2018-19 Vリーグ ファイナル6 大阪大会
- 開催日時
- 2019年3月17日(日) 15:00
- 会場
- 丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)
1
- 24-26
- 20-25
- 25-16
- 22-25
LOSE
3
リザーブメンバー
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鈴木 寛史
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小野 遥輝
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岡本 祥吾
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喜入 祥充
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小川 猛
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米山 達也
試合経過
2018/19Vリーグ、ファイナル6第4戦。現在2位のサンバーズは、4位の東レアローズと対戦した。
第1セットは東レのサーブに崩されて切り返され2-4と先行されるが、星谷のノータッチエースで7-7と追いついた。栗山がサービスエースを奪われてリードされるが、その栗山が勢いよくジャンプサーブを打ち込んで崩し、ダイレクトボールを塩田がたたき込んで取り返し、再び同点とすると、大宅がブロックを決めて 13-12と逆転。大宅は勢いよくコートを走り回ってチームを鼓舞する。その後、サービスエースを奪われて逆転され、星谷のクイックがブロックに捕まり14-17とリードされるが、大宅の2本目のブロックポイントで追い上げると、好守備からムセルスキーが豪快にたたき込んで19-19と追いついた。終盤、秦が好守備でチャンスを作ると、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて23-22と逆転。コンビミスが出ても栗山のブロックで取り返してセットポイントを握る。しかしデュースに持ち込まれると、東レのサーブに崩されてカウンターアタックを決められ24-25と逆転されてしまった。最後はサンバーズのレフト攻撃を拾われて切り返され、セットを先取された。
第2セットも東レのサーブに苦しみ、サービスエースを奪われて0-2と出遅れた。サンバーズは栗山、秦のレフト攻撃が決まらず、サイドアウトのリズムを作れず2-5とリードを広げられた。ムセルスキーがサイドライン上にノータッチエースを決めたり、大宅がこの日3本目のブロックを決めて7-8と追い上げる。しかし中盤、スパイクを拾われて切り返されたり、ブロックに捕まり9-14とリードを広げられた。その後も攻撃を次々に拾われて点差を広げられる。サンバーズは好守備でチャンスは作るが、つなぎのミスで好機をつぶしてしまい追い上げのきっかけを作ることができず、大差でセットを連取された。
第3セットも東レのサービスエースで0-2と先行されるが、第2セット途中から出場した鈴木のブロックでタッチを取り、ムセルスキーがカウンターアタックを決め4-4と追いついた。またサービスエースを奪われ先行されても、栗山が強力なサーブを打ち込んで相手のミスを誘い6-6の同点に。東レのミスで9-8と逆転すると、星谷のサーブで崩し、鈴木のブロックでラリーを制して13-10とリードした。さらに、鈴木のブロックのタッチから、ムセルスキーがフェイントを決めたり、ムセルスキー、鈴木の連続ブロックが飛び出し、6連続得点で16-10と一気に引き離した。終盤にはムセルスキーのサーブで崩して栗山がカウンターアタックを決め点差を広げる。秦に代わって第2セット途中から出場した米山のサービスエースも決まり、大差でセットを取り返した。
第4セットはクイックがブロックに捕まって先行されるが、栗山のスパイクでサイドアウトのリズムを作り、米山の好守備を大宅がうまくつなぎ、ムセルスキーが力強く決めて流れを引き寄せる。すると東レにミスが出て8-7と逆転し、大宅がサービスエースを奪い9-7とリードした。しかしサンバーズにスパイクミスが出て追いつかれ、東レの好守備から切り返され9-10と逆転された。中盤にはつなぎにミスが出て東レのブロックに捕まり12-14とされた。それでも、鶴田の好守備でチャンスを作り、米山が巧みなフェイントで得点につなげ16-16と追いつく。ところが終盤、スパイクミスが出て19-21と先行され、ムセルスキーがブロックに捕まり20-23とリードされた。サンバーズは好守備からムセルスキーのカウンターアタックで追い上げるが、一歩届かず、セットカウント1-3で敗れた。
試合後、荻野監督は、「1セット目の競り合いを取れなかったのがすべて。ディマ(ムセルスキー)は頑張ってくれたが、他のところでもう少し決定打が必要だった」と振り返った。
ムセルスキーは両チームトップの27得点を挙げ奮闘したが、アウトサイド陣のレフト攻撃の決定率を抑えられたことは誤算だった。
「小柄なセッターのブロックの前から攻撃しようと言っていたけど、そこでワンタッチを取られたり拾われてしまった」と荻野監督。
栗山は、「ディマは足が痛い中、今日は本当によく決めてくれていた。僕がもうちょっと踏ん張れたらよかったんですが...。いいスパイクを打っても、相手が自分の打つコースに入っていて拾われていた」と悔やんだ。
そんな劣勢の展開の中、栗山が「途中から入った鈴木さんや米山さんがチームを鼓舞して、ベストなパフォーマンスをしてくれたので、チームが『もう1回行けるぞ!』という雰囲気になった」と言うように、ベテランの存在感が光った。第2セット途中から入った米山は周囲に積極的に声をかけ、勢いのあるスパイクやサーブでチームを活気づけた。同じく第2セット途中から入った鈴木は、ブロックで何度もワンタッチを取ってチームのチャンスを作った。
鈴木は、いつものように淡々と、こう振り返った。
「東レのセッター梅野(聡)君の特徴は自分なりに頭に入れていたので、それに従って動いたらうまくいきました。例えば、彼の体勢や、サーブレシーブの返る位置とか、いろいろな部分から、クイックがあるかないか、ライトが多いかレフトが多いか、というところを判断した結果、今日はタッチがたくさん取れたなというのはあります」
前夜、鈴木は今季初対戦となる相手セッターの映像をつぶさに分析し、試合に備えていた。
「そこは試合の前におのおのが自分で準備するもの。試合に臨むには、当然やるべきだと思いますけどね。トスはセッターから供給されるものだから、セッターの癖や傾向というのは頭に入れておくべきだと思うので」
鈴木は今リーグ限りでの引退が決まっているが、最後の試合まで変わらず、最善の準備を尽くし、ベストのプレーでチームを助ける。
ファイナル6は1勝3敗となったが、サンバーズは8ポイントで2位に踏みとどまっている。しかしサンバーズの残り試合は1試合なのに対し、3位以下のチームは2試合残しており、状況は厳しくなった。
次戦はファイナル6最終戦となる1位パナソニックパンサーズとの対戦。その試合を鈴木と岡本のラストゲームにしないために、そしてファイナル3に進むために、サンバーズはパナソニック戦にすべてをぶつける。