近畿6人制バレーボール総合選手権大会準決勝、サンバーズはＶリーグの堺ブレイザーズと対戦した。
　試合の立ち上がり、サンバーズはサーブレシーブを崩され、スパイクはワンタッチを取られて切り返され2-6と先行された。それでも、栗山のサーブで崩し、喜入の好守備を栗山が得点につなげて追い上げると、栗山のサーブで崩して連続得点を挙げ6-6と追いついた。さらに、小野の強力なジャンプサーブで崩し、鈴木がクイックを押し込んで9-8と逆転。ブロックのワンタッチから、栗山の速いカウンターアタックで11-9とリードした。中盤、サーブレシーブを崩されたりブロックにつかまり12-14と逆転されるが、小野がコートエンドにノータッチエースを決めて追いつき、さらに小野のサーブで崩して相手のミスを誘い18-17と逆転した。
　終盤、サンバーズのスパイクを拾われて切り返され、逆転されると、栗山のダイレクトスパイクがアウトとなり19-21と先行を許す。それでもリリーフサーバーとして登場した米山がサーブで崩し、藤中、栗山が得点につなげて23-21と再び逆転。その後も藤中がブロックの指先を狙ったスパイクで得点を挙げ、最後は栗山が力強いバックアタックをたたき込んでラリーを制し、25-23で競り合いをものにした。
　第2セットはクイックにミスが出て先行されるが、秦が強烈なパイプ攻撃を打ち込んで流れを引き寄せる。サンバーズはディグで拾ってチャンスを作るが、攻撃にミスが出て連続得点を奪えず、なかなか追いつけない。それでも、秦が好守備を連発し、それを栗山が得点につなげて8-8と追いつくと、藤中のブロックで逆転。さらに、喜入の好守備から藤中がカウンターアタックを決めて10-8とリードした。中盤、サンバーズのコンビが乱れて追い上げられるが、藤中や秦、栗山のスパイクで立て直し、18-15と再びリードを広げる。追い上げられても小野の堅いブロックで堺のカウンターアタックを阻んで流れを食い止める。終盤は小野の力強いクイックでサイドアウトを奪い24-22とマッチポイントを握った。しかし堺のサービスエースでデュースに持ち込まれる。それでも、山本がツーアタックを決め、最後は好守備から栗山がバックアタックをたたきこんでデュースを制し、2セットを連取したサンバーズが決勝進出を決めた。
　1、2セットとも追いかける展開となったが、そこから巻き返して接戦をものにできたのは大きな収穫だ。第1セットは、終盤の小野のサービスエースが反撃のきっかけとなった。
「今日は結構サーブがよくて、ずっと同じような感覚で打てていました。サーブは昔からずっと課題で、以前はミスが多かったんですが、今はちゃんと気持ちを作って打ちにいけているし、周りの先輩たちも『思いきって打っていけ』と言ってくれるので強く打てています。夏場にサーブのトスの高さや上げ方を変えて、いい感覚で打てるようになったので、このままキープしていきたい」と小野。
　小野は攻撃でも、要所で力強いクイックを決めてチームに勢いをつけた。
「Ｖリーグのチームとやるとブロックは絶対についてくるものですが、自分の持ち味はコースの幅の広さで、コースを打ち切ることは得意なほうです。今日はタイミングをずらしたり、幅広いコースに打ったり、うまく考えてできたと思います。ブロックが1枚来ても打ちきれるメンタリティと技術を、まだまだつけていきたい」と、小野はＶリーグチームを相手に手応えをつかんだ様子だった。
　徐々に攻守が噛み合い、チャンスをものにして勝ち上がったサンバーズ。決勝では、パナソニックパンサーズと対戦する。