2018/19 Vリーグ 大阪HG パナソニック戦
- 開催日時
- 2018年11月18日(日) 15:00
- 会場
- 丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)
3
- 25-23
- 25-15
- 23-25
- 25-20
WIN
1
リザーブメンバー
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小野 遥輝
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山本 湧
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秦 耕介
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加藤 久典
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喜入 祥充
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小川 猛
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米山 達也
試合経過
丸善インテックアリーナ大阪で行われたホームゲーム2日目。現在5勝1敗で2位につけているサンバーズは、昨年のV・プレミアリーグ覇者で、今季のVリーグでも全勝で首位を走るパナソニックパンサーズと対戦した。
「パナソニックには昨シーズンいいところなく4連敗し、悔しさを持っていた。選手には、チャレンジしていこう、守りに入らず攻めていこう、と伝えた」と荻野監督。
その試合の立ち上がり、サンバーズは0-2と先行されるが、ムセルスキーが高い打点から強いサーブを打ち込んで崩し、自らバックアタックを決め4-4と追いつく。サンバーズは、高い攻撃力を誇るパナソニックのスパイクを、ブロックのワンタッチとディグで粘り強く拾い、星谷のクイックやムセルスキーのスパイクで切り返し6-5と逆転。その後、クイックのミスなどで逆転されるが、セッターの大宅がそのクイックをおとりにパイプ攻撃を使って流れを引き寄せる。栗山がフェイントに食らいついて拾うなど再三好守備を見せ、それを藤中やムセルスキーが得点につなげ15-15と追いついた。その後は互いにサイドアウトを奪い合い終盤へ。星谷が好守備でチャンスを作ると、栗山が3枚ブロックを打ち抜いて22-21とついに逆転。最後は栗山のジャンプサーブで相手を崩し、藤中がブロックで仕留め、息づまる攻防を制してサンバーズがセットを先取した。
第2セットは序盤にムセルスキーのブロックや、塩田がスピードあふれるクイックで切り返し3-0と好スタートを切る。サンバーズは、パナソニックの緩急をつけた攻撃をコートに落とさず、ムセルスキーや栗山のスパイクで6-2と先行。ムセルスキーがコートエンドにノータッチエースを決め8-3と点差を広げた。中盤には大宅のブロックで点差を広げ、大宅の好守備をムセルスキーが得点につなげて14-7とリードを広げた。パナソニックの強力なサーブに対しても、サンバーズはサーブレシーブ陣が踏ん張り、直接失点することなく切り抜ける。終盤にはムセルスキーが連続サービスエースを奪い21-9と大差をつけ、最後は塩田がブロックで締めサンバーズがセットを連取した。
第3セットは塩田がキレのあるBクイックでチームに勢いをつける。隙をつかれてサービスエースを奪われ先行されるが、大宅、星谷の連続ブロックで逆転すると、ムセルスキーがコートエンドにノータッチエースを決め7-4とリードした。パナソニックのサービスエースなどで9-9と追いつかれるが、リベロの鶴田がコート上を走り回って好守備を繰り返し、流れを相手に渡さない。すると、藤中のショートサーブが得点につながり15-14と逆転。しかし終盤、パナソニックの堅い守備からフェイントを決められ逆転される。さらに、パナソニックのサービスエースやブロックで20-23とリードされた。リリーフサーバーの米山がサーブでプレッシャーをかけ、ムセルスキーがカウンターアタックを決めて1点差に追い上げるが一歩及ばず、惜しくもセットを奪われた。
栗山は、「1、2セット目はサーブで攻めていたけど、3セット目は『ムセルスキーが前にいる時はサーブミスなく入れていこう』という感じになっていて、僕らはチャレンジャーなのに、王者のような戦い方をしてしまった。それじゃダメだと、4セット目はすぐに切り替えました」と振り返る。
その第4セットは、栗山が思い切りよくサーブを打ち込んで崩したり、ムセルスキーのノータッチエースで5-2と先行した。しかしその後、パナソニック大竹壱青のジャンプサーブに立て続けに崩されて得点され7-9と一気に逆転された。それでも、大宅がサーブで崩し、塩田が巧みなクイックで切り返し9-9と追いつくと、中盤、塩田のCクイックがコートの角に決まってラリーを制し11-10と逆転した。スパイクミスが出て先行されるが、またも塩田がクイックで切り返し逆転すると、終盤、大宅のサーブで崩し、ムセルスキーがブロックでしとめて19-17とリードを奪った。さらに、栗山が力強いサーブを打ち込んでエースを奪い21-18とする。その後も塩田がサーブで揺さぶり、ムセルスキーのブロックなどで得点につなげて逃げ切り、サンバーズがセットカウント3-1で首位のパナソニックを破った。
この日は今季2度目の先発となった塩田が、ラリー中にもスピードあふれるクイックを次々に決めて攻撃のアクセントになった。「僕は返球が乱れた状況でも(助走に)入って、スパイクをしっかり打てるのが長所。そうやって点数を取れたらサイドの栗山さんやディマ(ムセルスキー)や藤中も楽になる。セッターの大宅も、僕に上げやすいと言ってくれるので、そう言ってもらえるんであれば、どんどん積極的に助走に入っていこうと思います」と笑顔で語った。
ブロックの上から次々にスパイクを打ち込み38得点を奪う大車輪の活躍を見せたムセルスキーが、「チームみんなが一丸となっていたことが今日の勝因」と語ったように、昨季まで苦手にしていたパナソニックの速い攻撃に対し、チームのブロックとディグが非常に機能し、相手の決定率を抑えることができた。サーブレシーブ陣も踏ん張り、たとえ崩れても2本目、3本目の選手がカバーし、連続失点を最少限にとどめた。
57.1%という高いスパイク決定率を残し、たびたび好守備も見せた栗山は言った。
「今シーズンは今まで以上にミーティングをしていて、練習やミーティング通りにやれば、試合でしっかりはまるし、各ポジションの選手が仕事をすれば、ディマも決めてくれるし、勝てるという自信が今はある。今日の勝利もすごく大きな薬になると思います」
今季1戦1戦積み上げてきた自信と攻めの姿勢で、首位パナソニックを撃破したサンバーズ。連勝を4に伸ばし、徐々に勝ちパターンができつつある。
それを確固たるものにするべく、次週は堺市金岡公園体育館でFC東京、堺ブレイザーズとの2連戦に臨む。