2019-20 V.LEAGUE 徳島大会 JTEKT戦
- 開催日時
- 2019年12月14日(土) 13:00
- 会場
- アスティとくしま(徳島県立産業観光交流センター)
2
- 15-25
- 20-25
- 25-11
- 25-20
- 15-17
LOSE
3
試合経過
2019-20V.LEAGUE DIVISION1は、年内残すところ2週となった。現在9勝3敗で4位のサンバーズは、首位のジェイテクトSTINGSと、ジェイテクトのホーム・アスティとくしまで対戦した。
第1セットは互いにサイドアウトを奪い合う立ち上がりとなる。サンバーズはムセルスキー、栗山のスパイクや小野のクイックなどでサイドアウトを重ねるが、サーブが弱く、ジェイテクトに簡単にサイドアウトを奪われる。サンバーズの攻撃がジェイテクトのブロックに捕まり始め、ジェイテクトのブロックやカウンターアタック、サービスエースなどで5連続失点し5-10と一気にリードされた。さらに、ジェイテクトの西田有志に4連続サービスエースを奪われ、7-16と引き離された。その後もサーブで崩されてカウンターアタックを決められ6連続失点となり7-17と大差をつけられる。終盤、小野が鋭いサーブでエースを奪うが、点差を縮めることはできず大差でセットを失った。
第2セット、サンバーズはムセルスキーのスパイクやブロックなどでサイドアウトを重ねるが、サーブミスが続きブレイクできない。それでも、久々に先発出場した栗山の攻撃が徐々に機能し始める。栗山のレフトスパイクやパイプ攻撃、小野のブロックなどでサイドアウトを重ね、中盤、塩田がブロックのワンタッチでチャンスを作り、自らクイックを決めて11-10と逆転。ところがその後、ブロックに捕まったり切り返されて逆転されると、サンバーズにスパイクミスが続き14-19と一気に引き離され、セットを連取された。
ただ、セット途中に藤中に代わって入った秦がサーブレシーブを安定させ、クイックや秦のパイプ攻撃などでリズムを立て直したサンバーズは、その勢いを持って第3セットに入る。
すると第3セットは、序盤に小野のサーブが走り、ムセルスキー 、栗山のカウンターアタックで3-1と先行した。その後、ムセルスキーがショートサーブでエースを奪い5-2と点差を広げる。ジェイテクトのサービスエースで5-4と追い上げられるが、大宅がサーブで攻め、このセットはスタートから入った秦の連続ブロックで10-6と引き離す。中盤には、ムセルスキー、小野が立て続けにジェイテクトのカジースキ・マテイのスパイクをシャットアウトし、秦のノータッチエースで14-7と一気にリード。さらに、秦の好守備を栗山がブロックアウトで得点につなげ5連続得点とし、15-7と点差を広げた。終盤にも小野の連続サービスエースや塩田、栗山のブロック、秦のカウンターアタックなどで7連続得点を奪い、22-8と大差をつけ、サンバーズがセットを取り返した。
第4セットも秦がサービスエースを奪い2-0と好スタートを切る。ムセルスキーのサーブも走り出し、サーブで崩して栗山がカウンターアタックを決めたり、守備で粘って相手のミスを誘い6-2と点差を広げた。その後、秦のブロックでリードを広げると、中盤にも秦のスパイク、ブロックで11-5と引き離した。中盤、ジェイテクトのカウンターアタックなどで14-12と追い上げられるが、ムセルスキーのブロックで18-14と再び引き離す。その後は小野のクイックや大宅のダイレクトスパイクなどで得点を重ね、サンバーズが2セットを連取しフルセットに持ち込んだ。
第5セットはムセルスキーの強烈なサービスエースで3-1と先行すると、好守備をムセルスキーが次々に得点につなげ5-1とリードを広げた。ところがジェイテクトのカウンターアタックで追い上げられると、ジェイテクトのフローターサーブに揺さぶられ、サンバーズにスパイクミスやサーブレシーブのミスが続き10-10と追いつかれた。その後は緊迫したサイドアウトの応酬が続きデュースに突入するが、ジェイテクトに粘り強く拾われて切り返され14-15と逆転された。最後はサンバーズのスパイクがアウトとなり、15-17でゲームセット。2セットダウンから立て直して勝ち点1ポイントを獲得したが、惜しくも競り負けた。
荻野監督は、「最後、勝ちきれなかったのは細かいプレーの差。サーブレシーブのミスなど、もったいない失点が響いた」と悔やんだ。それでも、「フルセットまで持ち込んで、デュースまで行けたのはチームとして成長している」と収穫を挙げた。
選手たちの言葉も前向きだった。リベロの鶴田は、「勝ちきれなかったのはすごく悔しいですけど、2セット目の途中からなんとか形ができてきて、3、4、5セット目に自分たちのやりたいバレーができたのは収穫だった」と手応えもにじませた。
第1セットは5本ものサービスエースを奪われ崩壊したが、2セット目以降はサーブレシーブを立て直した。
「特に西田選手とカジースキ選手のサーブにはすごく気をつけていた。西田選手のサーブのスライスに対応する練習もしてきました。1セット目はやられましたが、2セット目以降、やってきたことを出せたのはよかった」と鶴田。
そのサーブレシーブを立て直す上で、第2セット途中から入った秦の働きも大きかった。荻野監督は「秦がサーブレシーブもディグも、練習の成果を発揮して本当にいい仕事をしてくれた」と評価した。
秦は、「(コートに入る時は)サーブでやられていたので、サーブレシーブをまずセッターに返すことを意識した。それができれば、こっちは小野や塩田さんのクイックがあるし、戦える攻撃力があるので、道が開けていくかなと思って」と振り返る。
それだけでなく、なかなか効果の出ていなかったチームのサーブに勢いを与えて2本のエースを奪ったり、3本のブロックポイントも挙げた。
「相手が強いチームだと、いつも以上に自然と燃えてくる。アウェイの空気の中で強みを発揮できたことは、自分に対しても評価できる」と秦は大きな自信をつかんだ。
季が中国代表の活動のためチームを離れている期間は、底上げしてきた若手選手が力を発揮する好機だ。その好機を若手が活かすとともに、次こそは勝利もつかみにいく。