2018/19 Vリーグ 大阪HG 大分三好戦
- 開催日時
- 2018年11月17日(土) 15:00
- 会場
- 丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)
3
- 25-18
- 25-22
- 25-19
WIN
0
リザーブメンバー
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鶴田 大樹
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鈴木 寛史
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山本 湧
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秦 耕介
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加藤 久典
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小川 猛
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米山 達也
試合経過
11月17日、丸善インテックアリーナ大阪にてサンバーズのホームゲームが開催された。2018/19Vリーグで現在2位のサンバーズは、10位の大分三好ヴァイセアドラーと対戦した。
第1セットの立ち上がりは、Vリーグ初先発のリベロ喜入の好守備が得点につながり好スタートを切ると、ムセルスキーのカウンターアタックなどで5-2と先行した。その後はルーキー小野のクイックや、キャプテン藤中のスパイクでサイドアウトを重ねていく。中盤、星谷が大分三好のサイド攻撃をブロックして11-7とリードを広げる。さらに、栗山のサーブで揺さぶり、ムセルスキーのブロックやスパイクで16-10と点差を広げた。終盤には二枚替えで入ったオポジットの小川がバックアタックを決め、栗山に代わって後衛に入ったルーキーの秦がきっちりとサーブレシーブを返す。1、2年目の選手が役割を果たして隙を見せず、サンバーズが第1セットを先取した。
第2セットも小野が思い切りのいいクイックでチームに勢いをつけ、藤中が相手のオポジット、ヤカン・グマのスパイクをシャットアウトして3-2と先行。その後サーブレシーブを崩されて逆転されるが、藤中がストレートスパイクを決めすぐに流れを切ると、ムセルスキーのブロックで逆転。さらに、ムセルスキーのジャンプサーブで崩し、自ら立て続けにバックアタックを決めて8-5とリードを広げた。ところが中盤、サンバーズのサーブが弱くなり相手にプレッシャーをかけられなくなると、大分三好の攻撃が息を吹き返す。サンバーズの攻撃を拾われて次々に切り返され、4連続失点で14-15と逆転された。それでも、ムセルスキーが強力なサーブを打ち込み、星谷がダイレクトスパイクをたたき込んで16-15と逆転。星谷が相手のパイプ攻撃をシャットアウトして18-16とし流れを引き戻した。終盤、長いラリーを取られて20−20の同点に追いつかれるが、セット途中から入った加藤がサーブで揺さぶって相手のミスを誘い23-21と抜け出すと、最後はムセルスキーが高い打点からサーブを打ち込んで崩し、星谷がダイレクトスパイクを打ち込んで競り合いを制し、サンバーズがセットを連取した。
第3セットは加藤がクイックを決めて攻撃のリズムを作る。ムセルスキーの好サーブと守備から藤中がカウンターアタックを決めて7-3と先行した。その後追い上げられるが、栗山が速いレフト攻撃で流れを切ると、中盤、栗山がサーブで相手にプレッシャーをかけ、ムセルスキーがブロックで仕留めてリードを広げる。さらに、ブロックのワンタッチと栗山の好守備からムセルスキーが立て続けにスパイクを決めて16-8と引き離した。その後、藤中も立て続けにスパイクを決めて19-9と大差をつける。すると荻野監督はオポジットの小川やアウトサイドの秦を投入。終盤、スパイクを拾われてサイドアウトを切れず、連続失点し21-17と追い上げられるが、ベテラン鈴木が大分三好のパイプ攻撃をブロックして相手の勢いを止めた。最後は栗山がきっちりとスパイクを決めて締め、サンバーズがセットカウント3−0で勝利した。
サンバーズは栗山が12本中11本のスパイクを決め91.7%という驚異的なスパイク決定率を残し、チーム全体でも66.7%という高い決定率で連勝を3に伸ばした。
この日は、サンバーズに入団してスパイカーからリベロに転向したルーキー喜入がVリーグ初先発。「いつも通りのプレーを心がけました」と言うように、ディグで好プレーを見せ、サーブレシーブも無難にこなした。ただ試合後は課題を挙げた。
「つなぎのトスの精度が悪かったりミスが出ていた。今回は点差に余裕があったし、最後はムセルスキー選手が決めてくれていたけど、1点のしのぎ合いになった時に、自分がああいうプレーをしていたら勝てない。もっとレベルの高いところに自分を持っていけるように、もっと練習しなければと感じました」
この日は点差が開いた場面で、荻野監督は1、2年目の若手選手を積極的に起用した。「みんな一生懸命練習をしているので。観客の皆さんの前でプレーするというのはVリーガーの夢だし、試合に出たという経験を作りたかった」と荻野監督。
その起用に選手たちは応えた。2セット目の途中から出場し、3セット目にクイックでVリーグ初得点を決めた2年目のミドルブロッカー加藤は、「試合に出なければいつバレーができなくなるかわからないので、正直危機感はかなりあります。何としても頑張らなきゃと思った。まずは元気を出してやっていくのが僕の仕事だと思って入りました」と振り返る。試合後は、「クイックはセット当たり3、4本は打たなきゃいけないし、ブロックでもしっかりワンタッチを取っていきたい。僕らミドルはチームのトータルディフェンスの中心なので、そういう部分でチームを動かせるようにならないと」と明確なビジョンを口にした。
ルーキーの秦は、サーブレシーブで持ち前の安定感を発揮したが、前衛でスパイクを決めきれず交代となり、悔しさをにじませた。「ベンチスタートで途中から入る時に、まだどんなふうに入っていけばいいのかをつかみきれていない。でも結果を出さなきゃいけない。その部分は米さん(米山)を参考にしていきたい。米さんは、『行くぞ』と言われたら、アップゾーンでめっちゃ腕立て伏せをしてから入っていくので」
毎日必死に練習していても、試合の中でしか見えないものもある。試合に出たからこそ見えた悔しさや課題を、若手選手が次のステップアップにつなげられれば、サンバーズのチーム力は着実に上がっていく。