2019-20 V.LEAGUE 愛知大会 JT戦
- 開催日時
- 2020年2月 2日(日) 14:30
- 会場
- パークアリーナ小牧(小牧市スポーツ公園総合体育館)
3
- 18-25
- 25-21
- 25-17
- 25-17
WIN
1
試合経過
2019-20V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンドは残すところ5戦となった。4位のサンバーズは、現在3勝差で追いかける3位JTサンダーズ広島と対戦した。サンバーズのほうが残り試合が多いとはいえ、この試合に負けると3位以上に浮上することが極めて難しくなるため、どうしても負けられない試合。
第1セットの立ち上がり、サンバーズは藤中や小野、季のスパイクでサイドアウトを重ね、ムセルスキーのカウンターアタックで6-5と先行した。しかしJTの好守備から切り返されて逆転されると、中盤、JTのジャンプサーブに押され、エースを奪われたり、ブロックに捕まって連続失点し10-14とリードされた。ムセルスキーのスパイクで連続失点を断ち、藤中、小野のスパイクでサイドアウトを奪うが、終盤、サンバーズにミスが出たり、サーブレシーブを崩されて失点し14-21と引き離される。JTのミスで追い上げるが、サービスエースを奪われて再び引き離され、セットを先取された。
仕切り直した第2セットは、サンバーズのサーブが走り始める。「1セット目は相手にサーブで攻められて、僕らは攻めることができていなかった。自分たちが攻めないと、サーブレシーブをしてくれる人に負担がかかるので、相手に打ち負けずに、しっかり攻めることを意識した」と小野は言う。
まずは塩田のサーブで揺さぶり、ムセルスキーや大宅のカウンターアタックで連続得点を奪い4-0と好スタートを切った。その後も大宅のサーブで崩し、小野がブロックで仕留めて6-1とリード。サーブ&ブロックが機能し、塩田のカウンターアタックも決まり11-4と点差を広げた。しかし中盤、バックアタックがブロックに捕まったり、スパイクミスが出て流れを手放し15-12と追い上げられる。さらに、JTのサーブに崩されて切り返され19-18と迫られた。それでも、塩田が巧みなショートサーブでエースを奪って21-18と再び引き離す。小野がサーブで崩し、その小野がボールに食らいついて拾ったチャンスを、ムセルスキーが得点につなげ、サンバーズがセットを取り返した。
第3セットは立ち上がりにムセルスキーが豪快にスパイクをたたき込んでチームに勢いをもたらす。サービスエースを奪われるが、サンバーズも季のサーブで攻め、ムセルスキーのカウンターアタックなどで7-5と先行した。中盤も、大宅のサーブでプレッシャーをかけ、藤中のブロックで10-7とリードを広げる。小野が持ち味の機動力を生かして次々にクイックを決めてサイドアウトを重ねると、その小野の強力なサーブで崩し、ムセルスキーのブロックやカウンターアタックで15-10と引き離した。その後も藤中が正確なサーブレシーブを返して塩田がクイックを決め、流れを渡さない。終盤にも季のカウンターアタックなどで点差を広げ、サンバーズが大差でセットを連取した。
サーブの勢いが増したサンバーズは、第4セットも大宅のサーブで崩し、藤中がカウンターアタックを決めたり、季、小野の連続ブロックで5-2と先行した。その後は小野、季のキレのあるスパイクでサイドアウトを重ねる。中盤、季がノータッチエースを奪い10-5とリードを広げると、セッターの大宅はクイックとパイプ攻撃を絡めて相手ブロックを翻弄。その後、サービスエースを奪われて追い上げられるが、小野がエースを奪い返し16-10とリードを広げた。終盤も塩田のクイックや大宅のツーアタックでサイドアウトを奪う。追い上げられても、ブロックのワンタッチから藤中がカウンターアタックを決めて21-15と再び引き離す。最後は小野のサーブから、ムセルスキーのブロック、季のカウンターアタックで連続得点を奪って締めくくり、サンバーズが逆転で勝利を飾った。
荻野監督は、「今日はとにかく気迫や相手に向かっていく気持ちが前面に出ていた」と選手たちをたたえた。チーム最多の25得点を挙げたムセルスキーは、「昨日0-3で負けて、気持ちをチャージするのが難しい試合だった。そんな中、第1セットはうまくいかなかったけれど、チームの団結力のおかげで、2セット目以降自分たちらしいプレーができた。パーフェクトな試合ではなかったけれど、チームが全員力を合わせて戦えたのが大きかった」と語った。
第1セットは3本のサービスエースを奪われるなどJTのサーブに押されて流れをつかめなかったが、第2セット以降、逆にサンバーズがサーブで攻めて先手を取り、サーブレシーブも立て直した。
藤中は、「1セット目は相手のジャンプサーブに攻められて中盤から離された。2セット目以降はなんとか耐えようと、時にはムセルスキーも(サーブレシーブに)入って4枚で対応し、うまく回るようになった」と振り返る。
サーブレシーブが落ち着いたことで、第2セット以降はセッター大宅の的を絞らせないトスワークも冴え、スパイカー陣全員が高いスパイク決定率を残した。
その中でも、11本中9本(81.8%)のスパイクを決めたミドルブロッカーの小野は、「1セット目は相手がクイックをマークしてきていましたが、その後はいろんなコンビが機能して、サイドも高い決定率を挙げたことで、相手のブロッカーが、クイックもサイドも見なきゃいけないと迷っているのを感じた。ブロックが1枚になる場面が増えて、しっかりブロックを見て決めきれた」と語った。
これまで1セットも奪えずに2連敗していたJTに勝利し、サンバーズはこれで今シーズン全チームから勝利を挙げた。
藤中は、「今日JTに勝ったということは、僕らにとってすごく大きな自信になる。今季勝てなかったチームはないということで、(ファイナルステージでも)どのチームにも勝つ可能性がある。ファイナルステージにいい形でつなげるためにも、残り4戦、しっかり勝ちたい」と力強く宣言した。
順位争いだけでなく、選手たちのメンタルにも大きな影響を及ぼすであろう白星を手に入れたサンバーズ。レギュラーラウンド残り4戦も、自信を力に突き進む。