2018-19 Vリーグ 広島大会 JT戦
- 開催日時
- 2019年2月23日(土) 13:00
- 会場
- 東広島市運動公園体育館
1
- 19-25
- 20-25
- 29-27
- 16-25
LOSE
3
リザーブメンバー
-
鈴木 寛史
-
松林 憲太郎
-
岡本 祥吾
-
秦 耕介
-
塩田 達也
-
喜入 祥充
-
米山 達也
試合経過
2018/19Vリーグはいよいよレギュラーラウンド最終戦。既にレギュラーラウンド2位でのファイナル6進出を決めているサンバーズは、3位のJTサンダーズと対戦した。
第1セットの序盤、久しぶりの先発出場となったセッター山本がブロックを決めて走り回り、チームを勢いづけようとするが、サンバーズは動きが硬く、ブロックフォローやディグ、つなぎであと一歩届かず相手にポイントを許し5-8と先行された。それでも、今リーグ初先発のオポジット小川が強力なジャンプサーブで崩し、自らバックアタックを打ち込んで7-8と追い上げる。しかし中盤、JTのカウンターアタックやブロックで8-12と点差を広げられた。小川のバックアタックでサイドアウトを重ね、終盤には2枚替えで岡本と松林が入ると、松林が勢いよくストレートのコースにスパイクを決める。しかしその後、ブロックに捕まってリードを広げられ、セットを先取された。
第2セットも序盤にJTのブロックやカウンターアタックで1-3と先行されるが、喜入の好守備を栗山が得点につなげて4-4と追いついた。しかしサンバーズはスパイクを拾われて切り返され5-8とリードされる。山本や栗山のサーブで崩してチャンスを作り、このセットから入ったミドルブロッカー鈴木がブロック、クイックで得点につなげ9-9と追いつくと、栗山がノータッチエースを奪い10-9と逆転した。しかし中盤逆転されると、サンバーズのスパイクミスやJTのブロック、サービスエースで連続失点し12-16と引き離された。星谷のクイックや栗山のブロックで15-16と追い上げるが、コンビが合わないサンバーズは攻撃のリズムができず16-21と再びリードを広げられた。終盤、栗山のカウンターアタックや藤中のブロックなどで食い下がるが及ばず、セットを連取された。
第3セットもJTのブロックに捕まったり、サーブレシーブを崩されてミスが出て失点し1-4と出遅れた。鈴木のブロックで巻き返すが、JTのブロックで再びリードを広げられる。中盤、藤中の巧みなサーブから小川がカウンターアタックを決めるが、喜入が好守備で作ったチャンスをつなげず、追い上げきれない。終盤にはJTにサービスエースを奪われ19-23と追い込まれた。
それでも諦めないサンバーズは星谷のブロックで点差をつめる。栗山のサーブで崩し、小川がネット際のボールを押し込んで得点につなげ23-24と迫ると、栗山が強力なジャンプサーブを打ち込んで相手のミスを誘い24-24と追いつきデュースに持ち込む。ピンチを藤中のブロックでしのぎ、リリーフサーバーとして入った米山がサービスエースを奪って、26-25とついに逆転した。小川のスパイクでサイドアウトを重ね、最後は喜入の好守備から、栗山がカウンターアタックを決め、大逆転でセットを取り返した。
その勢いをつなげたいサンバーズだったが、第4セットはスパイクが決まらず、JTのカウンターアタックなどで連続失点し2-7とリードされた。それでも小川のカウンターアタックで追い上げを開始。栗山、小川、星谷のスパイクでサイドアウトを重ねると、サーブ好調の栗山がサーブで崩してミスを誘うと、次はノータッチエースを奪って9-10と迫った。しかし中盤、サンバーズの攻撃がブロックに捕まったり、拾われて切り返され12-16と引き離された。終盤にもJTのサービスエースやブロックなどで点差を広げられ、サンバーズは大差でセットを失い、セットカウント1-3で敗れた。
この日はオポジットのムセルスキーに代わり2年目の小川が今リーグ初めて先発出場した。序盤は硬さが見られたが、徐々にブロックや相手コートを見て冷静に得点を決められるようになった。武器のサーブでも、ジャンプサーブとフローターサーブを織り交ぜながら相手を崩した。
「ディマ(ムセルスキー)はVリーグ全選手中トップの決定率を挙げていて、絶対的な高さを持っている。その彼のようなプレーは僕にはできないので、僕がやれるプレー、例えば、相手のフェイントに対する対応やつなぎといった細かいところは、僕だったらできる、というものは出せたと思います。もちろんいろいろと課題はありますけど」と小川は語った。
その小川が試合を通してコートに立ったことは大きな経験になったが、チームとしては、第3セット後半の逆転劇だけが見せ場だった。どのセットも立ち上がりが悪く、コンビが合わなかったり守備やつなぎにほころびが出てリズムに乗り切れなかった。
第2セット途中からコートに入った岡本は言う。「それぞれが別の方向を向いていては勝てる試合も勝てない。3セット目を取った時は、みんながしっかり声を出し合ったり、いいプレーが出た時にみんながそれに乗っていっていた。そういうものをみんなが感じ取ってお互いに鼓舞してやっていく。そういう気持ち次第でできるところを、持続させることが、ファイナル6に向けて重要なのかなと思いました」
この日でレギュラーラウンドは終了し、サンバーズは2位でファイナル6に臨む。
主将の藤中は、「2位という位置は、優勝を狙える位置ではあると思いますが、1位ではないし、全勝しているわけでもないので、全部が満足いく結果ではない。改善すべきことがたくさんあるという意味での2位だと思います。今日の試合は、出ているメンバーが違ったにしても、チームとして得られたものは少なかった」と険しい表情だった。
荻野監督はファイナル6に向け、「まずは初戦をしっかり取れるように、チームとしてもう一度、苦手なローテーションを克服したり、個人スキルを上げないと。組織としてもしっかり上乗せできるように作っていきたい。ベストなチームで、もう一度開幕戦のように入れるよう準備したいと思います」と語った。
2位は4ポイントを持ってファイナル6に臨めるとはいえ、ここからはまた1から、新たなステージの戦いが始まる。サンバーズは気を引き締め直し、コンディションを整えて次のステージに挑む。ファイナル6は3月9日、草薙総合運動公園体育館で開幕する。