2017/18 V・プレミアリーグ 静岡大会 東レ戦
- 開催日時
- 2017年12月10日(日) 15:00
- 会場
- 三島市民体育館
2
- 25-21
- 23-25
- 25-21
- 16-25
- 11-15
LOSE
3
リザーブメンバー
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鈴木 寛史
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酒井 大祐
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松林 憲太郎
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加藤 久典
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小川 猛
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米山 達也
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高橋 賢
試合経過
2017/18V・プレミアリーグは、年内最後、そして2レグ最後の試合を迎えた。現在5位のサンバーズは3位の東レアローズと、東レのホーム三島市民体育館で対戦した。
第1セットの立ち上がり、東レのブロックやサンバーズのスパイクミスで0-2と出遅れたが、エスコバルや藤中のスパイクでリズムを作り4-4と追いついた。再びリードされても、藤中の好守備をエスコバルが得点につなげて9-8と逆転。中盤には堅いブロックでワンタッチを取って次々にチャンスを作り、藤中やエスコバルのカウンターアタックで17-14と引き離した。終盤にもリベロ高橋の好守備で粘って藤中のブロックで仕留め21-17とリードを広げる。東レのサーブに押されて21-20と迫られるが、星谷のクイックで流れを食い止めると、最後はピンチサーバーとして入った小川が強烈なサービスエースを奪ってサンバーズが第1セットを先取した。
第2セットも先行されるが、栗山がカウンターアタックを決めて3-3と追いつくと、その後は互いにサイドアウトを奪い合う。先行されても、好調の藤中がブロックでワンタッチを取り、自らカウンターアタックを決めてすぐさま追いつく。しかし中盤、東レのサービスエースやブロックで12-15とリードを許した。藤中のカウンターアタックで追い上げ、ピンチサーバー小川が再び得点につなげて18-19と迫るが、東レにカウンターアタックを決められて19-22と引き離される。エスコバルが巧みなショートサーブでサービスエースを奪い再び21-22と迫るが、惜しくも逃げ切られ、セットを奪われた。
第3セット序盤は栗山のスパイクや藤中の時間差攻撃などでサイドアウトを重ねるが、つなぎにミスが出たり、東レにカウンターアタックを決められ6-9と先行された。それでも中盤、藤中のスパイクや栗山のカウンターアタックで13-12と逆転。追いつかれてもエスコバルがサービスエースを奪い17-15と再びリードすると、塩田が東レのミドル攻撃をシャットアウトし19-16と点差を広げた。終盤には高橋を中心に粘り強く拾ってエスコバルが得点につなげ23-19とリード。レセプションを崩されても栗山がブロックの上からスパイクを決めてしのぎ、最後は塩田が巧みなクイックで締めてサンバーズがセットを奪った。
しかし第4セットは東レのブロックやサンバーズのミスで1-4と出遅れた。クイックがブロックに捕まり4-8と点差を広げられる。それでも栗山や藤中のスパイクでサイドアウトのリズムを作り、エスコバルのカウンターアタックで11-13と追い上げた。レセプションが崩れてもセッターの山本がカバーして得点につなげる。しかし、あと一歩というところでスパイクミスが出て点差を詰められない。すると終盤、東レのブロックやサービスエースなどで6連続得点を奪われて一気に引き離され、フルセットに持ち込まれた。
第5セットの立ち上がり、会場中の東レコールの中、サンバーズはブロックでワンタッチを取り、栗山が立て続けにカウンターアタックを決めて3-0と好スタートを切り、栗山のブロックで6-2とする。ところがそこから東レのサービスエースやブロックで一気に追いつかれ、エスコバルのスパイクを拾われて切り返され5連続失点で6-7と逆転された。それでもエスコバルが強力なサーブでプレッシャーをかけ、栗山のブロックで8-7と逆転。東レのミスで9-7とした。しかし東レのカウンターアタックで追いつかれると、サンバーズのミスや東レの2本のブロックで9-12とリードされてしまった。栗山のスパイクで流れを切るが、サービスエースを奪われて引き離され、11-15でゲームセット。勝ち点1を獲得したものの、勝ち星には届かなかった。
試合後、選手たちは悔しさと同時に、手応えも口にした。リベロの鶴田は、「チームの雰囲気は明らかに以前とは違う。前は、ちょっとリードされたら『まずいまずい』となっていたけど、今は『大丈夫』と、自分たちを信じられる」と言う。
その一因は、アウトサイドの栗山、藤中の決定率が上がってきたこと。粘り強く拾っても、以前はエスコバルに託すだけの攻撃だったが、この2戦は栗山や藤中も高い確率でカウンターアタックを決めた。また、20点以降もセッター山本がクイックを使うなど、チームを勝ちへと引き寄せる得点パターンが増えた。
栗山は、「『ジャン(エスコバル)が決めてくれるだろう』とか、人に頼っているうちは厳しい。今はそれぞれが自覚を持って自分の仕事をまっとうできている。レセプションが返ったらクイックを中心にして、崩れた時にはジャンや僕が頑張ればいい。それができたらセットを取れていると思う」と言う。
ただ、課題は連続失点。この日も6連続、5連続の失点があった。栗山は、「レセプションももちろん、最後打ち切る人の打ち方が、シャットされるのではなく、リバウンドを取ったり変化をつけていかないと。そういうところをチームで改善したい」と言う。
鶴田は、「僕が仕掛けるのが遅い。相手がビッグサーバーの時に、4人で取るとか、多いコースにシフトするとか、思い切った作戦変更をリベロの僕がやらなきゃいけない」と語った。
この日で2レグが終了し、サンバーズは6勝8敗の5位。荻野監督は、「負け越してはいるけれど、チーム状態は確実に上がっている。選手1人1人が成長している」とここまでの戦いを総括した。指揮官が特に名前を挙げたのが2年目の藤中だ。「少し殻を破れたのかなと思う。今日も難しいトスを打ったり、ブロック力やディグ、つなぎもよかった。やっとチームの柱と言えるようになってきた」と評価した。
年内のリーグ戦はこの日が最後だが、16日からは天皇杯が始まる。そこに向けての修正ポイントはサーブだ。「だいぶミスが少なくなって、エスコバルのサーブは得点源になっているし、ピンチサーバーの小川もいい活躍をしている。ただ、相手のリベロに行っているところが多いし、フローターサーブは特に強化しないといけない。開幕の頃に比べたら状態はよくなっているので、『ここからがスタート』という気持ちで、1週間準備していきます」と荻野監督。
天皇杯は、リーグ戦の勝敗は関係ないトーナメント戦。チーム状態をさらに上げて、今季最初のタイトルに挑む。