2016/17 V・プレミアリーグ 奈良大会 パナソニック戦
- 開催日時
- 2017年2月 5日(日) 13:05
- 会場
- ジェイテクトアリーナ奈良

3
- 17-25
- 27-25
- 25-20
- 25-23
WIN
1

リザーブメンバー
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山村 宏太
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岡本 祥吾
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柳田 将洋
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星谷 健太朗
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小川 猛
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栗山 雅史
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高橋 賢
試合経過

2016/17V・プレミアリーグは、レギュラーラウンド最終戦を迎えた。4位のサンバーズは、首位のパナソニックパンサーズと対戦した。
第1セット、この試合で勝ち点3を獲得すれば1位通過が確定するパナソニックの鋭いサーブがサンバーズに襲いかかる。立て続けにレセプションを崩され、パナソニックの速い攻撃に切り返されたり、ブロックに捕まり連続失点。1-7と大きく出遅れてしまった。その後もサーブに乱され、スパイクをブロックにぶつけてシャットアウトされ3-10と点差を広げられる。中盤以降は鈴木のクイックなどでサイドアウトを取り、鶴田のジャンプサーブで崩して、藤中、鈴木の連続ブロックで11-17と追い上げた。その後も藤中のスパイクやノータッチエースで点差を詰めるが、終盤、サンバーズにミスが続いて再び大差をつけられセットを失った。
仕切り直した第2セットは藤中のサーブで崩し、鶴田が立て続けに得点につなげて6-3と先行。第1セットとはうって変わってレセプションが安定し、塩田のクイックや鶴田のスパイクでサイドアウトを重ねていく。鶴田のサービスエースで点差を広げるが、中盤、サンバーズにスパイクミスが出たり、ブロックに捕まり14-14と追いつかれた。藤中のブロックで抜け出すが、19-19と再び同点に。それでも藤中のサーブで崩し、塩田のクイックで勢いよく切り返して21-19 と再び抜け出す。セットポイントを握ってからレセプションを崩されデュースに持ち込まれるが、エスコバルが強烈なサーブを打ち込んで相手のミスを誘い、サンバーズが競り合いを制した。
第3セット序盤は互いにサイドアウトを奪い合う。サンバーズにスパイクミスが出るが、山本の好守備をエスコバルが得点につなげて7-6と逆転。さらに、塩田がパナソニックのクイックをシャットアウトして10-7とリードした。追い上げられるが、中盤、酒井の好守備などで粘り、鶴田が二段トスを決めて13-10と再び引き離す。その後は塩田や鶴田、エスコバルのスパイクで小気味よくサイドアウトを重ねた。終盤、パナソニックのブロックで追い上げられるが、二枚替えで入った小川がサーブで崩して鈴木がダイレクトスパイクをたたき込んで点差を広げ、最後は鶴田がきっちりとスパイクを決めて締めくくり、セットを連取した。
第4セットはエスコバルのブロックや塩田のクイックで切り返して3-1と先行。さらに、エスコバルが強烈なサーブを打ち込んでサービスエースを奪い、藤中のスパイクで6-2とリードを広げ、鶴田のカウンターアタックで9-3とした。中盤、パナソニックのカウンターアタックやブロックで追い上げられるが、鶴田のサービスエースで再び引き離す。その後、メンバー交代したパナソニックが勢いを増し、ブロックや、レセプションを崩されて切り返され、17-17と追いつかれた。再びブロックに捕まり18-19と逆転されるが、ブロックのワンタッチで作ったチャンスをエスコバルが得点につなげて20-19と逆転。そして、ピンチサーバーとして入った柳田が強力なサーブを打ち込んで崩し、塩田がダイレクトボールをたたき込み22-20と抜け出した。最後は塩田がクイックをたたき込んで逃げ切り、ゲームセット。サンバーズが、今季のリーグで唯一勝利していなかったパナソニックを逆転でくだし、白星でレギュラーラウンドを締めくくった。
セッターの山本が、「相手のサーブが強い中、レセプションをしてる人たちはすごくつらかったと思うけど、よく我慢してもらって、巻き返せたのは収穫だったと思う」と語ったように、第1セットはパナソニックのサーブに大きく崩され一方的な展開となったが、第2セットからすばやく立て直した。鶴田はこう明かす。
「1セット目はフローターサーブにやられた。僕と(藤中)謙也はオーバーパスで取る方が得意なので、2人は少し前に入ってできるだけオーバーで取るようにして、その分、酒井さんが後ろを広く守ってくれて、割り切りというか、役割分担がしっかりできた。1セット目は3人が並んで取る形でチグハグになっていたところがあったけど、うまく修正できたかなと思います」
山本は「最近、レセプションが安定しているのですごくやりやすい。今、楽しいです」と感謝する。
その上、鶴田はスパイク、サーブでも活躍しエスコバルに次ぐ15得点を挙げ、スパイクでは56.6%という高い決定率を残した。「僕はあまり二段トスや難しいトスを打たないし、クイックと絡めて上げてくれるから、ブロックが1枚になることが多いので、数字があまり下がらないんだと思う」と謙遜したが、「1枚になったらなんとかなるかな、という自信は昨日今日でできました」と手応えをのぞかせた。
上位のパナソニックを相手に劣勢を跳ね返しての逆転勝利。しかし選手たちは反省も忘れない。2週間後に始まるファイナル6に向け、鶴田は、「今日みたいにならないように、僕が入っている以上は、最初から最後まで、レセプションに関しては絶対波がないようにやらなきゃいけない。それに、二段トスの部分でジャン(エスコバル)に負担がかかっているので、自分や謙也ももっと二段トスを呼んで、打数を増やしていきたい」と気を引き締める。
山本も、「返球が乱れた時に、何もできないのが僕の悪いところ。ちょっと乱れてもコンビを組めるように練習していきたい。そうすればレセプションをしている人も楽に返せると思うので」と課題を見据える。
今季は若手選手を多く先発で起用し、怪我などで選手が入れ替わりながらも、最後は4連勝で締めくくりレギュラーラウンドは13勝8敗の4位で通過した。怪我で万全の状態ではなかった選手も、復帰は近い。シーズンを通して層の厚さを増したサンバーズが、ここから頂点を目指して突き進む。