2018-19 Vリーグ 東京HG 豊田合成戦
- 開催日時
- 2019年1月27日(日) 15:00
- 会場
- 大田区総合体育館
2
- 25-23
- 25-21
- 25-27
- 22-25
- 13-15
LOSE
3
リザーブメンバー
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山本 湧
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秦 耕介
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塩田 達也
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加藤 久典
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喜入 祥充
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小川 猛
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米山 達也
試合経過
2018/19Vリーグ、現在2位のサンバーズは、4位の豊田合成トレフェルサと対戦した。東京都・大田区総合体育館でのホームゲームは、この日が今シーズン最後。チームカラーの"赤"に染まった会場で、何としても勝利をつかみたいところだ。
第1セットの立ち上がりは、主将・藤中のレフトスパイクでサイドアウトのリズムを作ると、ムセルスキーが強力なサーブで崩し、小野がダイレクトボールを押し込んで得点につなげ5-2と先行した。その後、豊田合成のカウンターアタックなどで9-9と追いつかれるが、ムセルスキーのサーブで崩して大宅のブロックで仕留め12-10と再びリード。サービスエースを奪われ追いつかれても、終盤、栗山のジャンプサーブで崩してムセルスキーがカウンターアタックを決め17-15と再び引き離す。さらに、リリーフサーバーとして入った米山がサーブで崩し、ムセルスキーや小野が得点につなげて20-16とリードを広げ、サンバーズがセットを先取した。
第2セットも藤中のスパイクで勢いよくスタートを切るが、サーブレシーブのミスが出て5-7と先行される。それでも、栗山のサーブで崩して藤中がダイレクトスパイクをたたき込み追いつくと、小野がブロックのワンタッチでチャンスを作り、自らクイックを決めて9-8と逆転。中盤、逆転されても、大宅がエンドライン上にノータッチエースを決めて再び逆転し、星谷のブロックなどで17-14と抜け出した。終盤、豊田合成にサービスエースを奪われたり、カウンターアタックを決められ追いつかれるが、栗山のブロックで21-19と再び抜け出し、ムセルスキーの強烈なスパイクや星谷のクイックで突き放し、セットを連取した。
しかし第3セットは豊田合成のブロック、サービスエースで0-3と出遅れた。その後もブロックに捕まり点差を広げられるが、星谷の好守備から、藤中が鋭いコースにカウンターアタックを打ち込んで追い上げ、その後も藤中の連続得点で5-7と迫った。しかし中盤、サンバーズにスパイクミスが出たり切り返され9-15と再び引き離された。それでも、喜入の好守備や星谷の好ブロックをムセルスキーが得点につなげ、大宅のサーブで崩して19-19と追いついた。そしてムセルスキーのサーブで崩し、藤中が巧みに得点につなげてマッチポイントを握る。ところがデュースに持ち込まれると、サンバーズのスパイクを豊田合成のブロックとディフェンスで粘り強く拾われて逆転され、最後は豊田合成のブロックに捕まりセットを失った。
第4セットも一進一退の展開となり、サンバーズは塩田のクイックやムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねていく。しかし中盤、サンバーズの攻撃が豊田合成の堅い守備に阻まれて決まらず、次々に切り返されて10-14とリードを許す。終盤、ムセルスキーのノータッチエースや豊田合成のミスで18-19と追い上げるが、再び豊田合成のカウンターアタックで引き離される。鶴田の好守備や星谷のブロックで食らいつくが届かず、セットを奪われ、試合をフルセットに持ち込まれた。
第5セット、サンバーズは栗山のサーブで崩し、第4セット途中から出場した米山がブロックで仕留めて2-0と好スタートを切る。サービスエースを奪われて追いつかれるが、ムセルスキーが次々にスパイクを決めて流れを引き寄せると、ブロックのワンタッチからムセルスキーのスパイクで7-5と再び先行。ムセルスキーがブロックに捕まり追い上げられるが、栗山のスパイクで流れを切る。しかし終盤、クイックを拾われて切り返され10-11と逆転される。さらに、豊田合成のフローターサーブにエースを奪われて11-13とリードを広げられた。塩田のクイックで流れを切るが、連続得点は奪えずに逃げ切られた。サンバーズは2セットを先取してからの悔しい逆転負けとなった。
この日は豊田合成のオポジット、イゴール・オムルチェンが怪我のため途中交代するなど、相手チームにメンバー交代があったが、「代わって入った選手への対応が今日はうまくできなかった。それが大きな反省」と荻野監督は振り返った。
サンバーズはミスを避けて入れていく弱いサーブが多く、相手を崩せず、大砲の抜けた豊田合成の攻撃陣にいいようにスパイクを決められ、流れを変えられた。
逆にサンバーズはチームの打数の半数以上がムセルスキーに集まり、3セット目以降は相手のブロックとディグに対応され、勝負所でムセルスキーのスパイクを拾われて切り返されてしまった。
アウトサイドの栗山は、「ディマに頼りすぎてブロックに捕まるシーンがあったので、もう少し僕が点数を取れたらよかったんですが...。もう少し本数を打てるようにするのが今後の課題」と口にした。
藤中も、「競った状況で上げてもらえるようなスパイカーである必要がある。やっぱり苦しい場面では一番決定力や信頼のあるところに上がるので、それまでの試合の流れや、自分自身の決定率、日頃の練習という部分で、安心して上げてもらえるようなプレーをしておかないと、最終的にああいうかたちになってしまう。それに、しっかり返球してクイックを使える状況を作ることも必要」と語った。
リベロの鶴田も、「相手ブロックが2枚ディマのところに走っていても、ディマに上げるほうが安心できるというふうになっていて、セッターだけじゃなく僕らも『頼む、ディマ』と思ってしまっている。1レグはそれで決まっていたけど、相手は対応してきている。ディマに2枚ついているということは、他は1枚なので、『こっちに持ってきてくれれば絶対決めるよ!』とレフトやミドルが呼んで、決めるしかない。そうやって信頼を勝ち取ろうと、僕も口酸っぱく言っていかないと」と言う。
今季の対戦は3巡目に入り、リーグトップの打数と決定率を誇るムセルスキーに対する相手の対策は密になっている。ファイナルラウンドを含めたここからの終盤戦を勝ち抜くには、競った場面で得点を奪える存在、頼られる存在を他にも増やしていかねばならない。
この敗戦で3位に後退したサンバーズだが、次週は熊本県立総合体育館で今シーズン最後のホームゲームが行われる。ホームの声援を力に連勝を飾り、再び上昇気流に乗っていく。