平成29年度 天皇杯全日本バレーボール選手権大会 準々決勝
- 開催日時
- 2017年12月17日(日) 13:00
- 会場
- 東京体育館
0
- 14-25
- 22-25
- 20-25
LOSE
3
リザーブメンバー
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鈴木 寛史
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高橋 賢
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松林 憲太郎
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加藤 久典
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小川 猛
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米山 達也
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酒井 大祐
試合経過
天皇杯全日本バレーボール選手権大会準々決勝。サンバーズは現在V・プレミアリーグで首位を独走するパナソニックパンサーズと対戦した。
第1セットの立ち上がり、サンバーズのスパイクを拾われて次々に切り返され、スパイクミスも出て0-4と出遅れた。その後もサンバーズのスパイクミスやパナソニックのサービスエースで1-7と点差を広げられる。それでも、栗山のパイプ攻撃や藤中のスパイクでサイドアウトの流れができ始めるが、中盤、パナソニックの強力なサーブに崩されて連続失点。リベロの鶴田がフェンスを飛び越えながらつなぐなど、ボールへの執念は見せるが、パナソニックの攻撃力を封じることができず5-14と大差を付けられた。終盤、藤中が強力なサーブでノータッチエースを奪うが、それがこのセット唯一の連続得点。大差をつけられ第1セットを失った。
第2セットは藤中、栗山、エスコバルのスパクや、塩田の流れるようなクイックで得点を重ねていく。中盤までは着実にサイドアウトを奪って競り合いに持ち込むが、サンバーズは連続得点のチャンスをものにできず、抜け出すことができない。すると、サンバーズにミスが出て10-12と先行され、その後、パナソニックに連続サービスエースを奪われ12-16とリードされた。それでも終盤、ブロックのワンタッチとディグで拾って塩田のクイックで切り返し、追い上げる。さらに、酒井の好守備をエスコバルが得点につなげて18-19と迫った。しかしその後、ラリーの中でつなぎにミスが出るなど、同点に追いつく好機を逃し、20点以降はスパイクミスなどで点差を広げられ、セットを連取された。
第3セットは好守備から藤中のバックアタックで得点し4-3と先行する。しかし立て続けにレセプションを崩されて4-6と逆転され、ブロックに捕まり5-8とリードされた。サンバーズはサーブで崩しても、パナソニックのスパイクを封じられず追い上げられない。すると中盤、サンバーズのスパイクを拾われて切り返され7-12とリードを広げられた。栗山のブロックで追い上げるが、パナソニックのブロックなどで13-19と再び引き離される。終盤、鈴木のブロックのワンタッチから、栗山がカウンターアタックを決め、さらに、ピンチサーバー米山のサーブで崩して途中出場の小川が得点につなげ19-23と点差をつめたが、追い上げは及ばず、セットカウント0-3でゲームセット。サンバーズは準々決勝で敗退となった。
藤中は、「スタートからリードされると、より相手のサーブが走ってくるので、最初にリードしなきゃいけなかった」と立ち上がりの出遅れを悔やむ。
「サイドアウトは2セット目以降は確実によくなっていたけど、ついていくだけで必死だった。その中でいざブレイクを取れそうなチャンスがきても、ドリブルだったりミスが出て逃してしまった」
攻守ともに隙のないパナソニックに、現在の力の差を見せつけられるかたちとなった。
ただその中でも、前日の試合でスパイクを打ち切れていなかった栗山が、本来の力強いスパイクを見せていたのは今後につながる。
「昨日はトスを選びすぎて、いいトスじゃない時に返すだけになってしまっていた。今日はもう少し工夫したり、勝負にいけていた。今日は試合前にセッターの(山本)湧とお互いに『思い切って上げるんで』、『思い切って打つわ』と確認し合いました。あいつは『あとは知らねーよ』ぐらいの感じで上げた方がいい。自信を持って上げられている時はいいトスが来るので。僕が今日みたいなスパイクを毎回できれば、ジャン(エスコバル)も楽になるし、クイックも楽に使えると思う」と、栗山は自身の責任を再確認した。
この試合でサンバーズの2017年の試合が終了した。現在、V・プレミアリーグでは6勝8敗の5位、天皇杯ではベスト8。選手1人1人の持っている力や、夏場の強化の成果が発揮できているとは言えない。荻野監督は、「これから内定選手も合流するので、新しい血も入れて立て直していく」とチームの再生を誓った。
年末年始の練習でサンバーズの武器を再構築し、1月6日に再開するV・プレミアリーグで巻き返しに転じる。