2016/17 V・プレミアリーグ ファイナル6 豊田合成戦
- 開催日時
- 2017年2月26日(日) 13:00
- 会場
- 大阪市中央体育館
3
- 25-21
- 25-20
- 25-14
WIN
0
リザーブメンバー
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山村 宏太
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岡本 祥吾
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鶴田 大樹
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星谷 健太朗
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小川 猛
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栗山 雅史
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高橋 賢
試合経過
2016/17V・プレミアリーグ、ファイナル6第3戦、現在3位のサンバーズは、レギュラーラウンド1位で、ファイナル6でも首位に立っている豊田合成トレフェルサと対戦した。
第1セットの立ち上がりは豊田合成の好守で粘られ先行されるが、サンバーズも藤中の好守備をエスコバルが得点につなげて4-3と逆転。久々に先発に復帰した柳田が強力なサーブで崩して得点につなげ、藤中のカウンターアタックで7-4とリードした。その後は塩田、鈴木がキレのあるクイックを決めてサイドアウトを重ね、レセプションが乱れてもトス、スパイクでカバーして得点し12-8と点差を広げた。中盤もエスコバルのカウンターアタックや、柳田のサーブで崩して塩田のクイックやエスコバルのパワフルなスパイクで切り返し17-10と大差をつけた。ところがその後、サンバーズにミスが続いて17-13と追い上げられる。さらに、スパイクを拾われて切り返され19-18と迫られた。コートに入った鶴田が正確なレセプションを返して流れを切るが、終盤、21-21と追いつかれてしまう。
しかし、鶴田が豊田合成の大砲、イゴール・オムルチェンをブロックして23-21と再びリードを奪った。酒井が「イゴールを1本シャットしたのがこの試合の結果につながった」と振り返ったこのブロックでサンバーズは流れを取り戻し、エスコバルのスパイク、サービスエースで連続得点を奪い、第1セットを先取した。
第2セット序盤は互いにサイドアウトを取り合うが、中盤、サンバーズは柳田のサーブで崩してエスコバルが得点につなげ、柳田のサービスエースで10-8と先行した。サンバーズはフローターサーブでも相手を揺さぶり、チャンスをエスコバルや柳田が得点につなげ16-13とする。終盤にはエスコバルが強力なサーブを打ち込み、柳田の巧みなフェイントや塩田のブロックで連続得点を奪い、柳田も強烈なサービスエースを見舞って22-16と点差を広げた。その後、サンバーズにミスが出て23-20と追い上げられるが、エスコバルのスパイクで流れを切り、最後は鈴木のクイックで締めてセットを連取した。
第3セットも序盤はサイドアウトを取り合う展開。サンバーズは塩田のクイックやブロック、山本のブロックなどでサイドアウトを重ね、豊田合成のミスや柳田のブロックで9-6と先行した。中盤にはエスコバルのサービスエースで11-7と点差を広げる。追い上げられても、サンバーズは相手のフェイントをきっちり拾い、エスコバルのスパイクや塩田のブロックで19-13と再びリードを広げた。終盤には絶好調のエスコバルが爆発。連続ノータッチエースを奪い、さらに、立て続けにバックアタックを決め、最後はサンバーズが6連続得点で大差をつけ、セットカウント3-0で勝利した。
各セットともエスコバルや柳田のサーブが冴え、セット前半にリードを奪って逃げ切る展開に持ち込めた。エスコバルが77.4%という驚異的なスパイク決定率を残し、チャンスをことごとく得点につなげた。
「今日の自分のプレーについては満足している。でも僕だけじゃなく他の選手も日頃の練習の中からベストを尽くしている。とにかくどの試合も100%の力を出すしかないという気持ちでやっています」と、この日27得点をたたき出したエスコバルは語った。
また、リベロの酒井が統率するレセプション陣も安定し、攻撃陣の負担を軽くすることができた。セッターの山本は、「今日はやりたいことができた。クイックを使えたし、エスコバルがあれだけ決めてくれたので、他の選手にも上げやすかった。理想のバレーでした」と胸を張った。
久々の先発出場となった柳田は、3本のサービスエースを奪うなどサーブで流れを引き寄せ勝利に貢献。「酒井さんたちからアドバイスされて相手選手の前に落としたり、引き出しを増やすことができた。個人的に今すごく動けているし、自分がチーム全体に合わせてもらっているおかげでここまでできていると思うので、来週もその気持ちを忘れずにプレーしたい」と周囲に感謝した。
この勝利でサンバーズは通算ポイントを9とし、3位をキープ。1位の豊田合成、2位の東レアローズがすでにファイナル3以上の進出を決めており、残る枠は1枠だ。ファイナル6の残り2戦も負けられない試合が続くが、酒井はこう語る。
「去年は見られなかった景色を今みんな見ているわけだから、それは十二分に楽しまなきゃ損だと思うし、これからサンバーズをしょっていく中でこの景色を当たり前にしなきゃいけない若い子たちと、今バレーをしているのは僕自身も楽しい。ファイナル3がかかった状態でプレッシャーはありますが、勝った負けたよりも、僕たちはあと2試合もできるんだということを大切にしてほしい」
百戦錬磨のベテランの言葉は、記者会見場で隣に並んでいた柳田、山本、藤中へのメッセージのように響いた。昨季のチャレンジマッチから約1年。ファイナル3進出をかけた次週の2連戦は、この1年の成長と今後の可能性を示す試合にしたい。