2017/18 V・プレミアリーグ 東京ホームゲーム JT戦
- 開催日時
- 2017年11月26日(日) 13:00
- 会場
- 大田区総合体育館
1
- 16-25
- 27-25
- 22-25
- 21-25
LOSE
3
リザーブメンバー
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酒井 大祐
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山本 湧
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塩田 達也
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松林 憲太郎
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小川 猛
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米山 達也
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高橋 賢
試合経過
11月26日、サンバーズは大田区総合体育館で東京ホームゲーム第2戦を行った。今年最後のホームゲームを連勝で締めくくりたい6位のサンバーズは、4位のJTサンダーズと対戦した。
第1セットの立ち上がり、サンバーズは3本連続のスパイクミスが出て1-5と先行された。その後、互いに堅いブロックとディグで相手のスパイクを拾って長いラリーが続く。エスコバルがブロックされても鶴田らが懸命にフォローしてつなぎ、最後はエスコバルがスパイクを決めてラリーを制し2-5と連続失点を断ち切った。すると、栗山や鈴木のブロックで連続得点を挙げ5-5と一気に追いついた。しかし中盤、JTの強力なサーブに崩され、2本のサービスエースを許すなど9連続失点して6-15と大きく引き離された。終盤、藤中の連続ブロックで点差を詰めるが、大差を埋めることはできず、第1セットを失った。
第2セットもJTのサービスエースやサンバーズのスパイクミスで2-4と先行されるが、JTのミスで6-6と追いつき、中盤、このセットから出場した米山のブロックで9-8と逆転。エスコバルのカウンターアタックで10-8とリードした。しかしスパイクミスで追いつかれると、JTのサービスエースやカウンターアタックで10-12と逆転される。エスコバルのブロックで一度は追いつくが、JTのサービスエースやサンバーズのスパイクミスで19-22と引き離された。
しかし終盤、好守備から、二枚替えで入った小川が次々にスパイクを決めて23-23と追いついた。セットポイントを握られても、米山の力強いスパイクでデュースに持ち込むと、小川が強烈なサーブを打ち込んで崩し、鈴木のダイレクトスパイク、エスコバルのカウンターアタックで連続得点を奪い、一気に第2セットを奪い取った。
ところが第3セットはサンバーズのミスやJTのカウンターアタックで0-3と出遅れた。それでもエスコバルのスパイクや、米山のバックアタックで5-5と追いつく。その後、引き離されても、そのたびに米山の時間差攻撃で切り返したり、米山がサービスエースを奪って同点に。さらに、藤中のブロックで13-12とついに逆転した。しかし終盤、JTのサーブに揺さぶれられて連続失点し17-20とリードされてしまう。その後もJTのブロックで引き離され、セットを奪われた。
あとがなくなった第4セットも1-3と出遅れる。米山のスパイクやエスコバルのブロックで7-7と追いつくが、その後スパイクミスが出てすぐに流れを手放してしまう。さらに中盤、サンバーズのミスやJTの連続サービスエースなどで11-16とリードを広げられた。しかし、二枚替えで入った小川が再び魅せた。まずはカウンターアタックをたたき込み13-16と追い上げ開始。その後は小川のスパイクでサイドアウトを重ね、その小川がサーブに回るとノータッチエースを奪って16-18と点差を詰めた。さらに、再び小川のサーブで崩し、米山が相手コートの奥にボールを落として得点につなげ17-18と迫った。そして終盤、エスコバルのノータッチエースで21-21とついに追いついた。ところが、JTのエドガー・トーマスの強力なサーブでポイントを奪われ、最後にまた引き離されてしまった。そのままゲームセットとなり、サンバーズはセットカウント1-3で敗れた。
この日はJTに9本のサービスエースを奪われるなど、強力なサーブに崩されて連続失点する場面が目立った。主将の米山は、「大事なところで相手のビッグサーバー、エドガー選手にやられてしまった。厳しいサーバーだということはわかっていたので、やられてもすぐにしっかり切り替えることができていれば、展開も変わっていたかもしれない」と悔やんだ。
それでも第2セット終盤に3点差を逆転してセットを取ったり、第4セット終盤も4点差を巻き返す反発力は見せた。その原動力となったのがルーキーの小川だ。二枚替えでコートに入ると、高い打点からブロックと相手コートをしっかり見極めて力強いスパイクを次々に打ち込み、6本すべてのスパイクを決め、決定率は100%。自信を持っているサーブでもポイントを奪った。
小川は、「トスを上げてもらった時は、逃げるのはなしで、しっかり思い切って自分のスパイクを打ちにいこうと、あらかじめ自分の中で決めていたので、それが今日はプレーに出たのかなと思います。またああいう場面で自分が出ることになった時には、チームのみんなを乗せて、セットを取って、しっかり勝利につなげられるように頑張りたい」と自信を得た表情で語った。
そしてこの試合、レシーバーとして3セットでコートに入った酒井が、通算出場セット数を『1159』とし、山村コーチの持っていた記録を上回り新記録を樹立した。
「JTではいろいろな監督が使ってくれましたし、サンバーズに移籍してからも試合に出させてもらって、いろいろな人のおかげで今があるというのを噛みしめて、これからもリーグは続きますのでやっていきたい。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
試合後、酒井はそう語ったが、勝負師の表情には喜びよりも、この日敗れたことへの悔しさがにじんだ。
「まず今日負けたことがすごく悔しい。今うちのチームができていないことというのは、本当に細かいところで、そこは声などで修正できる。例えば前後の関係。後ろのレシーバーがいることを信じて前のブロッカーが跳ぶとか、そういう小さな差で負けている試合が多いので、そういうことを日々課題として取り組んでいきたいと思います」
大記録だが、あくまでこれは通過点。時にはチームの緩衝剤に、また時には起爆剤にもなれるベテランリベロは、これからもプレーで、声で、サンバーズを引っ張り続ける。