2017/18 V・プレミアリーグ ファイナル6 東レ戦
- 開催日時
- 2018年2月25日(日) 13:00
- 会場
- 大阪市中央体育館
2
- 24-26
- 25-18
- 14-25
- 25-17
- 16-18
LOSE
3
リザーブメンバー
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鶴田 大樹
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山本 湧
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松林 憲太郎
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小川 猛
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米山 達也
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小野 遥輝
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高橋 賢
試合経過
2017/18V・プレミアリーグ、ファイナル6は最終戦を迎えた。サンバーズの今リーグ最後の試合は、レギュラーラウンド3位で、ファイナル3進出のかかる東レアローズとの対戦となった。
第1セットは栗山のノータッチエースでスタートを切り、エスコバルや鈴木、栗山のスパイクなどでサイドアウトを重ねるが、東レの好守備から切り返され6-8と先行された。それでも塩田が巧みにサービスエースを奪って10-9と逆転。さらに、エスコバルが強力なサーブで崩し、鈴木、エスコバルが得点につなげ13-10とリードした。スパイクミスや東レのブロックで追いつかれるが、セッター大宅は強気にクイックを使ってサイドアウトを重ね、ネットから離れた場所からのトスも塩田がきっちりと打ち切っていく。
終盤、東レのブロックやサンバーズのミスで逆転されるが、好守備を藤中が得点につなげ20-19と逆転。相手のミスで21-19とした。しかし東レのカウンターアタックで21-21と追いつかれ、東レのブロックやサンバーズのスパイクミスで22-24とセットポイントを握られた。ピンチサーバー米山のサーブで崩し、大宅が力強いスパイクで得点につなげてデュースに持ち込むが、最後は東レのブロックに捕まり、惜しくもセットを失った。
第2セットは、前日の試合後に「何が何でも勝つ」と話していた塩田が、その思いをプレーにぶつけた。序盤にクイックを止められるが、塩田はすぐに決めて取り返し、力強いサーブを打ち込む。栗山もサーブで攻め、塩田がダイレクトスパイクを勢いよくたたきこんで8-7と逆転すると、塩田のブロックで9-7とリード。その後もエスコバルのブロックや藤中のカウンターアタックなどで6連続得点とし12-7と一気に引き離した。中盤は藤中のスパイクでサイドアウトを奪い、終盤、髙橋の好守備から、鈴木のクイックで切り返したり、エスコバルのカウンターアタックで22-16と点差を広げ、サンバーズがセットを取り返した。
第3セットは序盤、エスコバルのサーブで崩し、藤中のカウンターアタックで4-3と先行するが、その後、東レのブロックで逆転されると、東レの強力なサーブにエースを奪われたりカウンターアタックを決められ7-10とリードされた。中盤にも2本のサービスエースを奪われて10-16と点差を広げられた。終盤、メンバー交代で流れを代えようとするが、東レの堅いブロックとディグに阻まれて6連続失点し、大差をつけられセットを奪われた。
追い込まれたサンバーズだが、第4セットは栗山のサービスエースや藤中のカウンターアタックで3-0と好スタートを切り、その後もエスコバルのサービスエース、藤中の巧みなフェイントなどが決まり9-3とリードを広げた。中盤、好守備の応酬となった長いラリーを、大宅のダイレクトスパイクで制し11-4と点差を広げた。その後も、大宅のサーブで攻めて崩し、塩田の巧みなクイックやエスコバルのブロックで15-6と大差をつける。終盤、レセプションを崩されて追い上げられるが、サンバーズはサーブで攻め続けて再びリードを広げ、25-17でセットを取り返し、試合をフルセットに持ち込んだ。
第5セットはエスコバルのサーブで崩し、鈴木のブロックで仕留めて3-2と先行するが、その後は互いにサイドアウトを奪い合う緊迫した展開となる。サンバーズは栗山の打点の高いスパイクを中心に得点を重ね、東レに拾われても塩田のブロックで相手にブレイクを許さない。終盤、サンバーズにスパイクミスが出て10-11と逆転を許すが、リベロの酒井がレセプションを正確に返して落ち着かせ、すぐに失点を断ち切る。すると、塩田が東レのクイックをシャットアウトし13-12と逆転。さらに栗山のブロックも続き14-12とマッチポイントを握った。しかし、東レのサーブに崩されて14-14と追いつかれ、デュースに持ち込まれる。東レのブロックで逆転され、最後はエンドライン際にサービスエースを決められて16-18でゲームセット。
またもフルセットでの敗戦。今季を通して課題だった終盤の競り合いの弱さが最終戦でも出てしまった。ただ、収穫も多い試合だった。選手たちは「最後の1点」を取れなかったことを悔やみながらも、それぞれに収穫を挙げた。
「サーブで攻めていければ、ブロックもディフェンスもしっかりと形になって、そこから切り返すこともできる。そこは自信を持って強みだと言ってもいいと思う」と藤中。
酒井も、「戦う姿勢だったり、みんなが1点を取るために仕事してくれたというのは今日感じられた。今季、最後の1点が取れないという試合が何試合もあって、今日もそうだったけど、完成されたチームじゃないので、一つずつ課題をクリアしていくためにも今日の試合を必ず糧にしたい」と語った。
クイックやパイプ攻撃を絡めて強気のトスワークを見せたセッターの大宅は、「Bパスからでも勇気を持って真ん中の攻撃を使っていくうちに、どんどん気持ちも楽になってきたし、そうやって頭をリセットするのが大事だなと感じました」と光を見出した。ただ、「とにかく(髙橋)賢さんのために今日の1試合は勝ちたかった。僕は2ヶ月間だけですけど、賢さんにはとてもお世話になったので、最後勝って送り出したかったのに、本当に悔しいです」と唇を噛んだ。
この試合を最後に勇退する髙橋は、得意のディグで相手の強打を幾度も拾ってチームに貢献したが、勝利には届かなかった。
「率直に、悔しい結果で終わってしまった。勝ち切れる試合だったんですけど...。でも最後にいいバレーはできていたかなと感じるので、これからみんな、もっともっと成長していけると思う。まずは黒鷲に期待したいなと思います」と残る選手たちにあとを託した。
サンバーズはファイナル6で5戦全敗となり、今リーグの最終順位は6位に終わった。次の公式戦は4月30日に開幕する黒鷲旗。そこに向けて荻野監督は、「決定力不足」の解消を第一の課題に挙げる。そのためには、個々のスキルアップと、リーグで出場機会が少なかった若手スパイカーたちが起爆剤になることが期待される。
「黒鷲旗は連戦なので、総合力で戦わないといけない。今まであまり出ていない1、2年目の選手もどんどん使っていきたい。若い選手にチャンスを与えることによって、長年勝ち続けられるチームを作ることができるかなと思うので」と荻野監督。
チーム内競争を活性化させ、課題だったメンタル面の強化や技術力アップにつなげていく。今リーグの悔しさを、サンバーズは決して無駄にはしない。