2016/17 V・プレミアリーグ 東京大会 東レ戦
- 開催日時
- 2017年1月28日(土) 15:00
- 会場
- 墨田区総合体育館
3
- 25-23
- 24-26
- 25-23
- 25-21
WIN
1
リザーブメンバー
-
山村 宏太
-
岡本 祥吾
-
柳田 将洋
-
鶴田 大樹
-
星谷 健太朗
-
小川 猛
-
高橋 賢
試合経過
2016/17V・プレミアリーグは、レギュラーラウンド残り4戦となった。現在4位のサンバーズは、8連勝中の2位東レアローズと対戦した。
第1セットの立ち上がりは、東レのブロックなどで先行されるが、エスコバルのサービスエースで追いつくと、塩田が東レのクイックをシャットアウトして4-3と逆転。その後はエスコバルが次々にバックアタックを決めてサイドアウトを重ねていく。しかし東レの堅い守備に阻まれて切り返され、リードを奪われると、サンバーズにミスが出たり、サービスエースを奪われ7-10と点差を広げられた。それでも中盤、エスコバルが強力なサーブを打ち込んで東レのミスを誘い、エスコバルのカウンターアタックで13-13の同点に。サンバーズのブロックとディグが機能しはじめ、拾って作ったチャンスをエスコバルが得点につなげて連続得点を奪い16-14と逆転した。さらに引き離したいところだが、つなぎにミスが出るなどチャンスをものにできず、同点に追いつかれる。それでも終盤、怪我から復帰した柳田がピンチサーバーで登場して好サーブを打ち込み、続くエスコバルもサーブでプレッシャーをかけて東レのミスを誘い、23-20と再びリードした。最後はエスコバルのスパイクで東レの追い上げをかわし、サンバーズがセットを先取した。
第2セット序盤は互いにサイドアウトを奪い合う。サンバーズは鈴木、塩田のクイック、栗山、藤中のスパイクでサイドアウトを重ねる。しかし東レのサーブに崩され、スパイクミスが出て8-11とリードされた。さらに、レセプションを崩され、ブロックに捕まって失点を重ね10-16と点差を広げられた。それでも、山本の好守備で粘って東レのミスを誘い、山本のノータッチエースで14-16と追い上げる。さらに終盤、塩田の好守備から、二枚替えで入っていた内定選手の小川が力強くカウンターアタックを決め、藤中のブロックで21-21と追いついた。その後も小川のスパイクでサイドアウトを奪うが、サンバーズにスパイクミスが出てセットポイントを握られる。途中から入った山村のクイックでピンチをしのぎ、鶴田のブロックで24-24とデュースに持ち込むが、スパイクを拾われて切り返され、惜しくもセットを奪われた。
第3セットは東レのサーブにおされて切り返され3-6と先行される。それでも藤中やエスコバル、鶴田のスパイクで徐々に流れを引き寄せ、中盤、エスコバルの強力なサーブで崩し、身長177cmの鶴田のブロックで12-12と追いついた。塩田のクイックで流れを渡さず、東レにミスが出て14-13と逆転すると、鶴田がノータッチエースを奪い15-13とリードした。さらに終盤、藤中がノータッチエースを奪い19-16とする。東レのサーブに崩され19-20と逆転されるが、塩田の好ブロックからエスコバルのスパイクで切り返し逆転すると、山村のサーブで崩して塩田がダイレクトボールを押し込み22-20と抜け出した。東レのブロックで追いつかれても、ラリーを鶴田の巧みなスパイクで立て続けに制して24-22とセットポイントを握り、最後は塩田のクイックで締めてセットを奪った。
第4セットは山村のサービスエースで2-1と先行すると、その後も山村のサーブで揺さぶり続け、塩田のクイックや、鶴田のブロック、スパイクなどで7連続得点を奪い、8-1で最初のテクニカルタイムアウトを迎えた。連続得点を呼び込んだサーブについて山村は、「相手が(山村のサーブを)嫌がっているのはわかっていたので、とにかくミスをしないように気をつけた。今週の練習は東レのサーブを意識してやってきて、Bチームに入っていた僕は、サーブのいい李(博)君や富松(崇彰)君のようなサーブを打とうと心がけていたので、それが自分のサーブにも生きたのかなと思います」と振り返った。
その後もエスコバルのサービスエースや鶴田のブロックなどで12-2と突き放す。サンバーズは鶴田や塩田のスパイクなどで流れを渡さず大量リードのまま終盤へ。終盤、サンバーズのプレーに粗さが出て点差を詰められるが、最後は鶴田がスパイクを決めて試合を締めくくり、ゲームセット。今シーズン、天皇杯も含め3連敗していた東レから初めて勝利を挙げた。
3本のブロックポイントを挙げたほか、素早い動きで東レのスパイクから再三ワンタッチを取り、チャンスにつなげたミドルブロッカーの塩田は、「今までの東レ戦は、ブロックとディグの関係がうまく機能しなかったけれど、今日はそこがうまくいった。サーブが効果的だったこともあるし、ミーティングで話し合ったことや準備してきたことが、試合の中で出せて、勝てたのでよかった」と手応えを語った。
この日は途中からウイングスパイカーで出場した鶴田が、エースだった学生時代を思い起こさせるような勝負強さを発揮し、スパイクやブロック、サーブでエスコバルに次ぐ16得点を奪った。記者会見では、「やせたので体が軽かったんです。『特茶』を飲んでやせました」と言って周囲を笑わせた。
「得点を決めて嬉しい、というよりはホッとしますね。あんなにトスが上がってくると思っていなかったので。2セット目の途中から入ったんですが、終わった時には両足がつっていました」と苦笑する。
この勝利で、サンバーズのファイナル6進出が決定した。鶴田は、「もちろん『優勝を狙おう』とみんなで言ってきたんですが、今日ファイナル6が決まって、昨季のような経験を味わわなくていいんだと思ったら、ものすごく安心感と嬉しさがあります。でもレギュラーラウンド残り3試合で順位が変わる可能性もあるので、とにかく全部勝って、少しでも上の順位でファイナル6に臨めるよう一生懸命頑張りたいと思います」と前を向いた。
鶴田とともに途中出場で流れを変えた山村も、「これからも途中から出ていくことが多いと思うけど、ムードメーカー的なところを意識して、この体が動く限り、走れなくなるまで走ってやろうと思います」とシーズン終盤への意気込みを語った。
昨シーズンは果たせなかったファイナル6入りを果たし、ここからは、頂点だけを見据えた戦いが始まる。