオポジットの小川が得点につなげてサイドアウトを重ね、小野の強力なサーブで崩し、小川がカウンターアタックを決めて10-6と再び点差を広げる。ところがサンバーズのレフト攻撃が立て続けにブロックに捕まり追い上げられると、サービスエースを奪われて10-10と追いつかれた。さらに、連続サービスエースを奪われ13-15と逆転される。小野、塩田のクイックでリズムを立て直すが、終盤スパイクミスが出て引き離され、セットを連取された。
第3セットは、このセットから入った星谷のブロックや、大宅のサーブで崩してミスを誘い5-4と先行する。星谷のクイックや小川、季のスパイクでサイドアウトを重ね、小川のサーブで崩して大宅がダイレクトスパイクを決めたり、東レのミスを誘い10-7とリードした。スパイクミスが出て追い上げられても、小川がカウンターアタックを決め、星谷のブロックのワンタッチから季のスパイクで切り返し16-12と再び点差を広げる。東レのブロックなどで16-15と迫られたが、サーブレシーブを崩されても、小川や季がスパイクを決めてピンチをしのぎ、終盤は小川が立て続けにスパイクを決めてリードを広げていく。最後はリリーフサーバーとして入った内定選手の西田が、鋭いサーブでエースを奪って締め、サンバーズがセットを取り返した。
第4セットは東レのカウンターアタックで先行されるが、リベロの鶴田が再三好守備を見せ、それを秦が得点につなげて5-5と追いついた。サーブレシーブにミスが出て7-10と引き離されるが、小川のサーブで攻めて崩し、塩田がクイックを決めて10-10の同点に。再び先行されても、大宅がサーブで崩して星谷が得点につなげ14-14と再び追いついた。終盤には、季が強烈なサーブでエースを奪い19-18と逆転。その後ミスが出て逆転されるが、大宅のサーブで崩し、星谷のブロックで仕留めて22-21と再逆転した。ところが、そこから立て続けにブロックに捕まって逆転され、4連続失点で一気にセットを奪われ、セットカウント1-3で敗れた。
サンバーズのミスと被ブロックが目立った試合だった。スパイク決定率では東レを上回ったが、スパイクミス、被ブロックともに12本で、合わせて24点も失ったことは痛かった。
塩田は「特に序盤、自分たちからミスを出してしまって、1、2セット目はミスの差が点差に出た。逆に3セット目のようにミスが減れば、セットを取ることができた」と振り返った。
これで、サンバーズよりも下位のチームに3連敗。今のチームの課題を、塩田はこう語る。
「うちに足りないのは勢いだと思う。ブレイクを取っても、どこか淡々としているというか、波に乗り切れない。星谷とか喜入とか、得点が決まったらコートの後ろまで走ってワーワー騒いでくれる選手もいて、そういう選手がコートにいる時は盛り上がるし、連続得点も取れたりするんですけど、今、自分も含めて、先発で出ている選手の中にそういう人がいないというのが問題。ディマ(ムセルスキー)がいる時は、流れが悪くなりかけても彼がブロックの上からズドーンと決めてくれて、あまり悪い流れにならなかったけど、今、ディマがいない中で問題点が露呈していると感じます」
塩田自身もチームに勢いをもたらす役割をやっていかなければと決意すると同時に、「もっとトスを上げてもらいたい」とも言う。クイックに対する相手ブロックのマークは厚くなっているが、「ブロックが来ても、動いてかわせる。その場で跳んで打つクイックだけでなく、もっと自分の幅を広げられるチャンスだと思っている」と前向きに捉える。
この日、敗戦の中でも収穫だったのは、今季初先発のオポジット・小川の活躍だった。第1セットは力みがあったが、第2セット以降はライトからの鋭いクロス打ちを見せたり、難しいトスも巧みに得点につなげた。
「周りの選手たちが、『もっと思いきりやっていいよ』と言ってくれたので、2セット目からは気持ちを切り替えて、伸び伸びといつも通りにできた。途中からは『やれるな』という感覚があったので、自信をつけられたかなと思います」と小川。それでもまだ小川のポテンシャルをすべて発揮してはいない。試合に慣れれば、さらなる爆発力を見せてくれるはずだ。
次戦はレギュラーラウンド最終戦となるVC長野トライデンツ戦。22日に始まるファイナルステージに向けて、連敗で終わるわけにはいかない。最終戦は何としても勝って、ファイナル5に弾みをつける。